見出し画像

2018年、書いた話した、わたしの軌跡

初めましての方もいるかもしれません。パンと日用品の店「わざわざ」の平田と申します!noteではご無沙汰しておりますが、他の媒体では相変わらずアウトプットしまくってます。今年も残すところわずかとなりました。わたし個人にとっての2018年は、アウトプットの角度が変わった一年だったなぁと感じています。

店(会社)を営んできて、10年が経とうしています。これまでは自社メディア(主にSNSとオンラインストア)の中でひたすらアウトプットするだけだったのが、noteに書いた「山の上のパン屋に人が集まるわけ」という記事をきっかけに、大きくアウトプットの場所が変化していきました。ということで今年一年間に書いた記事、受けたインタビューなど、印象的なものをご紹介していきたいと思います。

これを読んでくだされば、大体「わざわざ」のことがわかってしまうとお得な記事となっていますので、どうぞ皆さん最後までお付き合いくださいませ。

さて、2018年一発目に話題となったのがBAMPのこちらの記事でした。

年商1億7千万円まで成長した小さなパン屋の「無理しない美学」とは?(2018/2/22)

実はこの取材を受ける直前まで「鎖国」していました。わたしは人付き合いが苦手で、もちろん取材も苦手で、沢山の人と会う機会が多くなると段々と疲れてしまい、すぐ人と会いたくなくなっちゃうんです。そして「鎖国する!」と言って、取材を全部受けなくなっちゃうという暴挙をこれまで何回もやっています。こう書くと、あんまりの暴君に見えますが、結構これ深いんです。

「わざわざ」は自社のSNSや情報発信が強いので、そこまで外部メディアに頼らなくても売上をあげることができていました。外部の取材をめくらめっぽう受けていくと、自分たちが作り上げてきた世界観とかけ離れていきますし、これまでも取材されるメディアをかなり選んできました。

ですが、このBAMPから依頼が来た時は状況が違いました。倉庫改装でクラウドファンディングを始めたタイミングでした。300万円どうしても欲しかったんです。笑。BAMPでうまく紹介してくださったので、この記事は今でもよく読まれていてBAMPの人気記事ランキングでも5位に入っています。ありがたいです。本当に。おかげさまでクラウドファンディングも無事成功し、倉庫も完成しました。

ま、これですよね2018年と言えば。通称「山パン」(2018/4/16)

これで本当に今年の方向性が変わってしまったターニングポイントになった記事になります。「わざわざ」は長野県東御市の山の上にポツンと佇む店ですが実店舗とオンラインストアの二本柱で、少しずつ成長をしてきている会社です。それがどのようにして成り立っていったか、自分の講演会の資料から抜き出して分析した記事が、noteの中でも当時1、2を争うほどのページビューを得て(2018年12月現在317,000ビュー)、「わざわざ」の知名度がこれまでと違う「経営」に着目され伸びていったきっかけとなりました。それまではおいしくてちょっと変わったパンと日用品の店だったんですね。それがおいしくてちょっと変わった経営のうまい、パンと日用品の店になりました。

この記事をきっかけに出版の依頼も6,7件ほど来て、講演の依頼が殺到しました。出版の依頼は全部めんどくさくなって断りました。あんまり人にやれやれって言われるとやりたくなくなるんですよね。こればっかりは仕方ないです。

それから2017年に「わざわざの働きかた」という本を自費出版しています。9000部発行して、現在7700部を自社で完売しています。この自負が邪魔をして、出版社に本作りをお願いする意義がわからなかったというのもあります。何十万の人に伝わるならやりたいけど、もし数千部だったら自社で利益確保して全部売った方がよっぽどいいです。生意気ですいません。でも本当にそう思ってます。

その後、なんか魔が指してTVに出ちゃうんですけど。
その後に書いたのがこれ。

来ないでください。
(2018/6/22)

アホなんですね、わたし。TVなんか一生出ないと思ってたんですけど、それはパンの量もキャパシティも、そんなに量を確保できる店ではないので、TVの取材を受けたら業務がパンクすると思っていて、もう何年も断り続けていました。

だけど、この時は取材の角度が違ったんです。「働きかた」にクローズアップしたいと言われました。悩んで悩んで社内で検討して、未来の働きかたをみんなに伝えたいっていう気持ちになってしまい、出ちゃいました。うふふ。そしたら、案の定、パンがクローズアップされてパンクするんですね。笑。ま、やってみないとわかんないですから、いい経験になりました。その節は、どーもお騒がせいたしました。

だけど、本当に今でも思ってます。来ないでくださいって。わたし達はやっぱりお客様を選びたい。お互いが気持ちよく過ごせる店作りをこれからも目指します。そして、山パンのおかげで、cakesでの連載も始まりました。

わざわざ平田の移住日記 改め、
わざわざ平田の思索日記
(2018/5/30〜)

山パンのオファーから唯一受けたのが、こちらの連載の企画でした。ピースオブケイクの代表の加藤さんが直々に「わざわざ」に足を運んでくれたこと。メールの内容がすごく嬉しかったこと。自分がずっとやってきたのはインターネットでの発信だったので、またインターネットの中の新たなレイヤーで発信できるという喜びと挑戦。色んな嬉しい気持ちが混ざって、これはやりたい!と思い二つ返事で受けました。

現在、31回目。週刊連載ということで、仕事をしながら、自社でのブログも毎日更新し、正直スケジュールによってはかなりキツイ時もあるんですが、これは訓練なのでやらねばなりません。正直、PVもそんなに出てないし、収入もいくらにもなりませんが、継続した先に意味がきっとあるはず。できるだけ長く書き続けていつか沢山の方に読んでもらえたらと、毎週、汗かきながら書いてますので(ダジャレ)、ぜひ購読いただけると嬉しいです。

最初は移住コンテンツだったんですが、途中から移住のネタが尽きて、「思索」という曖昧なカテゴライズにしました。これでなんでも書ける!考えてさえいればいい!!!わっはっは。

年商1億7500万円を誇る山の上のパン屋さんの驚くべき経営戦略-株式会社わざわざ 平田はる香さん 前編-【ローカルベンチャー最前線】

段々と、経営というカテゴリで取材を受けるようになってきた一年でした。それまではおしゃれな雑誌のライフスタイルショップぽく切り取られたり、薪窯パン屋としてフォーカスされたり、自分の立ち位置がパンなのか、おしゃれなのか、日用品なのかオールミックスなので、どこを切り取られて取材を受けてもどっちつかずでしっくりきませんでした。

経営という部分に焦点を当ててもらうことで、やっと「わざわざ」という店そのものにフォーカスが当たるようになって、これが本当に嬉しかったです。

島根のじいに会いに行く
(2018/8/15)

純粋に商売が絡んでいないものを初めて書いたのがこれになります。今までずっと「わざわざ」のために書き続けてきましたが、初めて自分のために文章を書いて販売しました。余命を宣告された友人を思い慕い、島根に会いに行った話を書きました。残念ながら友人は逝ってしまいましたが、わたしの心の中に深く刻まれた出来事となりました。ご冥福をお祈りいたします。

ファッションからDJ、そして「パン屋」に行き着いた私の人生【長野県東御市】
(2018/9/11)

そして、段々と「書く」という仕事も増えていきました。今までは自社の商品を販売するために文章を書いてきたのですが、誰かのために書いたり、自分のことを書いたり、そんな機会が増えていったのです。この依頼は不動産のSUUMOタウンの「東御市」の紹介のために、自分の人生を照らし合わせて書いてくださいという依頼でした。

わたしはこれまで色んな仕事を経験してきて、何故かパン屋になりました。どこをどうしてこうなったのかはわかりませんが、紛れもなくこれまでの人生の蓄積がそうさせたとしか言いようがありません。そんな思いを書き綴ったので、この文章は自分で書いてグッときました。初めてDJをやっていたことを自ら公にして、これまでずっと言いたくなかった黒歴史だと思っていたことを、清算というか消化できた気がしてます。この文章は個人的に嫌いじゃないです。

経営者の孤独/わざわざ・平田はる香「寂しさはそこにあるもの。哀しみはいつか癒えるもの。孤独は逃れられないもの」
(2018/11/30)

9月の中旬からほぼ毎週、全国に講演に行きました。2ヶ月後、疲弊しきったわたしの元に一本の取材が舞い込みます。取材を受けたのが11月初旬だったのですが、ちょうど孤独そのもんだったんです、わたし。笑。今もその孤独感続いて後を引いちゃっているんですが、この時もめちゃくちゃ疲れてました。だから「孤独」をテーマに取材を受けるのが怖くて怖くて仕方なかったです。それでリリースされた記事がこれ。

自分でインタビューを受けた記事を、未だかつてこんなに読んだことはなかったです。多分30回は読みました。すごく心に響いて、「わざわざ」ではなく「平田はる香」個人の感傷がよく出ていてお気に入りのインタビューとなりました。暗いですけど、これ、紛れもなくわたしなんです。わざわざの中の人、こんな感じですって新しい切り口で良かったんじゃないでしょうか。今まで優等生過ぎましたよね。ダメ人間なんで、辛かったです。世間にダメさを露呈できて良かった。笑。

わざわざのオンラインショップの裏側、
全て見せてもらいました
(2018/12)

この記事は実は経営者の孤独と同日に取材を受けています。午前中がカラーミー、午後が経営者の孤独だったんですが、まるで別人です。カラーミーは完全にオンラインストアの取材だったので、「わざわざ」の代表取締役としての役割で取材を受けています。一方、経営者の孤独は「平田はる香」個人です。人格が全く違って対比させて読むと、味わい深いです。

また、この記事、本当にすごいのが、完全に手の内バラしちゃってるんですね。実は今年の9月にカラーミーショップ大賞を受賞していて、オンラインストアのシステム<カラーミーショップ>を利用している45000店舗の中で、全国No.1になりました。

大賞を取った店のオンラインストアのしくみってどんなの?というのを包み隠さず出しちゃいました。オープンソース!!

そして、今現在、同時期に取材された雑誌「TRUNS」が店頭に並んでいます。なんと、平田、表紙に単独で登場であります。恐れ多い。本当にいいんだろうか。。

TRUNS「もっと地方の経済入門」

どーも、改めましてパンと日用品の店「わざわざ」の平田です。お目汚しを失礼いたします。お恥ずかしい限りであります。「地方の経済入門」の表紙でなって登場して巻頭特集で「わざわざ」を10ページに渡って特集していただいています。ただいま店頭で絶賛販売中。「わざわざ」を初めて知ってくれた方には、どんな店なのかとてもわかりやすい構成になっています。というか、この本の特集自体の内容が濃いので、ぜひ地方にご興味のある方はお手にとってくださいね。

ざざっと一年間を紹介していきましたが、アウトプットしているのはこんなもんじゃない。SNSでも毎日アホみたいに長文で投稿しています。

Instagramは毎日更新。34000フォロワー。

Facebookはインスタと内容同じ。40000フォロワー

Twitterもアホみたいに更新。11000フォロワー

オンラインストアは毎週2,3回更新

noteも時々書いている。記事の入れ込み方は半端ない。


ということで、疲れてます。笑。こんだけ毎日アウトプットし続けていても、まだ書き続けることができるのは、どういう源泉に繋がっているんでしょうか。それでもまだ伝えたいこと、言いたいことが日々湧いてきます。自分のためなのか、「わざわざ」のためなのかもわかりません。それを知るためにも書き続けなければならないのでしょう。

それでは、皆さん、来年もインターネットでお会いしましょう!
良いお年を!!


いいなと思ったら応援しよう!