見出し画像

家づくりについて ①計画から完成まで

・はじめに
・家づくりのパートナー


はじめに


建築というのは、料理を作ることとよく似ています。

たとえば、これから家づくりをしようとして、Google検索や、雑誌を見て、あこがれるインテリア、床材、ドア、照明器具、家具など、住まいのイメージが断片的に浮かんでくるとします。

料理で言えば「おいしそう!」とか「いい香り〜」といった感情です。
料理の場合は、実際にお店に行ってみて、あまりお口に合わなかったとしても、大体の場合は「ま、今回はいいか・・」と、なると思います。

でも、建築の世界では、「なんかこのお店の雰囲気良さそうだから、一度、作ってみてもらって、だめだったらもう一回ちがう店でやりなおししてもらう」ということはなかなかできません。

ですから、家づくりをしようとお考えなら、まず、あなた自身が「どんな家に住みたいか」というイメージをある程度明確にする必要があります。
和食が好きなのか。それともイタリアン、中華料理に、フレンチレストランなのか。
料理の世界にジャンルがあるように、建築士や町の工務店も、仕事をしてきた背景で、得意とするジャンルや、好みのデザインがあるものです。

「どんな家に住みたいか」がある程度、決まってきたら、次にそのイメージを具現化できそうな家づくりのパートナーを見つける必要があります。



家づくりのパートナー


家を建てようと思ったら、大きく分けて以下の3つの選択肢があります。

1・ハウスメーカー
主に規格品の住宅を専門にしていて、使用する壁材、床材、仕上材など、ある程度決まった規格から選ぶことで、単一化を図りコストを抑えた建築できます。大手メーカーであればあるほど安心感につながってくるメリットがあります。規格品住宅を得意としています。


2・工務店
町の大工さんが営む施工店。代表者や、親方、たは外部設計士が図面をひき、建物を建てるのが一般的です。少しお堅い大工さんもいますが、地元工務店であれば大体は家族経営で、ハートフルな対応で建てたあともメンテナンスなども安心です。


3・設計事務所
設計事務所は、建築家・建築士による設計と、工事管理を専門に行っている機関です。施工は2番にあげた工務店さんなどの施工会社をタッグを組んで施工までを行います。打ち合わせや、施工への細かなチェックや検査、ディテールへのこだわりなどへの配慮をしながら下記の流れで竣工までを行っています。オーダーメイド住宅を得意としています。



●設計監理契約と工事請負契約
 
その後、本格的にデザイン設計を開始するにあたり、双方の目指す形が見えてきたら、クライアントと設計者の間で正式に「設計監理契約」を締結します。


●基本設計、実施設計、確認申請用図面の作図
 

打ち合わせを重ねながら、設計を進めていくと、夢や要望が増えてくるもの。
平面図、立面図、断面図や模型を作成し、より具体的に住まいのイメージを膨らませていきます。

プランと平行して概算見積からコストの裏付けをして、最終的なご予算に合わせて計画を固めていきます。

見積および計画案が確定した段階で行政もしくは民間の確認申請機関に「建築確認」を申請。
許可が下りるまでには最低でも1.5ヶ月程度を要し、設計の内容等により長くかかる場合もあります。

これから永く住まい、使っていく場所ですから、じっくりとイメージを現実にしていくためには、
通常、実施設計期間に3〜6ヶ月程度の時間的なゆとりも必要となります。




●工事監理


工事監理設計内容を施工会社に説明し、実際に正しく工事がなされているかどうか現場にてチェックを重ねます。
各工程の記録写真等を撮影し、品質、デザイン、工程の状況を確認します。(工事期間:通常6ヶ月程度)

*建築の場合のコスト計算は、主に「材料費+施工費=工事原価」ということになり、この、工事原価に、一般管理費(工事管理費、利益)をプラスした金額がクライアントへの提示額になります。
 料理でいうところの、原料+人件費+光熱費+利益=定価 ということになります。


●竣工


完了検査で建物を検査し、問題がなければ竣工引渡しとなります。
施工会社から鍵の受け渡しや使用上の注意説明があり、その後、引渡書にサインが交わされると建物はクライアントの所有物になります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?