クォーターライフクライシスと目黒の占い師
- 次は40(才)までありませんね。 -
2023年7月24日 忘れもしない。友人に連れられていった目黒の有名な占い師が私に放った言葉である。
属性が木だとか、性格がどうだとか、いろいろな話をききながら
最終的にクォーターライフクライシス真っただ中 26歳のわたしが気になったことはひとつだ。 手相をみせながら、結婚できますかときくわたしに最終的に占い師はそう言い放ったのだ。
具体的にはこうだ。
29才になる頃に一度チャンスはめぐってくるが、それまでにやりたいことをきちんとやっておかないとその期を逃してしまう。
次のチャンスは40になってしまうというのだ。
-なにかやりたいけど後回しにしていることはありませんか?-
うさんくさそうな(ごめんなさい)占い師に聞かれ
わたしの脳裏に浮かんだのはたった1つ。 -海外生活- だった。
なんともざっくりしたものだろうか。
国も決まっていなければ、プランもない。けれど15で高校を選択するとき
18で卒業後の進路を決定するときも、20で就職をしたときも
それなりの年齢で当時の彼に結婚を考えているといわれたときも
ノープランなりに しかし確かに頭の片隅というには大きすぎる面積を占めるその思いが 確かにあった。
言われたからには実行するほかないと思えたのは私の好奇心と
謎の決断力、とちくるったQLC真っただ中の勢いに感謝するところだが、たしかにいいタイミングのような気がした。
ワーキングホリデービザを使いたければ、27(になる年)という年齢は
来る29才からさかのぼれば、これから準備をして、渡航して1年過ごして帰国して落ち着いて相手をみつけるにはあまりにもちょうどいい。
わたしの人生はそうなるようにできているような気すらした。
占いなど信じてない(目にみえないものは信じてる)はずなのに、ずいぶん素直な受け止めようである。
さて、国は決めてないといったが
□英語圏がいい
□日本人だらけの場所は嫌
□優柔不断
この3点の要素が重なった結果 消去法的に頭に浮かんでいたのがイギリスだった。2023年までイギリスへのymsビザ(ワーホリのような2年の就労が許されたビザ) は年2回の抽選式。つまり当たらないといけないわけである。
正確な数字はだされていなかったが、相当な倍率、宝くじともいわれているビザで 当たればイギリスが呼んでくれているような、
当たればふんぎりがつくような気がしたのだ。優柔不断女の苦肉の策である。シンプルに怖かった。
当時のわたしといえば 海外経験もほぼなければ、地元の小さな都市すら、でたことがなかった。都会へのあこがれなど1つも持っていない女だった。
唯一の海外経験経験は
-出張で一度韓国へ行ったのみ―
なぜそれだけ海外へ憧れがあるのに、行かなかったのかといえば
元は電車1駅ものれない、地下鉄、新幹線なんてもってのほか
ひどい閉所恐怖持ちで長らく苦しんでいた。
でもそれでも頭の片隅にあった 人生のうちで一度は
違う国で違う言語で違う文化で暮らしてみたいという思いが
わたしを諦めさせなかった。少しずつ友人の協力も経て
電車、地下鉄、新幹線、国内線 と克服していった。
わたしのバックグラウンドはまたどこかで書くとして
ひとまず途方もないような挑戦に思えた。それでも抽選 まぁどうせ当たらない。 でも当たってほしいと心のどこかで願いながら
次の1月の抽選について調べようと、ベッドでスマートフォンを開いた。
実は2021年にも一度、抽選に応募して落ちている。
そのときは7月中旬が応募開始だったと記憶していたので、
今季はもう終わってて次は1月だな~ と考えながら調べていると
<第2回目の応募方法について>
7月24日(月曜日) 23:59~
の文字が飛び込んできた。こうなったらもう止まらない。
神様が英国へ行けと言っているような気がした。
ひとまず応募、 まぁ抽選だから、 まぁ応募するだけだから、
それでも心のどこかで わたしの人生が変わるかもしれないと思いながら。
こうしてわたしの壮大でカオスでとってもLovelyな英国暮らしへの扉が
少しずつ確実に開かれていったのである。🕊️