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【医療】妊娠中に使用できる薬剤・使ってはいけない薬剤

妊娠中は,服用する薬剤により,お腹の赤ちゃんに影響が出てしまう薬剤があります.そのため,使っていい薬剤・使ってはいけない薬剤を把握しておきましょう.

妊娠周期と胎児への影響

妊娠中にもお腹の赤ちゃんに影響の出やすい時期というものがあります.まずは各時期の影響を知っておきましょう.

・最終月経〜妊娠4週
All or noneの法則:胎児に奇形を起こす可能性はない.流産するか奇形なしかのどちらか.

・妊娠4週〜12週
器官形成期:最も薬剤に対する感受性が高い.特に4〜7週が催奇形性の危険性が最も高い(臨界期)

・妊娠12週〜16週
器官形成期に次いで影響が出やすい

・妊娠16週以降
胎児毒性(機能障害)が問題となる.

代表的な薬剤

抗菌薬

安全性が高い薬剤
・ペニシリン系
・セフェム系
・マクロライド系

影響を及ぼす薬剤
・テトラサイクリン→歯牙黄染のリスク
・ニューキノロン系→安全性が確立されていない
・アミノグリコシド系→聴神経障害,腎形成異常のリスク
・クロラムフェニコール→Gray Syndromeのリスク

抗ウイルス薬

安全性が高い薬剤
・ラミブジン
・抗HIV薬
・オセルタミビル

影響を及ぼす薬剤
・リバビリン
・ガンシクロビル
・生ワクチン

解熱・鎮痛薬

安全性が高い薬剤
・アセトアミノフェン

影響を及ぼす薬剤
・NSAIDs→動脈管閉鎖のリスク

抗凝固薬

安全性が高い薬剤
・ヘパリン

影響を及ぼす薬剤
・ワルファリン→催奇形性

糖尿病治療薬

安全性が高い薬剤
・インスリン

影響を及ぼす薬剤
・経口血糖降下薬→安全性が確立されていない

降圧薬

安全性が高い薬剤
・塩酸ヒドララジン
・α-メチルドパ
・ラベタロール
・ニフェジピン・ニカルジピン

影響を及ぼす薬剤
・ACE阻害薬・ARB→催奇形性
・利尿薬→胎盤機能不全の可能性

甲状腺病治療薬

安全性が高い薬剤
・プロピルチオウラシル
・甲状腺ホルモン製剤

影響を及ぼす薬剤
・メチマゾール→催奇形性
・放射性ヨウ素

その他

抗てんかん薬
多くのてんかん薬に催奇形性あり.特にバルプロ酸
スタチン系
抗乾癬薬(エトレチナート)

以上が代表的な薬剤になります.
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