「自己責任論者」が「弱みから生み出される不思議な力」に気づくようになった話
「学校いきたくないよー」
「元気が出るものでも食べたらどう?」
「学校終わりましたああああ、でも体力的にきつかった…」
「おつかれい!!」「お疲れさん!」
今日も日々Branchのコミュニティでは、このようなほのぼのとしたやり取りが行われています。
こんにちは。
「『好き』で自信を創り、『好き』で社会とつながる」をビジョンに、発達障害児や不登校のお子さん向けにオンラインコミュニティとメンターマッチングサービスと教室運営をしている「Branch」の中里です。
日々お子さんたちと接している中で、「自己開示できる子は強い」と感じます。自分の良い面も悪い面も、悩みも笑いも、それを吐き出していると、周りが支援する取っ掛かりができます。
自己開示の重要性
心理学の研究によれば、自己開示は精神的健康と深い関係があります。自分の思いや感情を共有することで、ストレスが軽減され、社会的なサポートを受けやすくなります。アメリカ心理学会(APA)の報告によると、自己開示が促進される環境は、心理的安全性を高め、個人のウェルビーイングを向上させるとされています。
不登校の子どもたちの声
不登校に関連する話でよく出るのは「なぜ学校に行きたくないのか」という理由です。行きたくない理由が分かると、周りも支援がしやすくなります。
例えば、
ざわざわが苦手→イヤーマフなどでどうにかならないか?
給食で過去に吐いてしまったことがありトラウマになっている→給食の時間をずらしたり、食べなくてもいいようにしたり、調整することで再登校できないか?
こうした「自分の弱みも外に打ち明けられる」ことはとても大事です。しかし、自分を振り返ると、たぶん最近までそれができていなかったなと思います。
自己責任論からの転換
自分自身は元々自己責任論者で、「すべての結果責任は自分にある」という信念の元、あまり人に弱みを見せたりするタイプではありませんでした。
しかし、Branchの仕事を通じて、弱みを外に打ち明けることの重要性を学びました。これは僕だけでなく、多くの方が感じている時代の変化かもしれません。
自己責任論の世界で生きていると、どうしても「弱みを打ち明ける」から離れていくように感じるんですよね。
そして、弱みを外に出していくことができないと、ここから書く「弱みから生み出される不思議な力」に気づくことができません。
専門家の見解
最近読んだ本から2つ引用します。
弱さの力
弱さを外に出せることは大きな力です。多くの人が「弱みを外に出せない」と悩んでいます。
また、「弱さを出すなんて軟弱だ!」という考え方もまだあります。
しかし、Branchの子どもたちや保護者の方々が、悩みや弱みを自然に吐き出している姿を見ると、「最強じゃん」と感じます。弱みから人とのつながりが生まれ、弱みを吐き出すことによって自然体で生きている子たちを見ているから。
僕の場合は記憶力が悪く、人と話したことを忘れてしまうことも多いのですが、そのおかげでフォローしてくれる人がいて、自分にはその方への感謝が生まれます。その逆もしかり。
互いに弱みを知り、それをフォローし合う関係ができているので、責められることもありません。これは本当に根本的な「考え方の違い」であり、自分次第で変えられます。
そして、それを変えることで周りの環境さえも変化させる力があります。
「生きづらいな」と思っている方、もしかしたらご自身の「弱みは外に出すべきではない」という呪縛が原因の可能性もありますので、ご自身の普段の言動を客観視してみるのをオススメします。
サービスのために使わせて頂きます