外壁のこと Lake Kawaguchi Hut
7月中旬。
もう少しで梅雨明けかな、という天気がつづいて、雨がふったり止んだり。
Lake Kawaguchi Hutは、気まぐれなお天気を見ながら、検査機関による建物の中間検査に向けて、構造部の金物などを付け内部の作業をしつつ、外壁工事の下地にとりかかっていきました。
外壁材はウェスタンレッドシダー材で仕上ます。
その下準備として、構造体の柱に耐震力のある板材を貼ってから、透湿防水シート、仕上材を止めるための通気胴縁(つうきどうぶち)という下地を入れていきます。
大工さん切っている材が通気銅縁。材料自体にかき込みが一定間隔に入っているのが見えます。
壁が塞がれた状態で、家が呼吸ができるように、外壁と家に通気層をつくるためのものです。
土台部分にイーヴスベンツという防虫通気材を入れて、空気が流れるようにしてあります。
本来はこの土台下の部分には、水切りを入れることが一般的です。
一般住宅の場合には、土台下の見切り部分は板金で家をぐるりとまかれた状態になっています。
ですが、この家は、自然の中の家。
少し離れて見たときに、できるだけこの自然に馴染むようにしたかったので、板金はまかずに、下から上まで木の外壁のままで収まるように設計しました。
俯瞰して見たときは、緑の中に置かれたりんご箱のような、
そんなイメージです。
木の外壁は、通常は効率を考えると機械打ちできる鉄の丸釘などでとめることが一般的です。
ですが、大工さんからのアイデアもあって、真鍮釘を使うことにしました。
離れて見ればまったくわからない部分。
でも、この1つ1つの小さな積み重ねが建築全体を包み、丁寧に手で作られた家の存在を感じさせる要素になってくるものです。
半年から1年くらい経つと、真鍮が経年変化していぶされ色が落ち着き、レッドシダーと馴染んできたときが本当の意味の完成です。
今週で外壁工事もひと段落の見込み。
8月に入ってからになりますが、お客様のご好意により進行途中の現場見学会をさせていただくことになりました。
詳細はInstagramにてお知らせします。