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十五の君へ

あけましておめでとうございます。
《Writers Lab》月曜日担当のようじろうです。

お正月の休みが終わり、一応今日から仕事始めとなったわけだが、社会復帰はおろか人間復帰もできない。ヘソにカビが生えているんじゃないかと思うくらいの自堕落な日々。
年頭には崇高な目標を掲げる!というようなことを先週書いていたような気もするが、あれから一週間。な~んも考えていない。

2020年。まったくスタートダッシュができていない。そしてこのままズルズルと過ぎていくであろう日々を思うと恐怖すら感じる。
モグさんの掲げたテーマではないが…この一週間の生活を見返せば、それは
『軽々と肥えてゆく』だ。困った困った。

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今週の写真:こんなポケモンのような日々でした。
お正月もポケモンセンターは大賑わい!

そんな暴飲暴食な日々の中でも、先日、濃密なひと時を過ごした。
赤提灯の灯る居酒屋で開かれた中学校のクラス会。ウン十年ぶりに友人知人と顔を合わせた。

いやはや、時の流れは残酷である。
頭頂部に時の流れを感じさせるもの、腹部のふくらみが年輪を重ねているもの。
憧れのあの子が二児の母になっていたこと。
やんちゃだったアイツが死んでいたこと。
酒の肴の「あの頃話」は尽きることなく、誰しもが十五の頃に戻っていた瞬間だった。

宴を終えての帰り道、僕らはいつしか、通学路を歩いていた。
放課後、みんなでよく遊んでいた公園は閑静な住宅街になっていた。
たまり場だったゲームセンターにマンションが建っていた。
BOOWYのCDを買ったレコードショップは居酒屋になっていた。
部活帰りに立ち寄っていた弁当屋は歯医者になっていた。
気になっていた子がアルバイトをしていたコンビニは何かの会社の事務所になっていた。
よくマンガを買っていた小さな本屋さんは学習塾になっていた。
親友の住んでいた集合住宅は取り壊されていた。

あの頃歩いた道は、姿かたちを変えてしまったけれども、瞼の裏には様々な思い出とともに街の風景が浮かんでくる。
「じゃあまたね!」
交差点で別れるときの挨拶は、あの時と同じセリフだった。

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220字
進藤海/六月雨音/ようじろう/小宮千明/モグ。4人のライターがそれぞれの担当曜日に、ジャンル問わずそれぞれの“書きたいこと”を発信。

ボイスブックコンテンツ《Writone》より集まったライターによるリレーマガジン。

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