キミの話を始めよう。
皆さん、こんにちは。ときどき緑と縁、緒と結を、温度と湿度を間違える、木賃ふくよし(芸名)です。
まあ、緑と縁、温度と湿度は仕方ないと思うんですよ。ええ。
しかし、緒と結は間違えないだろう? と自分でも思うのに、何か間違えるんですよね。何でか色々と考えたんですが、「結び」と、結んである「鼻緒」の「緒」でシナプスが妙な繋がり方をするんじゃないかと推測しております。知らんけど。
はい。そんな訳で今日は会話が苦手なキミたちの為に、会話が上手になる簡単な方法をレクチャーしようと思います。ひゅーひゅードンドン。
会話が下手な人にも色々あるんですが、なんて言うか、ぶっちゃけ、
初手からしてダメ。
全然ダメ。
何がダメかと言うと、
唐突に始まるんですよ、唐突に。
例えば今、ワタクシとあなたともう一人。3人で話してたとします。牛丼チェーン店の話で盛り上がってたとしましょう。
ワタクシが「チェーンの牛丼屋と言えば、こんな客がいて、妙ないざこざに発展して、笑っちゃった」ってな話を終えました。そしてまた牛丼チェーン店の話に戻って、続いています。
あなたは「こんな客がいて、笑ってしまった」の部分で思い出したコンビニ客の話が脳裏をよぎりました。あの客、〇〇を××していたのだ。うん。この話は面白い筈だ。
そこで、あなたは話を振ります。
「コンビニで〇〇を××してる客がいたよ」と。
ハイ。(´°Д°)」 ダメー。
もう駄目。全部ダメ。全然ダメ。まるでダメ。
前振りが足りません。足りてないんです。お話の「緒」となる「いとぐち」が足りません。
では、何が駄目だったかを順番にアップデートしながら説明しましょう。
「そう言えば、コンビニで〇〇を××してる客がいたよ」
Level Up! 「そう言えば」を入れる事によって、「今から話をするよ」というエクスキューズが入るのです。これ大事。
「そうそう。妙な客と言えば、コンビニで〇〇を××してる客がいたよ」
Level Up! 話の主軸は「客」ではなく「牛丼屋」ですから、前の話の「客」から繋げた事をアピールする事によって、「ああ、そこから繋がったんだな」というスムースな導入となります。
「あ、客の話で思い出したんだけど、妙な客と言えば、コンビニで〇〇を××してる客がいたよ」
Level Up! これで、何処から繋がったのかの説明まで織り込みました。自然な割り込みになって来ましたね。
「あ、客の話で思い出したんだけど、ちょっといい? ーーー コンビニで〇〇を××してる客がいたよ」
Level Up! 導入部はこれでOkです。会話への割り込みをする事の確認を取りました。
これでわかりましたか? 会話が下手な人の話は唐突なんです。相手が聞く体勢になってない時に突然話されても、相手は「え? 何の話?」となる。
無論、相手も馬鹿じゃないから、話せば、何の話かはわかってくれる。わかってくれるが、
(´-`).。oO( わかりにくい話すんなよ、、、。
となって、話の面白さ以前の地点に行ってしまうのだ。
てか、それ以前に、今話が盛り上がってんだよ! 割り込んでくんなよ!! って思われてるかも知れないのだ。
うん。いいかい? 話ベタなキミは、どのタイミングで会話に入れば邪魔にならないかがわかってない。
よしんばわかったとしても、そのタイミングで入れるほど器用じゃないんだ。TVゲームにおいて、このタイミングでコマンドを入力する!って事がわかってて、タイミングは理解できても、そのタイミングでコマンドを入力出来るかどうかは別の話だ。
そう。出来ないんだ。出来ないからキミは話が下手なんだよ。
だから、そのタイミングで割って入れなくても、そのタイミングがわからなくても大丈夫なように、
「あ。ちょっと思い出したんだけど、話を戻していい?」
と言う前振りが必要なのだ。ここから先の5w1hとか起承転結とかヤマとオチとか、そんなのはどうでもいい。それが出来てからの話だ。残念だが、最初からしてダメ過ぎるのだ。スタートでフライングは失格。そのレベルなのである。
「ちょっと聞いてよー」とか「ねえねえ知ってる?」とか「そう言えばなんだけど」「話は変わるんだけど」「関係ない話なんだけど」の前振りが重要なのだ。
今、そんなに!? とか、そこから!? とか思っている人はいる事だろう。しかし、残念ながら「そこから」始めなきゃいけないぐらい「そんなに」酷いのだ。
何故なら、少しばかり変種、亜種にはなるけれど、多くの人は実はコレをやっちゃってるのである。
だから、今これを読んで「そんなに酷い奴はいないだろ」とか「わかるけど、自分には関係ない他人事」とか「いるいる。こーゆー話の出来ねえヤツ」なんて思った人は要注意。大なり小なり、人はコレをやっちゃってるのだ。
・親父ギャグを我慢できない。
言ったって滑るであろう親父ギャグをガマン出来ずに言ってしまう。ね?
会話の流れに棹差してブッ込んでる点では同類です。
んんん? 俺のは親父ギャグじゃない? ほーら、完全にアウトです。
・マニアネタ、オタクネタ、下ネタ、グロネタ、内輪ネタなどが我慢できない。
全員が理解できるとか、全員が許容しているなら話は別である。無論、会話参加者のうち、何人が許容しているかを把握した上、リスク込みでネタを振っていると言い切れるなら、それもアリだろう。
ウケる相手が絞られるネタってのが、絞られれば絞られるほど面白いのは間違いない。しかし、それは諸刃の剣だ。
ダメージ10の魔法で10人を同時に攻撃するか、ダメージ100の剣撃で1人を攻撃するか。あるいは、ダメージ33のアイテムで3人を攻撃するか。
実のところ、この見極めが出来ている人は少ない。人間は成功体験に酔ったり、失敗経験で萎縮したりする。つまり、多人数で受けたネタを少人数で披露したり、マニア受けしたネタを多人数相手に誤爆したりしているのだ。
・愚痴
・自慢話
・説教
・講釈
もう面倒なのでまとめるが、愚痴を言いたい、自慢話がしたい、説教じみてる、能書きを垂れたい。この辺は要注意。
誰もそんな話は聞きたくないのである。
だが、これらを緩和する魔法の言葉があるのだ。それこそが前振り。
「ちょっと愚痴になるんだけどさー、お願い! 聞いてくれるー?」って話を始めれば、相手は聞いてやろうモードに移行してくれる。少なくとも、いきなり愚痴られるよりはマシなのだ。
「ねえ! いい事あったんだけど、自慢していい?」とか「これに関してはちょっと覚えがあるから自慢していい?」って言うだけで、クソほどの価値もない他人の自慢話の重さが、少しは軽くなるのである。
「講釈になっちゃうけど、これに関しては一過言あるから、ちょっと言わせてもらうけど」という前振りがあるだけで、ここは譲ってやるか、という気持ちが生まれるのだ。
「今の話はちょっと聞き捨てならないから、言わせてもらうね」と言うだけで、あー、地雷踏んだー、と理解させられるのである。これがないと突然キレる危険な人扱いだ。
相手を「聞く状態」に持っていく。意外とこれが出来ている人は少ない。
そしてそれは、ちょっと「前振り」をするだけで、大きく改善されるのだと知って貰いたいのである。
思い出してもらいたい。
「はい。キミたちが静かになるまで、
3分かかりました。
今から先生はキミたちを説教します」
ってアレは実に正しいのである。
(´・Д・)」 身に覚え、あるでしょ?
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なお、この先には「なぜ前振りが必要なのか」についての更にわかりやすい解説が書かれています。
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(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。