引きのサービス
皆さん、こんにちは。値引きのサービスじゃありませんよ。木賃ふくよし(芸名)です。
さて。ワタクシは格闘技や武術が好きなのですが、格闘技や武術に限らず、勝負事には何事も押し引きが肝心。
押しと引き、攻めと守りがあってこそ、です。
その攻防ですけれども、皆さんは攻撃と防御の、どちらがより重要だと考えますか?
攻撃は最大の防御? 一撃で決するから防御は要らない?
保険をかけて7:3ですか?堅実に6:4ですか? それとも5:5?
まあ、実際の能力と換算した場合、70:30なのか、7:3なのかではまるで話が違いますよね。こう言う場合は比率よりも能力そのものが問われます。
また、相手によって戦法を変えるのも戦法の一つですから、より完璧な比率なんてものは存在しないとは思いますが。
例えば、ある程度実力が近いとして、ワンデイ・トーナメントの初戦なら、体力の消耗や怪我のリスクを考えると、攻撃9:防御1でさっさと勝ち上がってしまう方が得策、と言った作戦が考えられます。特に、初戦で強豪と衝突する可能性は低いので。
これが準決勝ともなれば、決勝に勝ち上がる事が重要になりますし、相手の消耗も大きいですから、防御を固めて隙を伺う方が利口。そして決勝では、温存した体力を使い切るぐらいでいい。
まあ、押し引き以前の駆け引きって所もありますが、押しや引きはかなり重要な要素です。
少し話は変わりますが、合気道や合気柔術、あるいは柔道などの有段者に教わると、皆さん口を揃えて、
(´-`) 力は要らない。
と、おっしゃるんですよね。
まぁ、コレは事実で、投げるにしても絞めるにしても極めるにしても、コツをしっかり掴んで、重心や骨の芯を捕らえる事が出来れば、力がなくても技は掛かるんですよ。ええ。
しかし、です。
(´・Д・)」皆さん、
めっちゃ鍛えてんの。
腕力がとんでもないの。
コレ、言ってる事とやってる事が違うじゃねーか!って言いたくなるんですが、実のところ、違いません。
ぶっちゃけ、技やスピードの実力が拮抗したら、そりゃパワーのある方が勝つに決まってますから。
んで。格闘技に限りませんし、ワタクシも多く経験はあるのですが、コツやポイントを掴むまでは、
(´・Д・)」力が必要なのよ。
多くの運動では、例えばバスケをやるとして、バスケの動きに慣れる事が必要なんですよね。サッカーにはサッカーの、バレーにはバレーの動きがありますから。
で。その動きをする事によって、慣れないうちは余計な筋肉を使って筋肉痛になる。しかし、慣れていくごとに必要な筋肉を必要なだけ使う事で、負担が減る訳です。そして、使う筋肉も、あまり使わない筋肉も、鍛えられる事によって負担量が減る。
つまり、必要とされる筋肉の違いはあれど、基本的には体力や筋力がある方が有利。あとはその使い方を学ぶだけですから。
そして、学ぶための経験値も、体力や筋力が多い方が回数をこなせるし、吸収もしやすい。(オーバーワークは別ですが)
ちょいと話はズレるかも知れませんが、食堂で何百人前ものご飯を茶碗に盛るとかでいい。釘抜きや皿洗いひとつにしても、要は多くの「練習」「習得」において、反復練習は圧倒的な効果を持ち、その反復練習をこなすためには「体力」「筋力」のある方が有利って事ですね。
つまり、「力なんか必要ない」の域には、
(´・Д・)」力がある方が
早く到達できると思うの。
それがワタクシが武術を齧った中で、また、それ以外の様々な場面でも感じた事だったりする。
つまり、大体の事は、
(´・Д・)」押して押して
押しまくった方が、
「引き」に到達できる。
と思ってる訳です。
ちなみにワタクシは長らくサービス業に従事しておりまして、接客なんか、まさにソレ。
ワタクシは「究極のサービス」は「引き」にこそあると思いますが、いつ如何にして「引く」かは、押さなきゃ学べないと思う訳ですよ。ええ。
押して押して押しまくり、失敗して「引き」を覚える。ワタクシはそれこそが「引き」の究極のサービスへの近道だと考えている。
そんな訳で、先日、ワタクシが制作に関わったクラフトコーラを販売するために、阪神百貨店さんに出店させていただいていた訳なんですが、
(´・Д・)」今回は厳しかった。
近所にアミューズメントビルがオープンしたばかりで客を取られた、異常な暑さで人が少ない、急な話で告知がなかった、花火イベントで誰も見向きもしない、などなど。いくつもの悪条件が重なり、過去最低売上を記録してしまったのである。
しかし、悪条件だからと手をこまねいて見ているのは性に合わない。
様々な作戦、様々な方法で、どうにか売ろうと手段を講じた。
しかし、圧倒的にサンプル(客数)が少なく、どの方法が効果的なのかのデータが取れないのである。
しかも、以前、阪神百貨店さんに出店させていただいた時はそれなりの結果が出せたので、「同じやり方が通用するはず」という思い上がりが足を引っ張った部分もあった。(同じフロアで場所が違う。そして、場所が違うだけで大きな差があった)
また、サンプルが少ない上に、今回は日数も少なく(ワタクシは2日間、合計4日間)、データを吸い上げて活かすだけの時間がない。
それでも採れたデータはあって、「クラフトコーラ」のキーワードに反応するのは、ほぼ男性。女性は「スパイス」や「ジンジャー」に反応しやすいとか。
あと、若い女性は高確率で、
(´・Д・)」イヤホンで
音楽を聴いてるから、
声掛けしても無駄。
とか、店員がいないブースや、他で接客をしてて、接客されないブースほど、商品を見ていく人が多いな、とか。傾向は見えてきたが、対策が出てこないのである。
まあ、百貨店さんなので「声を張り上げて呼び込み」は出来ないし、それをやっても逆効果なのはわかっていますが、どうにも上手くいかない。
そんなこんなで、手を替え品を替え、いや、品は変わってないけど、色々と手を尽くすも、
(´・Д・)」惨敗。
暖簾に腕押し状態で精神力が削られていく。その時、一緒にブースにいた新人くんが、
(・ω・) 声は
掛けない方が
いいのでは?
と言い出し、
(´・Д・)」え?ィャ、
キミ何言ってんの?
って返しちゃったんですが、
(・ω・) 人の動きを見てる限り、足を止めて商品を見てるのは、店員がいないブースなんですよ。つまり、接客されずに商品をゆっくり見たい人が多いんじゃないですかね。店員さんも、商品を見てる客に「何かお探しですか?」みたいな感じで柔らかく接客してるんですよ。ウチみたいに「クラフトコーラいかがっすかー!?」ってな感じじゃなくて。実際に買った人も、まず「コレ何?」って感じで足を止めた人ばかりですし。結論としては「何もしない」が最適解だと思うんですよね。
(´°Д°)」、、、
(´°Д°)」、、、
(´°Д°)」正しいかも知れない。
(´°Д°)」ぐうの音も出ない。
てか、新人くんの観察眼と分析力と対応力が、既にワタクシ以上でワタクシの存在価値がないんですがどうしたらいいのかしら?
いや、確かにワタクシも人の動きには気付いていた。気付いていたが、「何もしない」という考えには至らなかったのである。
いやいや、違う。「何もしない」という考えには至っていたのかも知れない。至っていた気がする。
だが、「押す」事ばかりを考えてしまい、思考が凝り固まって「何もしない」という引きのサービスを選択肢から除去してしまっていたのではないか?
「攻めない」「押さない」という姿勢が良くない、という、しょーもないプライドみたいなモノになってたのではないか。
ううむ。いや、「何もしない」「待つ」が必ずしも正しいかどうかは試してみないとわからんが、試す価値はあると言うか、たぶん正しい気がする。
(´・Д・)」うむ。
それが正しい気がするから、
「待ち」の戦法で行くか。
(・ω・) うっす。
って言ってる側から、スタスタと歩いてくる人が視界に入る。よし、、、
(´・Д・)」いらっしゃいませー!
クラフトコーラいかがっすかー!?
(´・Д・)」、、、ぁ。
(´・Д・)」、、、
(・ω・) 何やってんスか?
(´・Д・)」、、、
(´・Д・)」←習性で声掛けが止められない。
30年ぐらい接客やってるのに、「引きのサービス」はまだまだ遠いわ。
ちなみにワタクシは2日間だけの出勤でしたが、その後の2日は京都鴨川のイベントに出店。
新人くんは百貨店に残って販売を続けたのですが、前2日の倍を、後の2日で売りました。マジすげえ。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。