20210823ふかいメルマガ第13回 SDGsって誰がやんの?(後編)
おはようございます!
21日曜日は、
2回目のワクチンを接種して、
銀座でブルーインパルスを見てきました。
今、月曜日の朝ですが、熱も頭痛もなく体調はいつも通りです!
注射をした左腕は痛みますが、
頸椎ヘルニアの右腕も、いつもどおり痛んでいます(笑)
ところで先週は、
SDGsやりましょう!って、じゃあ、どこからはじめるんだ?
WAVEだったら、何すればいいんだ?
で、終わりました。
まず私は、SDGsのためにやるものではないと思っています。
こんなこと言ったら怒られますけど、SDGsって、音がよくないと思いませんか?
ネーミングの仕事をする時、こんなに濁音を多用しません。
きたならしい音になるからです。
かわいい感じの音、特に女性に好まれるのは、パピプペポの破裂音です。
くまのプーさん、ピカチュウ、それに・・・
サンリオのキャラクターで、一番多いのが破裂音のあるは行を含むキャラクターです。
濁音は、うまく使えば強さを感じる音なんです。
ジャイアンツとか、タイガースとか、野球ばかりですが、
ゴレンジャー、マジンガーZ、ガンダム・・・
しかも「えすでぃーじーず」って、なんとも間延びしていますよね(^^;
デザインは確かスウェーデンのクリエイターですが、
彼も当初は「グローバルホィールと呼ばないか?」と言っていました。
SDGsのもとは、2000年に国連で採択されたMDGsにありました。
MはミレニアムのMです。
8つの目標を掲げていますが、
貧しい途上国を救おうという、
先進国による途上国に対する目標が多く、
2015年に課題を残して終了しました。
そして、コロンビア・グアテマラ・ペルーの発案で、
SDGsが国連で議論されたのです。
発案国を見て、意外な感じがしませんか?
このSDGs、17のゴールに広がりました。
さらに17のゴールは、169のターゲットと232の指標に具体化されていて、
これを読むと、けっこう絞られて、しかも偏っている印象を受けます。
だから、これに縛られすぎるのも良くないと思っています。
SDGsの特徴は、投資に紐づけたことです。
SDGsの前から、国連は「ESG」という企業価値を測る新しい判断基準の取り入れを2009年ごろから世界の金融機関に提案し約束させてきました。
これは、環境(E)、社会(S)、企業統治(G)という3つの定性的な要素を企業価値を測る重要な基準にしようというもので、これが後からできたSDGsにうまくはまりました。
ESGに力を入れれば株価は上がるかもしれないが、
何をすればいいんだ?と思った時に
SDGsの17のゴールから始めればいい、
となったわけです。
業績が良いだけでなく、その業績はどのような取り組みによって得られたものなのか、逆に言えば、社会や環境に対して優しい企業でなければ、業績が良くても評価しない、という考え方で、その基準で投資家が企業を選び、金融機関はその基準で低金利融資をするようになりました。
しかし、それは上場企業の話しであって、非上場のWAVEには関係ないのでは?(YRK&も同じくです)
そのことから考えれば、WAVEはやらなくてもいいのです。
それに、他業界ではすでに起こっているSDGsへの取り組みの有無が、
取引条件になるということも、すぐには考えにくい業界だと思います。
繰り返し言いますが、
SDGsをいろいろな会社がやっているから、やりましょう、
というのであればやる必要はないです。
しかし、
創業38年になるWAVEという会社を、
私たちが引き継いでもらったように
次の世代、その次の世代へと、引き継いでいきたい。
さらに40年100年と、続く会社にしていきたい。
そのために「やるべきこと」「できること」「やりたいこと」を、
みんなで意見しあって考えてみたい、
と思う人たちにとっては、意味があります。
そこで行きつくのは、
ゴーイングコンサーンとサステナブルの両立です。
そこにSDGsをわかりやすくするツールとして、使おうということです。
私たちの、生活の中、住んでいる町、職場(客先)・・・で、
「やるべきこと」「できること」「やりたいこと」は何かを考える。
サステナビリティを考えていくときに、大事なことは、
完璧を目指すのではなく、課題が残っても、できることからはじめること。
企業の場合、それは早くやったもの、言ったもの勝ちなのです。
企業側は、「これくらいのことをやったくらいで言ったら笑われる」
「それどころかウォッシュ(なりすまし)だと批判されるのではないか」
「もっと完璧を目指さして、その上で発表したほうがいいのではないか」
とよく言います
博報堂の2017年生活者社会意識調査によれば、
「不誠実な企業の商品は買わない」人が、66%もいます。
うん?不誠実ってなに?という話になります。
「誠実・不誠実の境界線」、それは
「善悪」ではなく、「透明性」なんです。
「今、私たちが考えるベストなことからはじめました。
問題はまだありますけど、これから解決していきますので、応援してください」というメッセージ。
これは2019年、キットカット大袋のパッケージをプラスチックから紙に変えた時の、当時の高岡社長が公表したメッセージです。
今でもキットカットの紙の大袋を開けると、中の個包装プラスチックです。でも、批判する人はメディアを含めていません。
しかもSNSでは、今でも共感や応援の声があります。
代表的なのは「ネスレさん、できることから始めてくれてありがとう」という声です。
つまり、完璧にできるまで黙っているよりも、
不完全でもできたところから公表していく方が、
共感や応援の声が得られるのです。
善いことをしていても黙っていたら、やっていないのと同じ、
という見方をされるということです。
付け加えると、不祥事があったとしても、
透明性によって評価は大きく変わるということでもあります。
これが、ソーシャルシフトなのです、
黙っていることはリスク、
言ったもの勝ち、
でも、言い方によっては
プラスにもリスクにもなる、
というものです。
ちなみに、ソーシャルプロダクツは、
フェアトレード、オーガニック、エコ3R、寄付付き、
地域活性化、伝統技能継承、障害者支援、復興支援、
などのことを言いますが、これも完璧な製品を目指すのではなく、
できることからやりましょう、と提案しています。
ところで、なんで「プロダクツ(製品)」なんですか?とよく聞かれます。
それは、かわいそうだから、助けてあげたいから、という買い方ではなく、
まずモノとしての品質、性能や効果、使いやすさ、見た目のデザインなどが、まずあることが前提だからです。
毎年ソーシャルプロダクツ・アワードを、事務局で選んだ審査員が選び公表しています。
その審査基準は、まず「商品性」からはじまります。
さて、あらめて、ウェーブのサステナビリティについて、みなさんと考える場をつくりたいと思います。
と、書いている私深井。
もともと、サステナブルとかSDGsに関心があったわけではありませんでした。
「ソーシャルプロダクツ?きれいごとでは商売は難しいでー」
とさえ思っていたおっさんでした。
そんなおっさんが、今はどっぷり浸かって仕事をしています。
環境と社会問題の解決への取り組みなしでは、企業は生き残れないと、
本気考えるようになったからです。
次回は、そんなおっさん私が使っているソーシャルプロダクツ、紹介しましょうか。
いらんか(笑)
深井賢一