「通り恋」

以前、歌詞解説をさせて頂いたindigo la Endの
「通り恋」。
この曲が狂おしいほど好き。
聴く度に世界に吸い込まれていく。

一瞬で通り過ぎていった恋、でも壊れてもいいぐらいにその人に惹かれていた主人公。

わたしの特に好きな部分は

知らない顔があったのも

消えない過去があったのも

全部ぬぐい去る前に教えて欲しかった

特に好きな人のことは全部知りたくなる。
この歌の主人公とその人は秘密の恋だから
知らない顔も、消えない過去も、言えないこともきっとたくさんあるはず。
でも「あなた」という人を全て知りたかった。
例え綺麗な部分じゃなくても。

なんでもない

なんでもないと言い聞かせては

辿るあなたの記憶に包まれてしまうよ

忘れよう、忘れようとすると逆にその人を意識してしまって忘れられない。
あなたとの幸せだった記憶が蘇ってくる。
寂しくなる、会いたくなる。
あぁ、まだ好きなんだ。

わたしはこの歌を既婚女性と独身男性の恋と解釈した。
つまり不倫。
不倫はよくない、ずるい、良いとこどり、最低なこと。
でもこの歌は嫌悪感を抱かずに聴ける。
むしろ好きだ。大好きだ。

しかしわたしがこの歌の既婚女性、「あなた」なら、主人公には好きだなんて言わない。
一瞬だって恋人同士になるなんてそんなことしない。
幸せだった記憶をほんの少し、あなたが去っていく辛さをたくさん残していくなんて主人公にとって残酷だから。

いや、もしかして
主人公にずっと自分のことを忘れて欲しくないからそうしたのか?
深く深く爪痕を残したのか?
だとしたらあなたは悪い女。

いつかこの歌の続編、その後を聴きたい。

次は、その後の物語を考えてみようかな。

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