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「冬は蛍の夢だから。」

バベルの塔の失敗の御蔭で人類は文化を複雑にする事が出来、多様性を手に入れられた。嘘だけど。
哀しい事が有った時は死なないといけないし、玉葱を刻んで誤魔化せとキメ顔で言った。嘘だけど。
コロンブスの卵で作った目玉焼きは、地獄の業火でジックリと火を通さないといけない。嘘だけど。
偽海亀のスープと共にバーベキューをする時は、ドクトル・ティー・シブサワが欲しい。嘘だけど。
歴史は全部黒くて構わないので今は生きねば成らないと、シールみたいに心が剥がれる。嘘だけど。
巡り巡って出逢えたとして意味も価値も言い訳も無いから、瞬きの祝福すら絶対に断る。嘘だけど。

どのサイズの薄倖も降り注ぐ対象にとっては全て同じ最低なので、時空の転換に飽きる前に飛び立たないといけないのだ。
砂糖菓子みたいな別れ方をしたのならばもう既に判ってる筈だから、赤い糸を切り落として白泪を搾り取らないと馬鹿だ。
大人に成るのを辞めると言えてしまうのが大人に成れない証拠だと気付けない星で、もう助言も友情も期待せずに病んだ。
誰も彼もは当たり前に死んでしまうので巫山戯過ぎ無い為の御薬が必要だったし、緑色の邪推だって横禍だと信じていく。
何時か自分の番が訪れた時はどう言う風に処理されるか気にはなるが、どうせ其の時は世界は滅んでいるので無駄に吐く。
どうせならデス・ゲームで醜さを永久保存版にして、其れを肴にしながらサラミとビールで事態が収まるまで乾杯しとく。

安全地帯の傍観者は弁えるべき暗黙の貌が在るのに、其れの初歩の理解すら出来てない声の大きい人ばかりで。
独りでは生きていけないの定義に組み込まれたモンスターは、上手に出来ない準備を傷付きながらしてるので。
遊べるだけ遊んだなら後は家に帰るだけだと知っていて欲しかったけど、無茶な御願いはまるで空しい束縛で。
過去が行った復讐には負け戦みたいな情緒が有り、何故か遠い世界線の咆哮すら忙しさをアピールしてるから。
後ろを視るなと酸度の高い忠告を貰ったが、誰が要らないかすら答えられない常識人には到達出来ない富なら。
非才肌と自負する事でサヨナラを蓄えられるのは嫌いじゃ無いし、これ以上待たせるのも気が引ける罪だから。

何もかもがコンテンツに成り果てる淋しさを感じても、其処にちゃんとした配慮が有ったのだと声が上げられ、笑い話が勝手に悲壮な色を帯びるのは許さない上に、どうしようも無く熱量の大きい弱さで青空を仰ぎたいの。

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