さるかに合戦は、なぜ「猿」と「蟹」なのか? ー意味分節理論の超応用編(1) 『神話論理』で読む昔話の世界
一年生になった上の子が、毎週小学校から本を借りてくる。
今週の一冊は『かにむかし』。
いわゆる”猿かに合戦”の異文のひとつである。
「昔話は和むなぁ」
と、平和な気持ちでパラパラと眺めていると、なにやら気になる二項対立関係が見えてくる。
赤と青
頭と尻
固さと柔らかさ
こういう対立と折り重なって、猿と蟹が対立している。
レヴィ=ストロースの神話論理の世界対立関係にある二極が、物語の中で過度に接近したり、分離したりする。
これはまさに、クロード・レヴィ=ストロース