すっごい痛いけど、お兄ちゃんは長男だったから耐えられるんだからね!?
皆さん、こんにちは。次男の木賃ふくよし(芸名)です。
えー、あの「鬼滅の刃」で、こんなセリフが出てくるらしいのです。
『俺は長男だから我慢できたけど、次男だったら我慢できなかった』
ワタクシは、TVアニメ版しか観ていないので、この台詞についてはあまりよく知らないのですが、って書こうとしたら、アニメ版でもバッチリ言ってるらしい。言ってたっけ? いや、この台詞自体はアニメを見る前から知ってたので、出てきたら気付きそうなものだけど、全然気付いてない。
もしくは、そんなに重要な場面じゃなかったから、あっさり聞き逃していたのか? 聞いた上で、「ふ〜ん、ココか」ぐらいで終わったのか?
いや、ワタクシ的には別にどうでも何でもいいんですが、各所でこの台詞が話題になってたと言うか、まあ、有り体に言えば物議を醸したと言うか、ええ。そんな感じです。
いわゆる家督制度と言うか、「長男だから」と言う考え方がクローズアップされた模様。
作品の時代設定が大正時代なので、むしろ家督制度が強いのは当然で、ワタクシとしては何の異論もない。作中の価値観と現代の価値観が合わないのは当然だし、作中の価値観と登場人物の価値観が合わないのも自然なことだ。
無論、この「物議」ってのが大半は御巫山戯でしかなく、本気でこの台詞に「問題がある」なんて事を思っている人はごく少数な事は承知している。
そもそも、家督制度云々の前に、価値観が違いすぎるのだ。
子供は何人も産むのが普通だった。
まず、人間の寿命が短く、命の価値が低く、子供は労働力で、スペアが利いたのだ。
平均寿命が異常に短いのは、子供が成人するまでに死んでいるからである。医療は充実しておらず、ちょっとした病気が命に関わった。子供となれば尚更である。七五三を祝うのは、子供が無事に育った節目に当たるからだ。
そうやって人は死ぬ。つまり、それは命の価値の低さを意味する。実際、「口減らし」と言って子供が労働力として売買された。
要は、労働力として生活を豊かにするなら重宝されるが、穀潰しとなれば売られる。男女の価値の差もあった。それが現実だ。
娯楽も少なかったし、灯りもないから夜は長い。となれば、やる事やったら子供が増えるのも当然の結果。
その上で、家督制度があり、一番最初に労働力となる長男が重宝されるのは、ある意味、自然な流れであり、長男が死ねば次男の株が上がる。女は嫁がせてコネクションを作るもの。現代人がどう思おうと、それがその時代の価値観だったのである。しかも、フィクションだ。ゴネる必要もない。
無論、フィクションだから現実の価値観を当てはめる必要もないが、逆に言えば、当てはめない必要もないのである。
そう言えば、料理人に「道場六三郎」という人がいるが、この六三郎と言う名は、
六人目の三男坊
から付けられた。子供の数が多けりゃ、親もいちいち構ってられないのであろう。
実際、第26代連合艦隊司令長、
山本五十六なんて、
56人目の子供だし。
(´・Д・)」 嘘ですけどね。もちろん。ええ。山本五十六は六男です。
山本五十六が何人兄弟の六男なのかまでは調べてませんが、実際、6人兄弟なんてのはザラだったようで、長男と末っ子で年齢も親子ほど違うケースなんてのも少なくない。末の子が長男とはロクに話さえした事がない、なんてのも普通だったりするらしい。
まあ、そんなぐらいに価値観が違うし、「長男だから耐えられたこと」も沢山あるだろうし、逆に「長男だから耐えられない」ことや、次男だから、末っ子だから、も同様にあるのだろう。
今日、突然こんな話をしたのは「鬼滅の刃」について何か言いたい事があった訳ではなく、単に、中学の同級生の事を思い出しただけである。
仮にE子さんとしよう。
彼女は非常にガサツな女の子であり、ワタクシが、あまり得意とする相手ではなかった。ただ、彼女が非常にガサツな人間だった事は、彼女の生い立ちを考えれば、致し方ないとも思うのだ。そう。
兄貴4人。
末の妹が彼女である。
泥にまみれて遊ぶガキ4人に囲まれて育ったら、そりゃ大雑把にもなるわな。と、自分がガサツな事を自覚している彼女は笑い飛ばしていた。
ワタクシがその事を「同情に値する」と言ったら、
「アタシなんかマシよ!
可哀想なのは下のお兄ちゃん。
親がどうしても
女の子が欲しかったらしくて、
男が4人続いた訳よ。
完全にガチャ回してダブった状態だもん。
要らない子やん? 完全に要らない子やん?
四人目のお兄ちゃんが不憫で不憫で」
(´°Д°)」 やめてさしあげて?
「親も親だと思うけどさー。
それで生まれた娘が
男に囲まれて育って
こんなのだしねー。
親も被害者ではあるよね」
(´・Д・)」 あー、うん。何かもう、ホントごめん。
そんな訳で、長男だから次男だから、と言うより、結局は時代なんかも全部含めた環境よね、と思う次第である。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。