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wacci/足りない 歌詞解説

切ない歌の多いwacci。
ゆったりしたメロディーが余計寂しさを感じさせます。

幸せのカスを舐めて

まだ味がしたから泣いた

夕べ急いで片付けた部屋に

散らかったあなたの匂い

→幸せのカス、それは「あなた」との思い出ではないかとわたしは思います。
まだ気持ちが残ってるから味がします。
同棲していたのか、それとも何度か遊びに来たことがある「私」の家なのか·····そこら中に「あなた」を思い出させるものが転がっています。

前より優しい気がする

あなたを感じて悲しくなって

すがりつくようなキスで

寂しさを塗りたくった

→これは別れる直前の話だと思いました。
2番の歌詞で「あなた」に好きな人ができたという描写があるので、きっと「あなた」の罪悪感により「私」に優しくするのでしょう。
それに気づいてしまいました。
辛くて、でも「好きな人出来たの?」なんて言ったら全て終わってしまうかもしれない、だから自分の口を塞ぐ目的でキスしたのだと思います。
好きな人がそっぽを向いてしまった寂しさをわかって欲しくて。

窓の外 降り出した雨

傘は持っていかなかったな

どうでもいいや

→窓の外を見ると、雨が降り出しました。
「あなた」は傘を持っていっていない様子です。
こんな時まで「あなた」の心配をしてしまう「私」が、自分自身に呆れています。
もうすぐ終わることだからどうでもいいや、と言い聞かせているようです。

今度こそはちゃんとさよならをしよう

あなたを終わらせなきゃ

私を始められないから

今度こそちゃんとさよならをしよう

私が好きになったあなたは

もうこの世界に居ない

→「あなた」から別れを告げられ、最初は拒否していたのではないでしょうか。
「私」も決心ができました。
新たな一歩を踏み出すため、区切りをつけなくてはいけません。
「私」が好きだった「あなた」ではなくなってしまいました。

「幸せになってね」なんて

あの時私は言えたのに

ゆうべも探ってしまった

その知らない誰かの影を

あなたが言うには

私になにか足りないんじゃなくて

その人に足りないから

守りたくなるんだって

→「幸せになってね」と吹っ切れたつもりでした。
でも、「あなた」が新しく好きになった人がどんな人なのか気になってしまう。
今はSNSで簡単に調べられる時代です。
知ったら傷つくのわかっているのに気になってしまう女心です。
そして「あなた」から告げられた言葉です。
これは傷つきます。
オブラートに包んでますが、
「お前は1人で生きていけるだろうけど、この子は俺がいないとダメなんだ」
と同じ意味です。

見る目がないなあなたは

見せ方が下手だな私は

どうでもいいや

→「あなた」のことをこんなに一途に大切に思ってた「私」をふるなんて見る目がない
でも、「私」ももう少しか弱いところを見せればよかった
という意味でしょう。
「あなた」にとって負担にならないように行動していたであろう「私」、それが裏目に出てしまったようです。

抱きしめてくれた時の痛み

電話くれた時の甘い声

ぶつかりあった時の言葉を溶かしていく

仲直りの涙

誰かにもあの笑顔見せるの

誰かともその手を繋ぐのか

なんて どうでもいいや

→強く抱きしめてくれたこともありました。
電話の声、仲直りの安堵の涙。
全部私だけのものだったのに、私だけが見られると思っていたのに。
でももう終わることだから、再びそう言い聞かせます。

今度こそはちゃんとさよならをしよう

今度こそはちゃんとさよならをしよう

あなたを終わらせなきゃ

私を始められないから

今度こそちゃんとさよならをしよう

私が好きになったあなたは

この世界にいないし

あなたが好きになった私も

もういなくなるよ

→「今度こそはちゃんとさよならをしよう」
これを2回言っています。強い決意です。
自分を奮い立たせています。
好きだった「あなた」はもう別世界の人。
「私」だって、もうすぐいなくなります。
「もういなくなるよ」ということは、「今は」います。
まだほんの少しだけ未練があります。
この言葉も、決意の言葉に聞こえます。

感情移入してしまった

わたしは歌詞の中の「私」と、「新しい好きな人」の違いを告げられたところに感情移入してしまい、悔しさでいっぱいになります。
これは想像ですが、「私」は「あなた」に重くならないようにしていたと思うのです。
自立した女性を演出していたと思います。
ですが、それが裏目に出てしまった。
こういう話、よく聞きます。
好きな人のことを考えてしている行動が、逆に好きな人の心を離れさせることになってしまった。
でもそんな彼女の気遣いに気づけないような人とは別れて正解のような気がします。

女は少しわがままで相手を振り回すくらいの方が、好きな人の心を掴めるようです。

都合よく使われてしまっている方、たまには誘いを断ってみたり、自分の意見を言ってみたりしてもいいと思います。
何かが変わるかもしれません。



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