
銀星石・逆噴射小説大賞2023年ライナーノーツ
毎年秋に行われる逆噴射小説大賞にまた参加したので合わせてライナーノーツもかく。
逆噴射には毎年投稿しているけど、いつも1次選考の時点で落選してばかり。唯一、1次選考を突破したのが第1回のときに投稿したやつ。
第1回投稿作
もう4年前になるのか。
落選してるとはいえ、感想をを頂いたり、紹介記事に載せていただけることもあるので、めちゃくちゃ悔しいと思ってもさほど悲観はしてない。
毎年、「書きたいから書く」の精神で参加している。
英雄ロベルトの復活
逆噴射に投稿する時は続きが気になるように、謎めいた展開や意外な展開を意識して書くこともあったけど、本作は特に奇をてらわずに王道的なファンタジーとして書いた。
これを書く少し前に愛蔵版の英雄コナン全集を読んでいたのもあり、パルプフィクションかつファンタジーを書くのなら、英雄譚がふさわしいと思った。
私にとっての「英雄」とは生まれながらの善性を持つ者なので、妻子を殺されて酒に逃げるくらい落ち込んでいたとしても、目の前の人が悪意にさらされたら即座に立ち上がるという人物を主人公にした。
冒頭の「真にタフな人は、打ちのめされても必ず立ち上がるわ」というのも、主人公はこういう人ですよと読者に伝えたえるためでもあるが、作品のテーマとしても書いている。
シーカー・ダブルナインの冒険
2作めはアイデア自体がなかなか出てこなくて苦戦した。もういっそ、1作目と同じ主人公の別エピソードでも良いかなとも思ってた。
「キャラや設定の使いまわしは審査でマイナスになるだろ!」という私と「うるせー! 書きたいから書いてるんだろうが!」という私がしばらく喧嘩してたけれど、どうにかしてキャラを使い回さない作品を賭けた。
とはいえ根幹のテーマが全く異なるストーリーを書くほどの余力はなかったので、生まれながらの善性を持った主人公の英雄譚という点は変わらない。
『あんたは人が良すぎるから、厄介事に巻き込まれないか心配だよ』というセリフがあるように、続きを書くとしたら、主人公が強い善性を持つがゆえに勇者になざるえない状況になっていくという展開になるかも。
終わりに
毎年落選してるので、開き直って入選することよりも作品のテーマを800字でどう伝えるかを意識した。
続きを書くとしたら、なんて言ったが、実際のところはわからない。今は先に完成させたいやつがあるので、それを書いてる時の息抜きでなにか書きたくなった時に手を付けるかもしれない。