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サバイバル・リバイバル・フェスティバル


 皆さん、こんにちは。サバイバル知識が豊富な奴に限ってインドア派。木賃もくちんふくよし(芸名)です。
 ワタクシもその類に漏れません。


 (´・Д・)」 いや、
 アウトドアは
 好きなんだけど、
 インドアの方が
 もっと好きなの。


 さて。先日、人と話しておりましたらば、なかなかに面白い話題が出てまいりまして。ええ。
 詳細が合ってるのかどうか不明になりますが、要するに、

 自分たちの乗った飛行機がアメリカ南西部のサボテンしか生えていない砂漠地帯に墜落。


 
奇跡的に怪我はないものの、人里までは110kmあり、焼けた飛行機から取り出せた、持ち物は以下の12種類。

 1.懐中電灯(乾電池が4つ入り)
 2.この地域の航空写真の地図
 3.コンパス
 4.弾が入っている45口径のピストル
 5.大型のパラシュート
 6.1人につき1リットルの水
 7.「食べることのできる砂漠の動物」の本
 8.1人1着の雨合羽
 9.化粧用の鏡
 10.約2リットルのウォッカ
 11.ナトリウム錠剤1000錠
 12.ライター

 ちなみに日中の温度は43℃にも上り、体感温度はその比ではないだろう。
 さあ、君たちが全員で生き残るために、この道具の優先順位を1~12で付け、どうやってこの窮地を脱出するか、考えていただきたい。
 模範解答に近いほど得点が高いという訳だ。あるいは、模範解答からは遠くても、生き延びられれば得点は得られる、


 (´・Д・)」 という
 思考実験である。


 愚かしい。実に愚問だ。ワタクシ、さいとうたかをのサバイバルをバイブルにしてるような男ですよ? 愛読書はバイオレンス冒険政治アクション小説作家、船戸与一ですよ? こんなの、


 Σ(´・∀・)」
 進研ゼミで
 見たやつだ!


 ぐらいの勢いですよ。ってか、船戸与一の「黄色い蜃気楼」で、ほぼそのまんまのシチュエーションが出てきますね。
 ちなみに「黄色い蜃気楼」はラストの決着シーン以外は傑作です。プロローグからエピローグまで面白い。決着シーンだけイマイチ。

 で。ですよ? 砂漠に不時着して生き残る術を問うなんて、男子中学生に、


 (´°Д°)」 もし学校が
 テロリストに占拠されたら!?


 と問うようなもの。ワタクシみたいにサバイバル物が大好きな人間に出す問題じゃねーな。

 人里までは110km。必死に歩けば24時間ぶっ通しで着く距離である。ちなみにワタクシはリアルに100kmぐらいなら歩けるし、実際に歩いた事もある。無論、環境の差もあるので、40km×3日ないしは、大事を取って30km×4日を目安として行動する。
 ちなみにガチのサラサラ砂のサハラみたいな砂漠だと普通に歩こうとしても砂に足を取られるので速度、つまり移動距離は半分以下になると想定した方がいい。
 しかし、アメリカ南西部の砂漠地帯なので、おそらくは乾いた土である。砂ほどは脅威ではないと言える。行った事ないから知らんけどな。
 で。移動はもちろん

 (´・Д・)」 夜間に行う。


 昼間に移動したら暑くて死んじゃうので。夜間行軍一択。
 なお、ガチの真夏の砂漠でも、夜の気温は10℃ほどにまで下がる。冬なら氷点下を切ったりするし。
 ちなみに人間が生きていくのに必要な水は1日2リットル。なので、3日でも1リットルしか水がない状態は死ねる。
 そこで、寝ている昼間は雨合羽を使って、サボテンから水を採取する時間となる訳だ。

 サボテンはそのまま食うとそれこそ死に至るケースもあるので、サボテンから水分だけを頂戴する。
 地面を掘り、掘った部分に受け皿を置き、周囲にサボテンを置いたり、自分たちの尿を掛ける。そして雨合羽で穴をしっかり覆い、受け皿の真上に重石を置く。
 すると熱で蒸留された水分だけが受け皿に滴るという訳だ。

 パラシュートは昼間の日陰を作る材料。岩陰などがあればそこに設営する。


 (´・Д・)」 これで大体、必要なものの優先順位はわかってくるだろう。


 ってな話をして盛り上がっていた訳だが、模範解答は、



 (´・Д・)」 移動せず、
 救助を待つのが正解。




 (´・Д・)」 は?



 実際、アメリカ南西部で飛行機の信号がロストしたら、わずか2時間で救助が来る可能性が90%以上。
 だから何もせずに待つのが正解。


 (´・Д・)」 全っ然
 納得いかねえわ。


 いや、別に救助が来る事に異論はない。待つのが正解でいい。しかしな? 2時間で救助が来るとするなら、

 ほぼ全員、何をしても何を選んでも助かる訳で、



 (´°Д°)」 問題として
 不完全じゃねえの?



 実際、不時着が何時であれ、朝か昼なら夜を待つし、夜ならいきなり移動せず、リーダーを決め、キャンプ設営をするだろうから、


 ソレやってるうちに、救助が来ちゃうのよね。


 (´・Д・)」 結果としちゃ助かる訳なんだけど、


 (´・Д・)」 まるで
 納得できねえわ。


 要するに、いきなり人里目指して歩き出すアホがいたらアウトなんだろうけど、そんなアホは条件に関係なくアホだから、割とどうしようもない。

 ってな話をしていると、1人がこう言った。


 ( □-□)」 ええと、

 そーゆーアホをですね、


 45口径の銃で撃ち殺して、

 飲み水を確保する所から、


 生き延びる方法を考えたい

 と思いますね。



 とか言い出して、


 船戸与一の「黄色い蜃気楼」どころか、ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」が来ちゃってたわコレ。



 (´・Д・)」 どっちも面白いので読むべし。

 ※ この記事はすべて無料で読めますが、生き延びられた人も、生き延びられなかった人も投げ銭(¥100)をお願いします。
 なお、この先には「問題自体をどうするべきだったの?」問題について書かれています。


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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。