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20221121ふかいメルマガ78回 凄まじいマザーハウスの山口さんと山崎さん
おはようございます!
冨永さんのTeams情報にありましたが、
先週はやっと、本当にやっと、
NASAのアルテミスが打ち上がりました。
そしてアルテマスからは、JAXAが開発したOMOTENASHIが
月に向かって飛び出しました。
このOMOTENASHIには、組込事業部のIさんが開発に関わっているので、
ウェーブとしては誇らしいです。
OMOTENASHIは今ピンチですが、がんばってほしいです。
またソーシャルプロダクツ・アワードの展示審査は昨日20日(日)に終わりました。
見に来てくださった方もいらっしゃいました。ありがとうございました!
ところで15日(火)には、(一社)ソーシャルプロダクツ普及推進協会(APSP)の設立10周年イベントがありました。
メインイベントは、株式会社マザーハウスの代表取締役副社長山崎大祐さんの講演。
山崎さんの話がおもしろくて勉強になったので、お伝えします。
株式会社マザーハウスは、アパレルや雑貨の製造小売業で、
熱烈なファンを持っています。
2006年創業なので今年で16年目。
今では11か国に拠点を持つ社員800人のグローバル企業です。
特徴は、貧しい途上国の素材や原材料を使って、
その国の人たちの手でモノをつくり、
日本を中心に直営店のみで販売するというビジネスです。
生産国であり途上国の現地に建てる工場を、
働く人たちの「第2の家」にしたいとと位置付けていることが、
まさに社名「マザーハウス」です。
マザーハウスを創業した代表でありデザイナーの山崎絵里子さんは、
NHKスペシャルやカンブリア宮殿など
様々なメディアで取り上げられるので知っていました。
それは、25歳でマザーハウスを創業した山口恵理子さんの人生が
あまりにも凄まじいからです。
小学校でいじめられて不登校、中学校で非行。
その後柔道に出会いオリンピック代表候補にもなりますが、
同じクラスに柔ちゃんこと谷亮子選手がいたので柔道をあきらめ、
慶応義塾大学SFCに入学。
在学中アメリカ開発銀行でインターン。
当時の世界最貧国バングラデシュに興味を持ち、
バングラデシュの大学に入学。
卒業後マザーハウスを立ち上げ、
バングラデシュのジュードという素材を使って、
現地の職人の手でバッグ50個を造って日本に持ち帰ってきた。
これがマザーハウス立ち上げまでの話です。
さらにここからが凄まじい。資本金250万円で創業後、
バングラデッシュに工場を立て、現地の職人を雇い、
現地では最高の職場環境を提供し、バッグを生産し始めるのですが、
何度も従業員に裏切られ、工場のすべてを持ち逃げされて、
一から出直しという経験をしています。
それでもあきらめずに事業を継続拡大してきたのが、
山口絵里子さんです。
そのマザーハウスのもう一人の創業者、
山崎大祐さんを招いての講演でした。
2006年に山口絵里子さんが、
バングラデッシュでバッグ50個を作って日本に持ち帰った時に、
慶応義塾大学SFC時代の後輩だった山崎大祐さんが、
そのバッグを10個買ったところからマザーハウスとの関わりが始まります。
当時山崎大祐さんは、ゴールドマンサックスのエコノミストとして、
テレビや新聞でもコメントするほど活躍されていました。
そんな人が羨むようなキャリアを捨て、
マザーハウスの代表取締役副社長に就きます。
山崎大祐さん26歳。
と言ってもマザーハウス1年目の売上は340万。
それが2年目1700万になり、3年目3400万。
倍々で売上は増えてはいったとはいえ、
わざわざ面倒で難しいビジネスへのチャレンジ。
将来の困難は想像できます。
ゴールドマンサックスにいた山崎大祐さんが、
当時驚いたのは、モノづくりは「誰かがババを引く世界」だということ。
モノづくりは、陰で誰かかが泣いているという現実を知ったと言います。
それを無くすためには、自分たちで工場をつくり、
そこで現地の人たちを雇って、
「第2の家」になるような働く環境を整えたのだそうです。
バングラデッシュのジュードでバッグをつくり
次にネパールの天然素材でストールをつくり
インドネシアの18金と王冠をつくる技術でジュエリーをつくり
スリランカでは採掘場に通い、そこで採掘されているサファイアを
ジュエリーにする交渉を成功させ、
インドの生地と伝統技法で洋服をつくっています。
政変まではミャンマーも入っていたわけですが、
これら6か国での素材探しと交渉、
商品企画・デザイン・工場の土地探し
建設・職人集め・職人に商品をつくらせ・商品生産のしくみづくり
と、ここまできて、やっと日本で販売できるのです。
文字だと簡単ですが、面倒で大変なビジネスであることは、
十分想像できます。
20代からゴールドマンサックスでアナリストとして活躍していた山崎大祐さんが、なぜマザーハウスに行く決心をしたのか不思議だったので、直接お聞きしました。
その答えがまた驚きでした。
「こんな話をするとひかれるのですが(笑)
ゴールドマンサックスにいましたが、
私はもともと反資本主義者なんです(大笑)。」
えええ!ゴールドマンサックスのアナリストが、反資本主義?
マザーハウスの話は来週に続けまーすm(__)m
驚きと学びの多い講演でした。
来週は、山崎さんのゴールドマンサックスを驚きの辞めた理由に、
複数の途上国工場の経営術、それに経営理念についてです。
ちなみにマザーハウス、本社の近所にも4店あります。
銀座メンズ店
銀座店
ERIKO YAMAGUCHI東急プラザ銀座店
LITTLE MOTHERHOUSE CHOCOLATE FACTORY SHOP
今週もよろしくお願いします!
深井賢一