週刊Web3ウォッチャー【2025/02/03】
おはようございます。今週分の「週刊Web3ウォッチャー」をお届けします。
「週刊Web3ウォッチャー」は、毎週月曜日の朝に、先週の重要ニュースやトピック、注目の資金調達プロジェクトを、忙しい朝でも10分程度で読めるようにコンパクトにまとめています。
最新のトレンドを押さえ、来週の動きに備えましょう!
🗞️ 週間ニュース振り返り
NFT市場の低迷とPudgy Penguinsの好調
NFT市場全体がクリプト市場の下落に伴い低迷し、売上高が29.45%減少しました。しかし、Pudgy Penguinsは売上を38.49%増加させるなど好調を維持しています。
一方で、EthereumやBitcoinのNFT売上は大幅に減少し、Polygonの取引が急増するなど、チェーンごとの動向に違いが見られます。
CoinbaseがSpindlを買収し、オンチェーン広告を強化
Coinbaseがオンチェーン広告とアトリビューションのプラットフォームSpindlを買収しました。今後はBaseブランドのもと、オンチェーンアプリの分配強化を進め、1億人規模のユーザー獲得を目指していることから、オンチェーンマーケティングの発展が加速する可能性があります。
なお、「Spindl」の詳細は、イーサリアムnaviで解説済みです👇
Sei Foundationが$65M規模のDeSciファンドを発表
Sei Foundationが、分散型科学(DeSci)分野に特化した$65Mのファンドを設立しました。科学研究への資金提供やオープンデータ共有を促進し、従来の研究資金モデルに対する分散型の代替手段を提供します。
Solana Ventures出身の投資家が関与するなど、今後の発展が期待されています。
関連記事:
DoodlesがCEO交代、創設者のBurnt Toastが就任
Ethereum NFTプロジェクト「Doodles」のCEOに、創設者であるBurnt Toast(Scott Martin)が就任しました。
前CEOのJulian Holguinのもとで大手ブランドとの提携を進めましたが、今後は「リスクと革新」に重点を置いた運営方針へ移行するとのことで、NFT市場でのブランド再構築が注目されています。
OpenSeaがOS2プラットフォームを発表、ユーザーから批判も
OpenSeaが新しい「OS2」プラットフォームを発表しました。UX改善やXPシステム導入を目指していますが、限定的なベータアクセスがユーザーの反発を招いています。
特に、特定のNFT保有者のみに早期アクセスを提供したことで不満が噴出しており、競争が激化するNFT市場においてOpenSeaの立ち位置が問われています。
https://nftplazas.com/opensea-launches-os2-beta-sparking-backlash-over-exclusivity/
Azukiが「Anime.com」をローンチ
NFTプロジェクトAzukiが、アニメ特化型のWeb3プラットフォーム「Anime.com」をローンチしました。
オリジナルアニメ「Fractured Reflections」の配信やNFTコレクティブル販売を予定しており、ネイティブトークン「Animecoin(ANIME)」の発行も行っておりWeb3とアニメを融合させた新たなエコシステムの構築を目指しています。
Pudgy Penguins関連のEthereum L2「Abstract」がメインネットローンチ
Pudgy Penguinsを展開するIgloo Inc.が、新たなEthereum L2「Abstract」をローンチしました。ZKsync技術を採用し、NFT・Web3アプリの拡大をサポートします。
Web2ユーザーでも簡単に利用できる仕組みを提供し、Ethereumスケーリングの新たな選択肢として注目されています。
一方で、Abstractが流動性を引き寄せるのに苦労しているという記事も出ていたので、併せて紹介しておきます。
Pump.funが単日$15.5Mの収益記録を達成
Solana発のミームコインプラットフォームPump.funが、1月24日に単日$15.5Mの収益を記録しました。プラットフォームは過去2週間で$4Bの取引量を誇り、Vine Coinの成功が追い風になっています。ミームコイン市場の勢いが続く中、規制の動向にも注目が集まっています。
オープンハウスが不動産の暗号資産決済を導入
日本の大手不動産企業オープンハウスが、不動産販売におけるBitcoinとEthereum決済を開始しました。
米国でのBitcoin ETF承認や市場の拡大を背景に、国内での暗号資産決済の普及を目指していることから、不動産業界におけるクリプトの活用が今後加速する可能性があります。
富士通とヤマトがブロックチェーン活用の物流システムを開始
富士通とヤマトがブロックチェーンを活用した共同輸配送システムを発表しました。セキュアなデータ連携を実現し、物流効率の向上を目指します。
なお、今後はマルチモーダル輸送(トラック・鉄道・船舶)を推進し、2026年までに路線拡大を予定しています。
メルカリが「メルカリNFT」をローンチ
メルカリがOpenSeaと連携し、NFTマーケット「メルカリNFT」を開始しました。ウォレット不要で決済可能な仕組みを導入し、日本のNFT市場の拡大を狙っています。
Xでは賛否両論あったものの、Azukiの「BEANZ Official」など既存主要NFTコレクションも取引対象に含まれており、今後の展開に期待が集まります。
神奈川県がNFT活用の行動変容実証実験を実施
神奈川県がWeb3技術を活用した実証実験を実施しました。科学技術イベントでのNFTスタンプラリーを通じて、子どもたちの学びの可視化を試みています。
環境活動や観光振興にも応用を予定しており、地方創生や自治体によるWeb3活用の事例として注目されています。
💰 資金調達プロジェクト
個人的な主観ベースで、注目度の高いプロジェクトを★の数で評価しています。時間がない方は、★の多いものを優先的にチェックしてください。
D3 Globalが$25.00Mの資金を確保 ★★★
D3 Globalは、インターネットドメインをトークン化し、5億人のユーザーをWeb3に接続することを目指しています。2022年に設立され、Web3時代のデジタルアイデンティティ確立に向けた開発を加速しています。
Podが$10.00Mのシード資金を調達 ★★★
Podは、コンセンサスなしで動作するLayer 1ブロックチェーンを開発中。a16z CSXやFlashbotsが投資し、取引をバリデーターに直接ストリーミングすることで、約200msの処理速度を目指しています。ゲームやAIエージェント向けのDappに特化したプラットフォームとなる予定です。
https://www.theblock.co/post/337379/pod-layer-1-network-seed-funding
Humanity Protocolが$1.10Bの評価額で$20Mを調達 ★★★
Humanity Protocolは、パームスキャンを活用してオンラインアカウントが実際の人物に属していることを確認する技術を開発しています。Jump CryptoやPantera Capitalが支援し、今後数ヶ月で製品の展開を加速する予定です。
JPYCが3.32億円を調達 ★★
JPYCは、日本円連動ステーブルコイン「JPYC Prepaid」を取り扱う企業で、2025年1月27日にJ-KISS型新株予約権を発行して資金調達を実施。累計調達額は約17億円に達し、改正資金決済法に基づくライセンス取得を進めています。また、三菱UFJ信託銀行との提携により、ステーブルコイン市場での存在感を高める計画です。
Pell Networkが$3.50Mを調達 ★★
Pell Networkは2025年1月27日に資金調達を実施し、AI駆動型のDeFiを推進するための基盤を強化する計画です。D11-LabsやWeb3Portなどの投資家が支援し、Omnichain BTC Restaking Networkを拡大します。AIエージェントが複雑な金融戦略を実行できるよう、統一されたセキュリティレイヤーを提供することを目指しています。
https://x.com/Pell_Network/status/1883855520471380247
Sign(旧EthSign)が$16.00Mを調達 ★★
Signは、安全なトークン発行やエアドロップを支援する「TokenTable」を開発しています。トークンの立ち上げ需要の増加に伴い、2023年の$1.7Mの収益が2024年には$15Mに成長。今回の資金調達を活用し、グローバル展開と政府向けブロックチェーン技術導入を進めます。
CryptioがシリーズA資金調達ラウンドで$15.00Mを調達 ★
Cryptioは、TradFi企業向けにデジタル資産のバックオフィス業務とインフラを提供しています。米国SECのSAB 121会計ルールの廃止に伴い、クリプトサービスを提供する銀行の増加が見込まれる中、Ledger Cathay Capitalや1kxが出資。規制環境の変化を追い風に、さらなる拡大を目指します。
Accrueが$1.58Mを調達 ★
Accrueは、アフリカとアメリカ間のクロスボーダー決済を支援するプロダクトを開発。シード資金調達ラウンドで$1.58Mを調達し、決済インフラの整備を進めています。
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