【産むことに人生全振り?!のりちゃんの話④】産婦人科受診、不妊治療の不安、どうやって乗り越えたらいい?
みなさんこんばんは。
脊髄損傷車椅子ユーザーをパートナーに持つ2児の母、のりちゃんです。脊髄損傷の車椅子ユーザーと子どもを持つことについて、私の経験をお話させていただいています。
ここに書かれた内容は、あくまでも私の場合の話ですので、一個人の経験談としてお楽しみください。
前回のお話はこちら↓
私が不安だったこと
内診は深呼吸で乗り切ろう
不妊治療をはじめる前は、内診なんてほとんど受けたことがなく、不安しかありませんでした。
ショーツを脱いで人前に見せることなんてないし、ましてや異性や複数人の前で股を開かざるを得ず、医療行為とわかっていても戸惑います。
VIOはどうしたらいいの?痛かったらどうしたらいいの?わからないことだらけでした。
採卵13回を経、2回の出産を経た今は、恐らく何百回と内診を受けています。痛いこともあるし、どうしても不快を伴います。いまでも不快ですし、正直嫌ですが腹を決めて無になり挑みます。
ポイントは痛い時は痛いと伝えること、深呼吸して力を抜くことかなと思います。無理に平気になる必要はありません。不快なものは不快だし、やるしかないことはやるしかないのですから。その時間を乗り切りましょう!
生理中も安心して
私の場合ですが、「生理3日目に受診してください」これがとても多かったです。
採卵周期、移植周期共に生理中に受診が必須でした。今はどうなっているかはわかりませんが。
生理中の内診、正直気が気ではありません。SNSで生理は気合いで止めれる!などという言葉を見る度に、「んなわけあるかい!」という盛大な突っ込みを入れてしまいますが、生理はコントロール不能です。
そんな中、ショーツを脱げば辺り一面血の海と化すことは目に見えていますから、私も最初はとても不安で怖かったです。
ですが幸い私の通った病院では、内診台の股部分には下に膿盆があり多少経血が垂れても安心でしたし、内診で使うプローブにはコンドームが都度はめられます。
内診で経血が大量に出ても、ナースさんが拭いてくださるし、量が多いと使い捨てボディタオルをいただけました。
困ったら声をかければ対処していただくことができたので、決して「平気だよ」とは言えませんが、心配しすぎなくても大丈夫だよとは言えます。
明細はちゃんとチェックしよう
ある日気づいたんです。あれ?やってないものが加算されてるし、算定されるはずの物が請求されてない…。
当時はオール自費診療。今でも一部は自費診療ですよね。不妊治療は高額ですから、間違いがあると大変です。明細は必ずチェックしましょう。
特に、不妊治療の診療報酬以外の計算をしている総合病院や大学病院などの方が、算定の抜けや計算ミスがある可能性が高いのではないかと思います。
私の場合はエコー代の算定がよく間違っていました。
痛いの?!不安になり過ぎないこと
採卵は痛いの?検査は痛いの?注射がこわい!これ、すごく不安だと思います。ましてやはじめてならなおのこと。私もこわくて不安でした。
不妊治療は治療ですから、たくさんの痛いことが待ち受けています。
内診、注射、採血、検査、採卵…。そこからは逃れられません。男性不妊であっても産む性である女性側の治療になる以上、痛い思いをする回数が多いのは女性側です。
子どもが欲しい!そう思ったら女性は自ら産む覚悟が必要になることがほとんどだと思います。不妊治療をやると決めたら、ノンストップでこれらの痛みを引き受け、妊娠期間を経て出産を引き受ける覚悟を決めることになります。
だからどうか男性は、パートナーを支えてください。寄り添ってください。味方でいてください。とても心細いから。
私は13回の採卵をしました。きっと何百回も注射をし、何百回も採血をし、何百回も内診を受け、何十回も卵巣を針で突き刺されてきたんだろうと思います。ですが耐えれました。大丈夫。痛いけど、苦しい時間はすぐ終わります。
その先にある出産もとてもとても痛いです。
でも大丈夫。出産とともに終わる痛みだから。そう思って耐えました。だって、どんなに嫌がっても怖がっても、産むことを望んだ、産む性である以上、逃げられないのだもの。
大丈夫。きっといつか終わるから。
寄り添って
不妊治療中私が不安で辛かったことのひとつは、受精卵の処遇を夫に相談する間もなく、今この場で決めなければいけないという場面に幾度となく遭遇したことでした。
2人の子どもである受精卵が生きるか死ぬかの決断をたった1人で決めなければならず、それは物凄いストレスでした。
不妊治療を受ける私と、報告を聞くだけの夫との意識の乖離は果てしなく広がっていきました。
これは夫婦仲を悪化させ、口を開けば言い争う時もありました。
女性側は不妊治療でホルモンバランスが大きく揺さぶられます。強いストレス環境下に置かれ続けます。平静ではいられないことがほとんどなのではないでしょうか?どうかあなたとの子どもが欲しいとがんばる大切なパートナーに寄り添ってください。
そしてご自身の思いも包み隠さずパートナーに話してみてください。
別々の世界にいながら一緒に1つの不妊治療という荒波を乗り越えるには、互いの意見をすり合わせ、支え合うことが大切です。
目処を立てよう
不妊治療は卵子と精子と産める体がある限り、辞め時はあちらからはなかなかやってきません。妊娠出産を迎えた時と予算が尽きた時を除いては。
自分たちで終わりの線引きをするしかない時もあります。
走り出したら辞めるのが難しくなっていくため、予め目処を立てて置くといいかも知れません。
何回やったら終わる、何歳になったら終わる、いくら使ったら終わるなどです。
私は辞められなくなってしまい、死ぬ時に後悔しないように全カードを捲ってしまおう!と、2人目不妊治療では泥沼にはまりました。
結果、執念で2人目を妊娠することが叶いましたが、その後残った凍結受精卵の命の処遇を決めるという責任が今も重くのしかかったままです。
彼らの処遇を決めるまでが、私の不妊治療。
「子どもができるかどうか分からないから」「そもそも精子がいるかもわからないのに、始めれるかもわからないのに終わりなんて決められない」と終わりを決めずにスタートした私の不妊治療はまだ、終わってはいません。沼にハマってしまったのは終わりの線引きがなかったからです。
女性の子どもを持てる時期と、キャリア形成の時期は重なっています。どちらも年齢的な壁があります。
何を選ぶかは、自分で決めるしかありません。
まとめ
不妊治療には様々な不安がついてまわることでしょう。ですが不安に囚われすぎず、夫婦で意見を擦り合わせ合い、どうか互いに支え合ってください。