コロナ禍での出産体験記(2022/2)①
まえがき
2022年2月に第二子を出産した。
一人目の時と違い、妊娠高血圧症候群にもならず予定日の3日前に産まれたので、まあ安産の部類に入るだろう。(この出産についてもまた別で記しておきたい)
一つ異なったのは、陣痛が来て第二子が産まれる前日に上の子(長女)が新型コロナウイルスの濃厚接触者になったことだ。それによって、想像していたお産とは大分違ったお産になったので、記憶の整理のため残しておこうと思う。
出産予定日3日前に長女が濃厚接触者に
妊娠期間中は比較的落ち着いていたコロナ感染者数も、寒さが厳しくなるにつれ、増えていった。私がかかりつけとしていた産婦人科はとても厳しく、このコロナ流行により、一切の面会禁止、また夫の立ち会いも禁止、入院中の荷物を入院期間中1度だけ追加で持ってくるのだけOKという厳しさだった。まあ、それはそういう病院を自分で選んだのだから仕方ない、とわかっていたのだけれど。
そして、2022年2月。出産予定日の3日前についに来た。保育園から連絡があり、園内で新型コロナ罹患者が発生、お子さんが濃厚接触者にあたりますと。ん?これ私はどうなるん?と思い、取り急ぎかかりつけの病院に電話をし事情を説明する。次回の診察は予定日当日の予定。そのまま行ったらまずいよね〜〜?なんて夫と相談していたが、その時はこんなことになるとは思っていなかった・・。病院は、陣痛がもし診察日までに来てしまったらその時にまた連絡してください、とのことだった。んん、未来が見えない・・。
その翌日に陣痛発生!?
そんなこんなでそわそわしてたら濃厚接触者に娘がなってしまったあたりからなんかお腹痛い・・。陣痛か・・?割と規則的だし・・。空気読めないなこの赤ちゃん(笑)などとひどいことを考える。病院に朝すかさず電話。
入院グッズ持参の上来てもらいたいが、病院に入るにも他の患者とすれ違わないよう"エレベーターの予約"をする必要があるため、来る時間を教えてほしい、とのこと。"エレベーターの予約"!?と驚きつつ、「あの・・普通にタクシーを呼んでそのタクシーに乗ってしまってよいのでしょうか?」と訊いた。それは大丈夫らしい・・本当!? そして大体の到着目安を伝えて電話を切った。
さて、バタバタ準備して、しばらく夫と長女には会えなくなるんだな、3人での生活はこれで最後なんだな、ということで最後の3人での家族写真を撮った。後からこの写真何度も振り返ってみるんだけど、すごく感慨深い。これから先に起こることが怖くてソワソワしていてみんな笑顔ながらも緊張しているのがわかる写真。この時じゃないと撮れなかった写真。
入院その後孤独な陣痛との戦い
陣痛タクシーに乗り、病院に着いたはいいが、正面出口から入れず、裏口の方でタクシーに乗ったまま待機せよ、と言われる。待てど暮せど誰も来てくれない。タクシーの運ちゃんキレてる・・ごめん・・こんなにかかると思わなくてメーター止めちゃった。30分くらいしてやっとスタッフ2名が来てくれた。全身防護服・・。タクシーの運ちゃん、ビビってる・・そうだよね、ごめんね。普通のタクシー乗っていい、って言われたからさ、敢えて私何も言わなかったのよ。それがこんなで騙し討ちみたいになっちゃったね・・どうすればよかったのかわからない。
病院に入るのにも、なんだかVIP対応(違う)。車椅子に載せられ、予約されていたエレベーターへ。そして進むたびに防護服スタッフが立っている・・。そしてそのままスタッフ以外の誰にも出会うことなくLDRに到着。ここから孤独な戦いが始まる。
まず、LDRのベッドに大きなビニールカーテン。顔がビニールカーテンの中から出せないようになっていた。これが暑くてたまらない・・。
入院の諸々の緊張で、何だか陣痛も遠のいた感じ。ずっとこのカーテンから出られなかったらどうしよう、と不安になる。
入ってすぐさまPCR検査。まあ、結果がどうであろうと出産は濃厚接触者(長女)の濃厚接触者(私)、ということで、感染者扱い(なぜ!?)として行うらしい。
感染者扱いなので、LDRにスタッフが来るときは完全防護服(部屋の前のグレーゾーンで着て、処置などの用事が済んだら、またグレーゾーンで脱いで所定のゴミ箱に捨てる)。なので基本、医師、看護師、助産師さんもLDRまで来てくれず、ナースコールでやりとりする。この扱いについての説明も、ナースコールでの説明だったのだが、それがビニールカーテンのせいで全然何言ってるのかわからない・・。ものすごく不安になる。
そして、一番ショックだったのは、無痛分娩希望だったのに、コロナ感染者扱いは無痛分娩はできない、とのこと。まじかーーー。第一子は妊娠高血圧で、自然分娩のつもりが無痛分娩に急遽変更になった。その経緯もあって、自然分娩に今更チャレンジする勇気がなく、今回の第二子出産は元々無痛分娩にするつもりで予定していた。それがまた急遽変更になるとは・・。事前のニュースなどの情報で、コロナ感染者は急遽帝王切開になる、というような話は聞いていたので、それは予想していた。でも、自然分娩になるとは予想してなかった・・。誰も立ち会ってくれないのに、できるかな・・。不安で泣きそうになる。
次に続きます。
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