チューニングキー

とても大事な道具なのですがあんまり関心の対象になってないチューニングキー。

あまり壊れるようなモノではないので、無くて困る状況にならない限りわざわざ買わないですし「新しいのが出たから買おう!」みたいなことにはならないと思います。

結構昔のものをそのまま使っていたりしてワタシの手元にもたくさんあります。

が、なんとなく思っていたのは「明らかに使いやすいキーと使いにくいキーがある」ということ。

キーもボルトも手持ち現品のみで恐縮ですが、調べてみたところチューニングキーも時代とともに工夫されていて使い勝手が改善されているということがよくわかりました。

今回のサンプル。30年ぐらいの幅があると思います。

チューニングボルト自体にも各社いろいろバリエーションはありますが、基本的に頭が四角で対面が5.4mmぐらい。
このボルトにキーを差し込んで回すわけですが、
・挿し込みやすさ
・挿し込んだ状態での安定性=回しやすさ
・慣性(=重量)などのバランスで操作しやすさが決まります。

これらを決める設計要素はキー内面の穴形状と寸法。それから入り口の形状。今回供試したサンプル9種類について表にまとめてみました。

それぞれのキーの状態と操作しやすさ


作業してみてつかいやすいキーはするりと入ってしっくり安定しガタガタしません。今回だとTAMAの2とかSAKAEのものとか。
ボルトを回すときにかチャカチャとノイズが出にくいのもメリットですね。

設計のトレンドは明らかで
・内部穴の寸法をギリギリまで小さめで攻める=ガタ小さめ
・入り口をテーパや球面に加工し、ボルトを素早く正しい角度にガイドする
・ボルトフランジにキー先端が着座できる深めの穴形状
という仕様。

YAMAHAのキー。 1、2では入り口は単に四角い穴になっていて、きっちり角度を合わせないとボルトが入りません。 3は球面に加工されていて、角度があっていなくても入りやすくなっています。

地味なパーツではありますが、各社工夫して改善されていて、使い勝手がかなり改善されています。「もう20年チューニングキーなんか買ったことないや」という方は一度最新のものを試してみても損はないと思います。


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