思い出を壊さないリメイク
皆さん、こんにちは。4DXって言うと、なんかデラックス超合金を思い出す木賃ふくよし(芸名)です。
さて。恥ずかしながらワタクシ、映画好きを自称しながらも、
近年まで4DX映画を
体験しておりませんでした。
体験してなかった理由は幾つかありますが、
まず、そもそも3D映画も好きじゃないんですよね。
映画に集中したいのに、飛び出すわ、奥行きがあるわ。
技術的にまだまだ不自然なので、自然に3Dを楽しめる感じはしない。確かにアクション映画の一部なら楽しめるし、ピクサー作品などは実に楽しめたが、正直、実写映画はイマイチである。
字幕が飛び出て見づらいし、手前と奥とで人物が話してるシーンなんかは手前の人物の後頭部が邪魔なだけだ。他にも、映画の常套手段と言えるカメラアングルが、3Dでは逆にネックになったりしている。
この辺は3D用の撮り方を洗練させれば変わっていくのかも知れないが、家庭で楽しむ際に、2Dで逆に見づらくなったりするのではないかとも思う。
NetflixやHuluなどが普及した今、映画館に足を運ばせる理由が必要なのもわかる。しかし、従来からの映画好きとしては、3D映画には疑問を感じているのが正直なところだ。
映画館をアトラクション化したいのもわかる。どんなジャンルも新規客を呼べないと衰退するからだ。だが、ワタクシみたいな従来の映画好きが、あまり3Dを好まない点もわかって欲しい。
だから、よりアトラクション化した4DXには食指が動かなかったのである。
それから、映画を選ぶって話を聞いていたからだ。
これは3D映画にも言えるが、要はその演出に見合った映画か否か、という問題だ。
ワタクシ的には結構な当たり映画だった「シン・ゴジラ」だが、これを4DXで観た人からは結構な不満が出ていた。
会議のたびに椅子が動いてもなぁ、、、と。
確かに「シン・ゴジラ」は怪獣映画ではあっても、従来の怪獣映画ではなかったので、単に椅子が動くだけで落ち着きのない映画体験になってしまったのかも知れない。(ワタクシは2Dのみ鑑賞)
次に、単に上映館が少ないってことだ。
ワタクシは、「マッドマックス 怒りのデスロード」や「アクアマン」「ドクターストレンジ」なんかは4DXで観てみたいと思っていたが、近所に4DX上映出来る映画館がないのである。
上映回数も少ないし、電車を乗り継いで、その時間中に観に行かねば!という所まで自分のボルテージを持っていくのは中々にしんどい。
しかも、上記3つの映画は2Dを観た上で、コレを4DXで観たいと思ったまでで、アタリかハズレかわからない映画に4DXの金額を支払うのはキツいのである。
そして、何と言っても金額である。
ぶっちゃけ、下手すりゃ映画が2本観られる。レンタルなら10本は観られる。
そもそも自転車操業の自営業だったワタクシにそんな金はなく、例の騒ぎで廃業し、無職となったワタクシには高すぎたのだ。
映画は映画として充分に楽しんでいるワタクシにとって、4DXは追加特典でしかなく、それに映画一本分近い金額という価値は感じない。
そんなワタクシですが、「4DXを観に行きましょう!」と誘ってくれた人がいる。
ポジョンさんだ。
「映画代は出しますから!」と、合計3本の映画に連れ出してくれたのである。感謝が絶えない。
で。映画は当然ながらポジョンさんのチョイスとなるが、
初の4DX体験は、
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」
なお、2Dである。(椅子が動いたり、煙が出たりするが、画面は2D)
コレは正直、当たりだった。
と言うのも、「逆襲のシャア」なんて何回(たぶん10回近く)も観ている。本音を言えば、自腹では絶対に見なかっただろう。
しかし、何回も観ているからこそ絶好の映画だったのだ。
なので、ストーリーに集中せずとも話は頭に入ってるし、どのタイミングでどんな演出が出てくるのか、安心して楽しめた。
ぶっちゃけ、「逆襲のシャア」の椅子が動くぐらいで盛り上がれるか? とか思っていたが、存外に楽しめたと言うのが正直な所だ。
何故か?
言ってしまえば、原作の物語はもちろんそのまま、音楽や映像はリマスター、そして雰囲気を損ねずにアトラクション感だけが追加された、いわば、
何も変わらないのに、
リメイク映画として
観られるのだ。
わかるだろうか。リメイクされて成功した映画はほとんどない。リメイク物につきまとう「ああじゃない」「こうじゃなかった」感がないのだ。
ワタクシはどちらの映画も未見なのだが、ポケモン映画がフルCGでリメイクされた時、映像がCGに変わった以外は、原作とほぼ一緒だったらしい。初見の人はそれでなんの問題もないが、リメイク映画として観た人間の反応が、見事に分かれたらしい。
「そのまんまで良かった」派と、「リメイクする意味あった?」派である。変えないなら変えない。変えたら変えた。どちらにせよ文句は出るのだ。
つまりその点では、4DX映画として再上映される映画は、原作の良さを失わず、リメイク映画として観られる。
無論、椅子が動いたりするのが余計だと言う意見もあるだろうが、その場合は観なくていい。観なくても原作を観てればそれで問題ない。観なくてもいいし、語らなくても問題ないのだ。
しかも劇場なので、何回も観た映画でも、ビデオでつい流し見してしまうような事にならず、再発見も多い。
これほど、誰の神経も逆なでせず、楽しめるリメイク方法があったのか、と。
ちなみに、2本目は「パトレイバー2」で、3本目は「ガンダムF91」である。順番は逆になるが、F91の感想から。
なお、4DXだが、2Dである。
実は、しっかりとF91全編を観るのは4度目ぐらいなので、かなりの再発見、新発見があった。
本来ならTVシリーズとして展開するはずの物語1/3~1/4をダイジェスト的に見せるので、色々と不満はある。だが、それはもはや承知の上だ。
4DXとしては、割とずっと何らかの演出があり、飽きさせない。3本の中では一番ぐりんぐりん動いていた。
なお、ワタクシは少し首が悪いので、ぐりんぐりん動いて、ちょっと首がツラかったが、アトラクションとして一番楽しめた映画だと言える。
そして、問題は「パトレイバー2」である。
ハッキリ言う。
とても良かった。
なお、これも4DXだが、2Dである。
ガンダム2本はどちらもアトラクションとして楽しめたが、パト2は違った。これも5回ぐらいは観ているが、今さら大きな発見はないだろうと思っていたのだ。
ぶっちゃけ、アクションらしいアクションはラストしかない。あとはひたすら登場人物の会話劇である。そんなパト2を、4DXで観る意味なんかあるのだろうか? それなりにアクションのあるパト1ならまだしも? パト2だぞ? それが鑑賞前のワタクシの意見である。
だが、違った。
4DXの追加演出が
めちゃくちゃ良かったのだ。
4DXによる演出は、登場人物たちの心情を描写するに余りある。
特に冒頭の雨と降りしきる雪のシーンは、4DXでこそ、より感慨深いものになったと確信する。
そんな訳で、3D映画や4DX映画に懐疑的な映画ファンに言いたい。
ワタクシはまだ3Dの4DXを観ていないし、初見の4DXも未体験だ。だが、それでもワタクシの体験から言える事がある。
4DXは、誰の思い出も傷付けない
良質なリメイク作品になる可能性が高い。
(´・Д・)」 行ってみる価値あるかもよ?
※ この記事はすべて無料で読めますが、4DXなんて贅沢は言いません。月1ぐらい自腹で映画館に行けるよう、投げ銭(¥100)をお願いしています。
なお、この先には特に何も書かれていません。
ここから先は
¥ 100
(´・Д・)」 文字を書いて生きていく事が、子供の頃からの夢でした。 コロナの影響で自分の店を失う事になり、妙な形で、今更になって文字を飯の種の足しにするとは思いませんでしたが、応援よろしくお願いします。