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性の相談先がない!!
こんにちは、さわたけです。
前回は受傷と同時にどこかへ行ってしまった性欲について書きました。
今回は戻ってきた性欲と相談先について書いています。
ただの回顧録みたいになってますがお付き合いください。
戻ってきた性欲
だいたい受傷から4~5ヶ月経った頃だと思います。
体の自由が効くわけではないけれども、初期に比べて不安な要素が減ったことが理由だと思います。呼吸や食事、コミュニケーション、リハビリが少し出来るようになってきて周りが見えるようになっていたのかなと。今後の展望もぼんやりと見え始めていたような気がします。
周囲が見えると同時に、好みの看護師さんを目で追ってしまう男としての本能が働き始めました。あるわけがないのに色々と想像してしまう。体が動かないので妄想だけですが。
あとは、コソコソとタブレットでエロ動画を見たり、エロサイトのぞいてみたり。
「お気に入りの看護師さんにエロ動画視聴現場を見られる」というお決まりのシチュエーションも経験。その後は病室の扉が開くたびに理由もなく画面を閉じてました。
頭と体が一致しない
エロへの興味が復活してきていたにも関わらず、体の方には何も変化がありませんでした。
本来、男がエロいものを見る・想像するとチンコが勃つというのは不変。男なら経験したことがない人間はいないはず。生理現象なのにも関わらず反応なし。
脊髄を損傷した影響で「エロ=勃起」が成り立たなくなったんです。
それを否定するためエロ動画と自分の一物を交互に見るというのを夜な夜な繰り返しました。成果はなし。
一方で、エロとは無縁の状況下で勃つ(反射性勃起)という困り事も起き始めます。入浴・着替え・リハビリなど、私にとって良いシチュエーションではない中で刺激を受けることで興奮などとは関係なく勃起してしまうんです。ただただ恥ずかしいだけでした。
この恥ずかしさは時間と共に考えが変わり、慣れていきました。医療関係者は脊損の勃起なんて見飽きてる(勝手にそう思ってます。)それならこっちが開き直ってしまおう。なんならチ〇コなんて付いてませんよくらいの気持ちでいました。
ただ、内心は「男として、いや、人として終わりなのかもしれない」と思って凹んでました。
※脊髄を損傷すると勃起障害・射精障害を伴います。
詳しく知りたい方は「脊髄損傷 性機能障害」で検索してみてください。
相談先がわからない
性の悩みって言い出しにくいですよね。
個人的に「妊娠・出産に向けての性」と「それ以外の性」の二つに分けられて、特に後者はとても聞きにくい内容だと思ってます。
私の場合は、21歳の時に受傷で結婚の予定などもなかったので悩みは圧倒的に後者。情報収集の中心は入院中、リハ施設で一緒だった当事者からです。
障害に程度の違いはありましたが、似たような悩みを抱えていたので話はしやすかったです。
ただ、得た情報が安全なのか正しいものなのかというのはわかりませんでした。
「あの人は大丈夫だった」と「自分も大丈夫だろう」は必ずしもイコールにはなりません。
特に、勃起を持続するためのED薬(勃起薬)、射精(脊髄損傷者)による自律神経過反射の2つは注意が必要だと思います。
恥ずかしさを捨てて信頼できるドクター(泌尿器、整形の先生)に聞くのが1番です。
「聞くは一時の恥、知らぬは一生の恥」から表現を借りるなら「聞くは一時の恥、知らぬは一発で死」です。安全な性ライフを送りましょう。
まとめ
性について聞くことは恥ずかしいことじゃないので早めに聞こう!!
※困ったらウィルチェアファミリーに聞いてもいいよ!
次回
「具体的な性の悩み」
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