午前3時の無法地帯 【ねむようこ】
超絶ブラックなパチンコ専門デザイン会社の新入社員ももこ。
恋に仕事に奔走する。そんなお話。
一言で表してしまうと、そんなありふれた少女漫画のような作品。
でも、ねむさんが描くと途端にそれは現実味を帯び、かつ極彩色に染まってしまう。
当たり前のように会社に寝泊まりして、当たり前のように他人の恋愛を根堀り葉堀り聞いて。
そんな当たり前じゃない会社でのやりとりは、ユニークに溢れていて、とても人間生活を送る環境じゃないにも関わらず憧れてしまう。
また、何よりもねむさんのイラストの綺麗さ、可愛らしさ。
そしてカラーでの色使いの大胆さ。
漫画という表現が一番合っている。
たぶんこの作品は映画でもドラマでも小説でも。
媒体が違えば、これほどまでに感情を揺さぶる作品にはならなかっただろうな。
そんな風に思えてしまう。
単行本のカラー印刷が本当にきれいです。宝物のように、飾っておきたい作品。
続編の「午前3時の危険地帯」では、さらに加工が凝っていてシリーズ全巻並べたくなります。