見出し画像

桃太郎・ザ・ファイティング


 皆さん、こんにちは。押忍! 桃太郎ではなく、木賃ふくよし(芸名)です。
 なんか、ジェンダー論を履き違えた紙芝居の「桃子」ってーのが話題になってましたね。

 いや、別に桃太郎が女でも男でも構いませんし、鬼と話し合うことによって事件を解決してもいいのですが、この2つの問題を混ぜてしまったが為に、

 男は暴力で解決し、女は話し合いで解決するってジェンダーを押し付けている事になるって気がついてるんでしょうか?

 まぁ、ジェンダー論は概ねワタクシの中では解決しちゃってるので、今更わざわざ語る事もないと思ってます。


 男が男らしく生きるも、女らしく生きるも自由。
 女が女らしく生きるも、男らしく生きるも自由。


 どちらが良いとか悪いではなく、周囲に押し付けられず、好きに楽しく生きたらいいじゃない。他人様に迷惑をかけたり、価値観を押し付けなければ。

 で、ほとんど終了してます。対話か武力かってな問題も、現実的に見て、

 暴力で解決したら遺恨が生まれるし、対話だけじゃ解決しないから武力がある。


 としか思わないんですよ。無論、いずれ対話だけで解決できる世の中にはしていかねばなりませんが、明日、突然解決するなんてありえない訳ですし。ええ。
 少なくとも対話が万能なら、とっくに武力支持者はいなくなってる訳だし。

 と言うわけで、本日の話題は「桃太郎」なんですが、この桃太郎、なかなか興味深い傾向がありまして。ええ。
 この桃太郎の話を知らない、なんて日本人はなかなかいません。大概の人に知れ渡っている、日本でも屈指の昔話。
 この桃太郎の正体が吉備津彦なのではないか、とか、家来の犬は犬養毅の犬養家ではないのか、とか、鬼は渡来人だったのではないか、いや、瀬戸内海の小島に巣食う海賊だったのではないかなど、調べてみるととても面白い話が山ほど出てきます。
 一時期、ワタクシもこの桃太郎に魅せられ、かなりの文献を読み漁りました。

 個人的には、吉備津彦が朝廷の命を受け、四国へ製鉄技術を奪いに行った話に大義名分をくっつけたのが「桃太郎伝説」の始まりだと思っています。(発端の時代はまだ本州には製鉄技術がなく、銅剣を使用していたが、四国には鬼の金棒を作るたたら技術はあった)

 ただ、ワタクシはこのロマンあふれる桃太郎の話を、たった一回のこのnoteの記事で書くつもりはありません。勿体ない。そして、書き切れるものでもない。それに、桃太郎を色んな視点から見ているレポートは山ほどある。
 なので、今回は桃太郎を、それらとは違う視点から見てみたいと思うのです。


 「桃太郎」


 昔々あるところに、お爺さんとお婆さんがいました。
 お爺さんは山へ芝刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。
 お婆さんが川で洗濯をしていると、川上から大きな桃がどんぶらこと流れてきたではありませんか。
 お婆さんは桃を家に持ち帰ると、お爺さんはその桃に包丁を入れると、
 中から玉のような赤ん坊が生まれ、2人は、桃から生まれた「桃太郎」と名付け、大切に育てました。
 そして、すくすくと育った桃太郎はある日、「お爺さん、お婆さん、僕は鬼ヶ島に鬼退治に行ってきます」と告げます。
 お婆さんは桃太郎の為に、きび団子を持たせました。
 旅立った桃太郎は、道中で犬と出会います。
 「桃太郎さん、桃太郎さん。お腰に付けたきび団子、ひとつ私にくださいな」
 「あげましょうあげましょう。これから鬼の征伐に付いてくるならあげましょう」
 そうして、犬が鬼退治の仲間に加わりました。
 更には道中で、同様にしてサルとキジが加わります。
 鬼ヶ島にたどり着いた桃太郎は、仲間と共に鬼を退治し、鬼の宝を持って帰りましたとさ。


 めでたしめでたし。


 まあ、桃太郎ってこんな感じじゃないですか。ねえ。

 だいたい、誰に説明させても、どんな絵本を見てもこんな感じなんですよ。ええ。




 納得 (´°Д°)」 行かない。





 あのさー、週刊少年ジャンプ漫画で言ったら、




 バトルシーン (´°Д°)」 全カットやで?




 何言ってんだよ? そこが一番熱いトコロだろ!?
 「桃太郎誕生編」に尺を割きすぎなんだよ。初期MCUのアメコミ映画かよ? 誕生編はサクッと終わらせて、ヒーローとしての活躍を見せろよ!? なァ!?

 だいたいな。仲間になる過程が三匹とも一緒って、


 ヒネりなさい。 (´°Д°)」 少しはヒネりなさい。


 そもそも仲間が集結した時点から話がショボくなるなんて、


 水滸伝かよ。


 (´°Д°)」だったら集結編で終われ。



 誕生編の尺が長い。仲間が揃う所で盛り上がりが終わるって、


 少年マガジンの打ち切り野球漫画かよ。


 メンバー9人が雑に集められて、いよいよ予選が始まるーーー!

 で終わる失敗野球漫画かよ!?


 違うだろ!?


 人気もない山道を往く、少年桃太郎。左の腰には刀。右の腰には吉備団子。従えるは、犬。
 そこに荒くれの野猿が現れ、桃太郎に告げる。
 「悪いことァ言わねえ。腰に付けた吉備団子(くいもの)を寄越すなら、ココを無事に通してやってもいいぜ?」
 「言いたい事はそれだけか」
 言ったが先か、桃太郎の刀が一閃していた。
 ーーーこいつ、手練れか!?
 猿はギリギリで身を躱したーーー、と思った瞬間、桃太郎の刀は翻っていた。
 胴体を真っ二つにされる野猿。
 だがその瞬間、周囲からいくつもの影が一斉に飛び掛かる。野猿は一匹ではなかった。
 しかしそれでも桃太郎は涼しい顔で刀を振るい、何匹もの猿を両断する。
 圧勝か?
 そう思えた桃太郎の背後に黒い影が忍び寄る。
 「その命、貰った!」
 飛び掛かる猿。しかし、その攻撃を止めたのは、これまで動こうともしていなかった犬であった。
 「桃太郎! てめえ、わざと背中を空けやがったな!?」
 「お前のような穀潰しの犬コロにも、吉備団子(メシ)代ぐらいは働いてもらわねえとな。、、、それより、まだいるんだろう? エテ公よォ」

 桃太郎が茂みに呼びかけると、一匹の猿が姿をあらわす。
 「完全にアンタの腕前を見誤った。すまねえ。俺はこの山の首領だ。まだ生きてる仲間は見逃してやってほしい。代わりと言っちゃ何だが、この俺を好きに使ってくれ」
 桃太郎の見立てによると、この猿の腕前は、最初の猿の5倍、いや、7倍はある。桃太郎には到底及ばないまでも、力量的には犬と互角か。
 犬は追跡のための嗅覚に優れる。猿は、素早さや跳躍力などだけで言うなら、桃太郎を凌ぐ。利用価値はある。
 「いいぜ。それで手を打とう。欲しかったんだろう? 吉備団子(しょくりょう) 生き延びた猿どもに与えてやれ」
 桃太郎がにやりと嗤った。
 そしてその姿を、桃太郎さえ感知できない上空から観察する、1つの影があった。
 「桃太郎ーーー。奴ならば、我が悲願を成し遂げられるやも知れん。我が一族を焼き殺して食った、あの、鬼どもの討伐を!!」



 こーゆーのだろ!?(´°Д°)」


 桃太郎に必要なのは血湧き肉躍るバトルだろ!?
 対話で解決なんざ他所でやれ!!


 せっかくの個性ある仲間がいて、敵のボスまで設定されてるのに、バトルシーンがないなんて、TVアニメ版のドラゴンボールかよ!! 前回までのあらすじと睨み合いとクリリンの「あ、ああ、ああ」と気合い溜めと予告で30分持たせる気かよ!?


 さるかに合戦を見習えよ!?


 個性バリバリの仲間が集結して巨悪を倒す能力バトル物だぞ!?

 それぞれの持つ固有能力をフルに活かし切った復讐劇だぞ!?


 栗なんかチャオズ並に自爆やぞ!?


 臼って何だよ!? 生き物でさえないぞ!?



 てか、牛糞ってどう言う事だよ!?



 まともな仲間おらんのか!? 個性強すぎやろ!? ジョジョの奇妙な冒険より個性強いやろ!! てか、ジョジョより奇妙すぎるやろ!!




 (´・Д・)」 落ち着こう。うん。


 という訳なので、今後は皆さん、桃太郎を語るときは「バトルシーンに注力」してください。お願いします。


 なお、ずっと考えていた超バトル桃太郎は、あっさり『衛府の七忍』の桃太郎卿(吉備津彦命)に持っていかれた。あんなん出されたら、もう勝てんやろ。



 ※ この記事はすべて無料で読めますが、お気に召した方は投げ銭(¥100)とかサポートとか「いいね」をお願いします。
 なお、この先にはどうでもいい桃太郎の話が書かれています。


ここから先は

111字

¥ 100

(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。