indigo la End/通り恋 歌詞解説

聞かれたら困る話だけど

歌に乗せたらいいよね

2人以外にとっちゃどうでもいい

通り恋みたいな話

→聞かれたら困る、ということは2人だけの秘密の恋だったということでしょう。
「通り恋」とは、「通り雨」と同じで、突然激しく始まり、突然何も無かったように終わる恋だったと思います。
2人以外には誰にも気にされないぐらい一瞬の恋だったのでしょうか。

もう泣いてもいい

乱れてもいい

壊れてもいい

だけどあなたを愛してることだけ歌うよ

もう僕らの中に刻み込まれた

一部とはいえ大きな愛を

閉じ込めたままじゃいられない

→泣いてもいい、乱れてもいい、壊れてもいいぐらい愛していた主人公。
誰にも言えない恋だったから、歌にして確かにここにあったことを証明します。
でも誰にも言えないけど、自分の中に留めておけないくらい気持ちが高まっています。

だいたいあなたの事はわかってるって

言ったかもしれないけど

得意料理も知らないままだった

笑い話になるまではもう

忘れてしまいたいよ

→一瞬とはいえ結ばれた「あなた」のことを知ってるつもりだった主人公。
でも実際は得意料理すら知らなかった。
笑い話にできるくらい吹っ切れるまで忘れていたい主人公です。

もう泣いてもいい

乱れてもいい

壊れてもいい

だけどあなたを愛してることだけ歌うよ

もう僕らの中に刻み込まれた

一部とはいえ大きな愛を

閉じ込めたままじゃいられない

→1番と同じで、とてもとても「あなた」を愛していた主人公。一瞬だったけど、深く刻み込まれています。

知らない顔があったのも

消えない過去があったのも

全部拭い去る前に教えて欲しかった

砂鉄みたいに吸い寄せられたから

冷たい部分も知ってた

同じ言葉でまやかしあった

そんな結果で終わりなの?

→「あなた」は主人公に秘密を隠していました。愛している「あなた」の過去も知りたかった。「あなた」の口から聞きたかったのです。
磁石を砂鉄に近づけると、簡単に砂鉄はくっつきます。さらに、鉄は熱しやすく冷めやすいものです。その様子を2人の恋に重ねています。
「まやかし」とは、「人目を誤魔化そうと見掛けを似せて作り構えること」。つまりは偽物。
お互いがお互いに本心を隠していたのでしょうか。

あなたがしてた指輪のサイズを遠回しに聞いたことも

靴のサイズだけ直接聞いちゃって笑われたことも

覚えてるだけで実感がないんだよ

でもさやっぱり好きなんだ

→指輪や、靴をプレゼントしようとしたのでしょう。
愛を目に見える形にしようとしました。
靴だけは直接聞いてしまって笑われてしまった、微笑ましい思い出です。
でも、本当に自分の身に起きたことだったのだろうか、一瞬すぎてそれも疑ってしまいます。
とにかく覚えているのは、実感しているのはあなたのことが好きであること、それだけです。

何でもない

何でもないと言い聞かしては

辿るあなたの記憶に包まれてしまうよ

そう歌う声が枯れるだけなら

一部とはいえない大きな愛を

叫び続けるよ

→「あなた」とのことを何でもないと考えると、「あなた」がセットで浮かんできます。
そうすると、夢のようだった出来事が次々に思い出されます。
やっぱり、「あなた」への愛は一部じゃなかった、主人公の心を占める大きなものでした。
声が枯れるだけで済むなら、あなたへの愛をずっと叫んでいたい、そう思うのでしょう。

通り雨が降った4月の夜

追伸「あなたが好き」

→通り雨は激しいものです。
そして4月は桜の時期です。
激しい雨が降ると桜が散ってしまいます。
激しい雨によって桜が散ってしまったということを、主人公と「あなた」との別れに重ねているのだと思います。
雨は主人公の悲しみも表していると思います。もう届くことの無い「あなたが好き」という思い。
伝えられない思いです。

最後に

わたしは勝手に主人公が独身男性、あなたが既婚女性だと思っています。
誰にも言えない秘密の恋は、不倫かなぁと。
歌詞の中にでてきた「知らない顔」とは、妻としての顔、もしかしたら子どもがいて母としての顔もあったんじゃないでしょうか。
「得意料理すら知らなかった」、ここに家庭的なあなたの一面を感じました。
「好きな音楽すら知らなかった」などではなく、わざわざ料理を歌詞に入れるあたり既婚女性ならではなのかなと思いました。
解説の「桜」については一切歌詞にないので、わたしの想像です。
桜は、主人公にとってのあなたとの綺麗な思い出のようだと思いました。

秘密の恋とは、不倫だけじゃないと思います。
上司への恋、部下への恋、先生への恋、生徒への恋、店員さん、お客さん·····
秘密の恋は、大切に大切になさってください。
少しでも長くいられるように。



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