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「御免、詩篇の事を考えてた。」
行列に並んでいくウチに様々な事を忘れていくから、淋しい顔をして笑わないで欲しい。焼鏝みたいに消え難い愉しさを沢山産み落として、二次元人に成るのだ。隣で助言を奉納して呉れる天啓猫だけが、頼りに成る相棒で在ったとしても。文化と言えば、アスキーアート。台詞と言えば、はぴはぴはっぴー。助言と言えば、ネコミミモード。最終回を決めるなら間違い無く、マホッ。自分より早い自分は自分より早いし、自分より遅い自分は自分より遅いから。不器用な人は下手糞な人だとは限らないし、大人しい人は優しいとは限らないので。音階が登る様にすっきりとした唄声に、意味を全部棄てて付いて往こうと決めて。マーメイドさんは思いの外と積極的だし、恋に死ぬ事なんて今更恐れる筈も無い。赤頭巾ちゃんは強かに食べられて、嘘みたいにソフトな虐殺を行えるメンタリストで。「子供らが命を賭けて救っている世界で食べるメシは美味いか?」、「最低な気分を背負えて最高!」。誰彼の千切れた放物線を追い掛ける事に依って、確かに生きていると宣言出来るんじゃないかと信じていたの。心配なのは、小鳥の亡霊が存在すると毎晩怯えてトイレに付いていかないと睡れないおじさんだ。
意外と世の中の背後には、眼を覆いたく成る様な現実が存在している。パソコンに潜ると世界が眩しく成る事を、掠れた声で同意を求めていたのに。名前と躯の在処を教えるから、拾って家に持って帰って欲しいの。乱暴は終わらないから、心臓で震えているナイフを隠さねばいけない。情報を持った写真を撮る時に、存在が入ってないか心配するのはちょっと格好悪いから。気持ち悪く成る味のする種を、明日の為に荒野へ蒔き続けているのだ。何よりショックだったのは、シーシャにニコチンが含まれていた事で。一度着慣れてしまえば、其のファッションを肯定して街を歩けるけど。一つの特異点に因り、全ての常識が融解して新しい回転が始まるのに。無くしたモノを忘れられなくて、忘れた言葉を無くしてしまった。肉の重量を減らしていくウチに、鈍く光る指輪がシーツの上に堕ちる程の糸に成る。「死なない為にキツい薫りを纏っているけど、捜すべきテーゼは見付かったの?」。「命を間違えた人は、続きが終わった後でも酒を飲むぞ!」。倖いな家庭の映像を燃やしては、一人で勝手に納得するなんて。トドのつまり残虐にエンターキーを打ち込んだ後には、血液を吸った桜だけが残るのだ。