back number/助演女優症2歌詞解説

前回の「助演女優症」のその後を描いた「助演女優症2」、あのあと主人公はどうなるのでしょうか。

最後のデートくらいはどんなに

多忙だって遅れず来てよ

あとその指輪もせめて外して来てよね

頭の中で浴びせた本音は

キスひとつで溶ける脆さで

あなた好み清楚可憐を纏って

纏って

→前作では、「あなた」がそこに居るだけで幸せを感じていた主人公。ですが今は違います。会った瞬間に文句が浮かんできました。
しかし思ったことはあなたのキスにより簡単に崩れます。
デートにも平気で遅れてくるあたり、やっぱりあなたの1番になれなかった主人公。指輪をしているということは本命の彼女または奥さんがいるのでしょう。指輪は見たくありません。
あなたに会うのはこれで最後、だからあなたが好きだという装いをして行きます。

おとぎ話でも出てこないよ

そんな健気な女

私幻に恋して

だからあなたは最後まで夢でも見てればいい

→あなたが好きな服装をして会いに行く、あなたの都合に合わせて会う·····健気な女というのは若干の嫌味でもあるでしょう。
主人公に対して気持ちのないあなた。そこにいるようでいないような気がします。
まさかこれが最後のデートになることなんて思ってもいないあなた、せいぜい楽しんでねと言っているように思えました。

私のものにならないのに

どうしてまたお気に入りの服で

あなたを出迎えているの?

バカみたいでも何も出来なくても

愛する人との幸せな結末を待っていたの

→あなたには1番がいて、わかってるのにどうして喜んで貰えるようにしちゃうんだろう、という主人公の気持ちです。
絶対に振り向いて貰えないのに一方的にそんなに尽くすなんてバカな事だとわかってます。
でも、あなたから愛されること、あなたの1番になることを待っていたんです。

全てを知った上で受け入れて

納得してここにいると

そう思っているんでしょ

でも違うの 我慢しているだけ

→一方であなたは、主人公が聞き分けがいいからあなたをとりまく事情を全て受け入れていると思っています。
そんなわけありません。ぐっとこらえた気持ちも、言葉もたくさんあるはずです。
でも主人公は「健気な女」です。
ずっと黙っていました。

おとぎ話でも出てこないよ

そんな健気な女

私 あなたの何なの と

もっと早く聞いておけば

こんな夜は来なかった

→2番の「そんな健気な女」は呆れたように聞こえます。振り向いて貰えないのに何でこんなことしてるんだろうなぁっていう気持ちです。
「私あなたのなんなの?」という核心に触れる質問、これをすると終わりに近づきます。
「恋人だよ」「1番大切な人だよ」「何よりも愛している人だよ」·····主人公が望む答えなんて出ないことはわかってます。
でも一緒にいても虚しい気持ちになるなら、早く聞いて精算しておけばよかったなぁという少しの後悔です。

あなたのものでも無いのに

どうして今でも平気な顔で

私を抱きしめているの?

バカみたいじゃない

なんにもないじゃない

あなたはとても優しい人

それがいけなかったのね

→とても曖昧な関係なので主人公はあなたのものではありません。それでも我が物顔で主人公を抱きしめます。抱きしめるということは愛を伝える行為ですが、そこにはなにもありません。主人公は再確認します。
あなたは、主人公の気持ちを知っていて利用しています。でも主人公はあなたのことを愛しているから、最後まであなたを悪く言いません。
精一杯あなたを悪くして忘れようと「あなたが優しいのがいけないのよ」と心の中で言います。

最後の言葉くらい

少しは男らしくすればいいのに

いなくなったところで次の私を探すんでしょう

→主人公は「これで最後」と伝えます。
ですが返って来たのは女々しい言葉。
せめて最後はかっこよくいてほしかった、主人公はそう思ったでしょう。
でも主人公がいなくなっても、あなたは次の「私」、都合のいい女を探すのです。
「助演女優症」は終わりません。

感想

別れる決意をしたのは本当にえらいです。
自分がいくら尽くしても振り向いてくれない、さらにそこに幸せな結末なんてないと気づけてよかったです。
それにしても「あなた」、最低ですね。
すぐに他の誰かを探すなんて。
寂しい人なのでしょうか?そんなに愛に飢えた人なのでしょうか?
でも「あなた」がそんなことをしている限り助演女優症は終わりません。
この主人公と同じことをしている方がいるなら、その愛する人との時間には終わりがあることを知って欲しいです。
その人に彼女、または奥さんがいれば、いずれバレます。
強制的に終わらせられ、社会的制裁を加えられます。
いつか本当の幸せを見つけてください。

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