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20230424ふかいメルマガ99回 田植えで気づく

おはようございます!

5月13日(土)今年も「ウェーブの田んぼ」で、田植えがありますね。
私は、2021年5月にウェーブに入りましたが、
その年はコロナ禍真っ只中で、田植えも稲刈りもありませんでした。
昨年5月14日、人数制限の中で再開した田植えに行ってきました。
参加したみんなで手分けして、1時間ほど手植えをした後、
田植え機を使って植えるのですが、
希望すれば田植え機を運転できる
んです。

昨年は、参加した全員が田植え機を操作して田植えをさせてもらいました。
お子さんであっても、農家の田中さんが手を添えて補助してくれるので、
田植え機を運転操作して田植えをするなんて、貴重な体験ができます。

先日、千葉県を地盤とするスーパーマーケット
販売促進マネジャーと話をしていたら、
毎年5月5日こどもの日に千葉県地元の田んぼで、
田植え体験のイベントを開催するんですが、
毎回人気で、あっという間に定員になってしまう
と言っていました。

スーパーがこうした農業体験のイベントを開催するのは、
店で並んでいる米や野菜や果物が、
誰の手でどうやって作られているのかを知ってもらうため
なんです。
私自身田植えを経験して気づいたことがあります。

それは、植えた苗が今どうなっているかが気になったことです。
植えたのは新潟県上越市柿崎の田んぼなので、
見に行くことはできません。
今ぐらいの時期ならどのくらい成長しているか
ネットで調べて想像するしかありません。

東京は晴れていても、上越市付近に台風が近づいていると、
田んぼは大丈夫かなと心配になったりしました。
田植えをするだけで、
普段食べているものに対する想像力が、ぐっと上がるんです。
スーパーで見かける野菜や魚、
肉に総菜、そして加工食品。

棚に整然と並んでいて、
そればかりを見ていると、
値段が高いか安いか、色がどうか、
産地がどこか、賞味期限はいつかなど、
いつのまにか、見た目や文字や数字で
商品を選らんでしまっている。

このこと自体、悪いことではないのですが、
作っている場面を見て、体験すると、
食べるものに対する想像力が圧倒的に増します。

ウェーブの田んぼを育ててくれているのは、
40代の田中基輝さんで、
大阪府枚方市出身でアメリカ留学経験者
です。
なんで農家になったのか、
なぜ柿崎に移住したのか、
作り手の思いを知ることもできます。

地産地消という言葉がありますよね。
地元の農作物を食べることで、
地元が活性化するということ
はわかります。
しかしそれ以上に重要なことがあります。
果物や魚・肉など、スーパーの生鮮品を見ると、
外国産のものが多
いことに何の不思議も感じません。

でもよく考えてみると、今から私が食べる果物や肉や魚を、
オーストラリアや大西洋やインド洋から運んできているのです。
船、飛行機、トラック、冷蔵に冷凍など、
今から口に入れる一切れのために、
どれだけ多くのエネルギーを使って運んできたのか

ということなのです。

地産地消であれば、
そのエネルギーは最小減
になります。

さらに農業を体験して気づくことがあります。
曲がったキュウリや形の悪いトマトなどが、
B品(規格外)として廃棄されている
ということです。
「もったいないですねー」と言うと、
農家の人は「都会の人は、すぐそう言いますが・・・」と前置きして
「B品を排除するから、A品の値打ちが上がるんだ」と言うのです。
つまり形が揃って色の良いA品が高く売れ、
場合によってはブランド物になるのです。

もう一つは、曲がったキュウリやにんじん、
それに不揃いの果物や野菜などは、
味は変わらないのですが、
そのまま箱に詰めると、
曲がっていれば、曲がった分スペースを取るので、
箱詰めの量が減ります。
大きさが不揃いでも、
箱によって個数が変わってしまいます。

つまり、曲がっていたり、不揃いだったりするほうが、
物流コストが上がってしまうのです。
「曲がったキュウリの方が値段が高かったら、買いますか?」
と農家の方に言われて、ハッとします。

今日食べるもの1つ1つに、
作っている人がいて、
加工している人がいて、
運んでいる人がいて、
売場に並べてくれる人がいる、
そんな当たり前のことに思いを巡らせることも、
大事なことだと思います。

それに「いただきます」や「ごちそうさま」という言葉、
私たちはふつうに使いますが、
英語もフランス語も韓国語も、
ほとんどの外国語に該当する言葉がないと言われています。
でもその意味を本当に理解できるかということも、
食べ物に対する想像力だと思います。

ウェーブの田植えと稲刈りの恒例イベントを、
「すばらしい文化ですね」というYRK&の社員が何人もいます。
私も初めて聞いた時、同じように強い印象を持ちました。
しかも農業体験を通じて、ITの技術で何かできないか
という問題意識からはじまっているということも、
すばらしいと思います。

でも、まだ文化にまではなっていません。
文化というのは、時間がつくるものだからです。
社員それぞれが続けて、育てていくことで、文化になるのです。

そういう意味では、ウェーブには
「すばらしい企業文化の種や苗」がたくさんあります。
継続して育てていきたいですね。

5月13日(土)の田植え、みなさんご家族でご参加ください!

今週もよろしくお願いします!
来週の5月1日のメルマガは休刊にします。

深井賢一

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