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この匂いが消えないように。

"WANTTO note"とは 「2018年5月に立命館アジア太平洋大学(通称:APU)の1回生のみで結成された人の "夢" や "キャリア" をサポートする学生組織 "WANTTO"」 のメンバー1人ひとりが周回制で記事を担当している、APU生ならではの様々なリアルを映したnoteです。

2021年最後のWANTTO noteですね。この一年間もたくさんの人に見てもらいました。そして今見てくださるあなたへ、読んでくださりありがとうございます。

今回のnoteを担当します。3回生のヒロトです。どうぞよろしく。

大村まさやさんにとってもらった写真


僕の記事の前に公開している記事はWANTTO4期生のかおりんが書いてあるからお時間あったらみんな見てみてね。

WANTTO noteにページに飛んでもらうと2020年からメンバーが交代制で書いていて現在合計42本のnoteが公開されています(ヒロト調べです!)。

前回に引き続き「今年を振り返って」というテーマでお話して行きたいと思います。

恐らく僕がnoteを書くことも残り少ないので、今年がどんな一年だったのか、自分の人生の経験も絡めながら書いていきます


ー 学ぶことで広がる世界 ー


今年が僕にとってどんな一年だったのか、一言で言うと、、

穿(うが)つ」です。

穿(うが)つとは「1.穴をあける」「2.突き進む」という意味があります。庭にある石に雨が同じ場所に落ち続けることで石にぽっかり穴が開く現象が穿つを分かりやすくイメージしていますね。

雨水という小さな力が固い石に穴をあける姿から、「雨垂れ石を穿つ」という故事成語も存在します。言葉の意味は、どんなに小さな力でも、根気よく続けていればいつか成果が得られるです。

僕は思考の面とWANTTOの面で「穿つ」という言葉を感じました。前半は僕の人生も絡んだ話で、後半はWANTTOに加入してからの話と、この冬開催した夢合宿の話もします。だからみんな見てねん。


さて、僕のことです。

今年から僕はゼミに所属して学部の範囲で人類学の研究をしています。

現在は「ネパールにおけるヒンドゥ社会の楽師カーストの包摂」についての研究を行っています。現代社会においてネパールという国の社会はどのように変わっているのかということを人類学者の本を読みながら研究しています。

南アジアに存在する世襲集団(カースト)は浄性という基準によってヒエラルキーが発生し、そのヒエラルキーの上下と職業は深く関連しているんです。

ちょっと興味深くないですか?面白いですよね??

そう思ってくれたあなたには人類学を奨めます。

では、そもそも研究をしている人はどうやってテーマを決めているんでしょうか?アカデミックキャンプの班のテーマも先輩が研究されていることが多いでしょうし、1,2回生の方はそう思う人も少なくないと思います。


僕が感じた方法はシンプルに「考え続けること」だと思います。

自分の関心を持った内容を関連性を考えずにまず読んでみる。そして自分が今までに感じたこと、学んだことを改めて整理し直す。そうすることで思いもよらない所から光が見えて新たな道が開ける。そうやってみんな現在地にたどり着いているんだと思います。

ダルバール広場2

写真:舟橋撮影(2017年)

僕は高校2年生の時にネパールに初めて滞在してから、文化のことをもっと学んでみたい!と思うようになってからとりあえず自分にとってピンと来る内容の本を読みました。そして高校3年生でカトマンズの旅行会社にインターン。大学1年生でカカニ村にツアーをパートナーと一緒に開催。そして、ゼミに入ってすぐの段階では災害人類学の研究を行っていました。

こうして並べてみると、現在自分が研究している内容とは関係のないように思える体験もありますが、僕にとってはすべて繋がりがあると思っています。本で読んだ内容と五感で感じた内容が繋がり、絡み合う。

高校2年の時には想像できなかった世界があって、遠回りをしたからこそ知ることができたことも多かったように思います。だからこそ自分が自主的に学んでいることや、なにげなく新聞で読んだ内容もどこかで遠回りして自分の大切な判断に影響を与えるかもしれない。それを知っているからこそ、人は学び続け、そして考え続けるのではないでしょうか。

自分が何をしたいか。何のために学び続けるか。研究の話だけではなく、自分の人生においても「考え続けること」は大切だと感じています。

自分がどうなりたいか、どんなWANTTO(やりたいこと)を持っているのかは、心の対話の中に案とヒントが眠っていると思います!ブンブン。

ー 夏の思い出 ー


今年の夏に青春18きっぷを使って電車一人旅をしてきました!僕の地元の愛知県から大学のある大分県別府市までの長旅です。途中で四国を通ったり山口県を一周したり日本中ぐるぐる回りながら電車に揺られました。

長門温泉

車窓ヒロト (1)


こうして長く電車に揺られていると、ふと思いがけない考えが浮かんだりします。そしてゆっくり本と向き合える時間。この時間が僕はとても好きで、実家に戻る際や大分に戻る際はどれだけ時間がかかろうと電車を利用しています。

電車いきがいについて

車窓から見える環境や電車に乗る学生の姿から意外と気が付かなった発見をすることだってあります。楽しいね~~

そして今回の電車旅では、一つの本を持っていきました。

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写真:Amazonより引用

神谷美恵子「生きがいについて」という本です。


精神科医の神谷美恵子さんがハンセン病の患者の方との対話を通して「生きがい」という概念について書かれた本です。(1966年販売)みすず書房

この本を読みながら「自分の生きがいって何だろう?」と考えました。僕はこの本を読むまでは、そもそも生きがいについて考えたこともありませんでした。じゃあ生きがいってそもそも何だろう?

神谷美恵子は生きがいについてこのように述べています。

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また生きがいを考える上でこのような問を考える必要があると述べています。

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そうやって考えてみるとどうでしょうか。あなたの生きがいは何でしょう?

あなたにしかない、存在の底から湧き上がる思いは何でしょうか?


僕はこの電車の旅の中で自分の「生きがい」について少し分かったような気がしています。機会があればお話ししたいと思うので声をかけてください。そうしたら僕にもあなたの今考える「生きがい」について話してください。おしゃべりしましょう。

この問いに今、はっきりとした答えは出さなくても良いと思います。きっと大切なことは「考え続けること」です。今日考えたことが明日には違った考えになってるかもしれない。そうやって積み重ね、人と対話をすることであなたの人生にとっての「生きがい」に気づくかもしれません。

そうしたらきっとポジティブになるかも!

そんなことを夏の電車旅で思いました。



ー この匂いが消えないように。 ー



そしてWANTTOの話をします。

先日WANTTOの人気プログラム「夢合宿」が開催されました!

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夢合宿とはWANTTOが毎年開催している「夢」について考える1泊2日の合宿です。

参加者はこの期間、「夢」について本気で考えてそれを実現するためにどうすることができるかをWANTTOが用意したワークを通して語り合います。

今回の夢合宿のコンテンツはWANTTO期待の星★4期生(1回生)のみんなが中心となって考えてくれました!

いや~本当にすごい。1回生がAPU生に対して「どうすればみんながポジティブになれるか」ということをこのセメスター中ずっと考えてくれていました。

おかげで夢合宿は大成功!みんな頑張ってました。



今回の夢合宿は5回目の開催になります。約3年で5回の開催。

僕もWANTTOに所属してから3年間、夢合宿を通していろんなことを学びました。

僕はAPUに入学したすぐの4月に第1回の夢合宿に参加しました。

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ど真ん中にいるのが僕です★

初めて開催された夢合宿では、APUに入学するまでは想像していなかった感情や熱いパッションを受け取ることができたし、夢合宿が契機となってネパールツアーを主催することができました。

そして夢合宿から沢山のことをもらった僕はWANTTOに恩を感じてWANTTOに加入しました。

僕が加入してから3年が過ぎて、僕もそろそろAPUを卒業する時期です。

そんなことを思うようになってから、WANTTOのメンバーが持つ雰囲気が分かるようになりました。

それは内面から滲み出る豊かな美しさです。


自分のやりたいことのために追求するメンバー

誰かのやりたいことを応援するメンバー

グループみんなのやりたいことを支えるメンバー


先輩がWANTTOを創設されてから4年が経ち、現在14名のメンバーが活動していて、そんな素敵なメンバー全員で「ポジティブ」になるように日々頑張っています。

僕が加入した時のWANTTOは、1回生と2回生のみで、先輩と一緒に手探りで活動していたように思えます。途中でWANTTOを卒業したメンバーも沢山いましたし、楽しくもあり大変なことも経験しました。それをもっとも感じているのは1期生の方だと思います。

一人の思いから始まったWANTTOが夢合宿などの参加者の心に変化が起こる。少しづつ突き進めていけば、理念に共鳴した仲間が集まって大きな影響が生まれる。




「雨垂れ石を穿つ」とは正にWANTTOのことを言ってるのかもしれないと思いました。



そして僕はWANTTOのメンバーとチームの雰囲気が好きです。

メンバーが企画に取り組んでいる姿もふざけて笑っている姿も、とても大切な思い出です。

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APUから下界(亀川駅)までお散歩しました。

(撮影時マスクを外しています。)


皆いい笑顔です。

みんなにはこれからも、のびのびとAPU生活を送ってほしいと願います。

日本語では人の内部から立ち現れる、豊かで生き生きした美しさのことを「匂い」と表現するそうです。

WANTTOの匂い。


この匂いがWANTTOから消えないように、

この匂いが僕の心の中で消えないように、


残り少ない時間でできることをやっていきたいと思います。



以上、ヒロトによる「今年を振り返って」でした!

みなさん良いお年を!BYE 2021

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