世の中恋愛ソングで溢れてるのは何故か

ここまで3曲、歌詞の解説を書いてきた。
ふと思った、「何故こんなに恋愛ソングが多いんだろう」と。
その理由を考えてみた。

すぐに浮かんだのは、「共感しやすい」という理由だった。

例えば、去年から今も人気のあるOfficial髭男dismの「Pretender」は、好きな人への片思いが叶わない様子を歌っている。
YouTubeのMVのコメント欄には、
「自分と同じ様子だ」
「昔の自分を思い出した」
など、過去や現在の自分と重ねている人が多かった。

恋愛は、人の記憶に残りやすいと思う。
五感を使うからだろうか。
好きな人の声
好きな人の手の感触
好きな人の姿
好きな人と食べたもの
好きな人の匂い
五感をフルに活用するから、過去のことも思い出しやすい。
恋愛ソングを聞いて、今現在片思いをしている人や付き合っている彼氏彼女がいる人だけでなく、今は家庭を持っている世代の人も昔を思い出して懐かしくなる。

結果、どの世代になっても恋愛ソングは共感しやすいと思う。

また、恋愛には様々な形がある。
片思い、両片思い、両思い、恋人同士。
誰にも言えない恋、道ならぬ恋。
同性への恋。年の差恋愛。

こんなにたくさんの形がある。
これは家族愛、友情よりも複雑であると思う。

これはいやらしい話になってしまうが、
たくさんの人の共感を得た方が曲は売れる。
恋愛は大多数の人が1度は経験したことがあるだろう。

だから世の中恋愛ソングが溢れているのではないか、とわたしは思う。

余談だが、「会いたくて会いたくて」という失恋ソングで一気に人気になった西野カナさん。

しばらくは辛い片思いや失恋ソングが多かったが、途中から明るい片思いソングに変わり、ハッピーな彼氏との日々の歌になり、
活動休止直前には「永遠の愛」の歌になった。

そして西野カナさんは結婚されたので、もしかしたら自身の恋愛が歌手活動に大きく影響していたのかもしれない。

人生に関わる恋愛。

きっとこれからも色々な立場の恋愛ソングはなくならない。

誰かの恋が叶った時、それが他の誰かの失恋に繋がるかもしれないから。



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