初心者にありがちな積立投資の失敗と成功のコツを徹底解説
資産運用が初めての方に人気がある積立投資は、その名前から簡単そうなイメージを感じるかもしれません。
しかし、積立投資であっても失敗してしまう可能性を秘めています。
ここでは、初心者にありがちな積立投資の失敗や成功に向けてのコツをご紹介します。
資産運用を始めようと考えている方は参考にしてください。
■そもそも積立投資とは?
そもそもどのようなものを積立投資というのでしょうか?
積立投資は、定期的に一定の金額を投資するものです。
定期的というのは毎日、毎週、毎月など、どのタイミングでも構いません。
少額を自動的に投資するものなので、一気に大きな金額を投資することもありません。
時間をかけて少しずつ資産を増やせる手法なので、将来のための貯蓄や資産形成などに向いているでしょう。
■初心者に向いている積立投資には何がある?
初心者には、どのような投資が向いているのでしょうか?
ここでは、積立投資について紹介していきましょう。
・NISA(少額投資非課税制度)
NISAは、非課税投資の枠内で得た分配金や利益などが一定期間非課税になる制度を意味します。
1回の金額などではなく、毎年一定金額の投資に対して非課税にできるため、金融商品は株式や投資信託などから選択できます。
2024年からは一般NISAとつみたてNISAが一本化されて新しい制度に変わりました。
これによって年間360万円を上限に、非課税保有期間の無期限化となりました。
新NISAでは成長投資枠、つみたてNISAではつみたて投資枠と名称が変更され、これらを併用することができます。
非課税額の拡大によって、メリットが大きくて自由さもプラスされたので、初心者には始めやすい制度でしょう。
・iDeCo(イデコ)
iDeCo(イデコ)も、NISA同様に投資に対しての利益が非課税になる制度です。
個人型確定拠出年金であり、積み立てたお金が所得控除対象になるので節税効果としても期待できます。
これは、所得税と住民税の両方が節税でき、毎年この効果を得られます。
積立金額には上限があり、自営業者と専業主婦、会社員と公務員は勤務先の年金制度でそれぞれの金額が異なっています。
またiDeCoは60歳まで引き出すことができません。
投資メインよりも節税効果を期待したい方、老後の年金資金を視野に入れている方は、iDeCoの方がメリットを受けやすいでしょう。
・投信積立
投信積立は、投資信託を積み立てていくことです。
例えば、一定期間でいくらという金額を決めて投資信託を購入します。
購入できる投資信託の種類制限などはなく、自分で決めた許容範囲でのリスクやリターンに応じて購入商品が自由に選べます。
1,000円程度からスタートできるので、初心者でも負担なく始められるでしょう。
■初心者にありがちな失敗とは
積立投資には様々な種類があり、どれも手軽に始められるものばかりです。
しかし、安易に選んでしまうと初心者が陥りがちな失敗をする可能性があります。
ここでは、起こりがちな失敗についてみていきましょう。
・損をしたらすぐにやめる
初めての投資で徐々に損をしてきた場合、とても不安な気持ちになるでしょう。
また、これ以上の損をしたくないという考えからすぐに投資をやめてしまうかもしれませんが、この行動こそ損を大きくする可能性があるので控えましょう。
積立投資の場合、中長期的な投資によって途中で下落することが考えられます。
ずっと上昇しているものはないので、このような含み損についても考えなければなりません。
損をした場合、すぐに売って投資をやめることもできますが、できるだけ必要性がない以上は積み立てを継続することが大切です。
・無理な積立をする
初心者にありがちな失敗として、無理に積み立てをすることが挙げられます。
積立投資の場合、まとまった資金は必要ありません。
そのため、家計のバランスや感覚を重視して投資することができるはずです。
しかし、深く考えずに無理して積み立てた結果、必要な資金が足りなくなったり、家計が苦しくなったりします。
投資によっては、60歳まで引き出せないものもあるので、長期的に行うことを視野に入れて負担がかからないような金額を設定しましょう。
・内容を理解していない
投資が初めての場合、内容をよく理解しないで購入しているかもしれません。
内容をよく理解しないまま投資するほど怖いものはないので、参考情報を確認したり、ファンドの特色を見たりするなど、理解してから始めるようにしましょう。
これらの情報には、他の資産との騰落率を比較したものも記載されています。
リスクについても比較し、運用イメージを確認してからにしましょう。
・報酬の高さで選んでしまう
投資をするなら、できるだけ損をしたくないと考えるでしょう。
このような場合、どうしても報酬の高い物を中心に考えがちですが、信託報酬にだけ注目しないようにしましょう。
信託報酬の高さは利益の圧縮を招きます。
投資信託の良さや悪さを決めるものではないので、年0.5%~2.0%を目安に検討しましょう。
・リスクとリターンが偏っている
投資は、基本的に分散させる必要があります。
購入時期の分散もですが、投資する資産や地域など様々な「分散」が必要になってくるのです。
株式のみの場合、高いリターンが期待できますが、もちろん下落幅も大きくなりやすいです。
適度な分散投資によって、全体的な投資のバランスが取れるだけでなく、リスクとリターンの改善も見込めます。
■積立投資を成功させるコツは?
初心者の場合、不安な気持ちから投資を失敗するケースがあるようです。
ここでは、積立投資を安心して成功させるコツについてご紹介します。
・一定金額の積み立てを意識する
投資をする場合は、定期的に一定の金額を積み立てていく「ドル・コスト平均法」を意識してください。
この方法は、価格が安い時に購入する量が増えて、高い時には購入する量が減ります。
積立期間中は購入価格を平準化して、投資のタイミングによってリスク軽減が可能です。
この方法を意識することで、平均購入額を下げることができます。
・あった運用方法を見つける
無理なく積立投資をするには、自分に適した積立金額を設定するだけでなく、投資目的にあった運用方法を見つけることが大切です。
もちろん、年齢や目的によって投資期間も変わってきます。
そのため、目的と投資期間を考えてからリスクについても知り、総合的に判断して決めていくことがポイントです。
・国際分散投資を意識する
長期的な投資を視野に入れている場合は、分散投資を取り入れてみましょう。
分散投資は、投資先の分散によって価格変動を抑えてリターンを安定させることができます。
1種類の銘柄ではなく、様々な資産と銘柄などの分散で全体的なリスクの低減が期待できるようになります。
ただし、やみくもな分散投資をするのではなく、「成長する投資先かどうか」を見極めることが重要です。
そのためにも、世界的な部分にまで視野を広げて投資先の地域を分散させることが必要でしょう。
ここまで初心者にありがちな積立投資の失敗や、成功するコツについてご紹介してきました。
積立投資は、定期的に少額で投資する方法なので初心者に向いていますが、特徴や内容を把握していない状態で投資しても損をしてしまうでしょう。
この記事を参考にして投資の種類や特徴を把握し、自分にあった投資先を見つけるようにしてください。
意識した投資ができれば、成功が得られるでしょう。