【ショートショート】ゲーム実況者#5 AIが作った物語がおもしろい
こんばんは。今日も一日お疲れ様です。
朝は寒かったり昼は暑かったり夜は寒かったり、体調には気をつけてくださいね。
今回もシリーズ物の物語です。
寝る前にでも読んでいただけると嬉しいです。
「よう、みんなのおっさんことゲーム実況者だよ!今日は、新作ゲームで対戦プレイに挑戦するぜ!」
実況者はさっそく今朝発売されたばかりのスマホアプリゲーム『光を掴め!』を起動した。
画面には次々と流れる光が表示され、その画面の光を直接指でタッチすると得点が加算されるというものだ。
実況者は始まる前にチャットで挨拶をするがオンラインで繋がった相手は無言のまま。プレイキャラクターだけが激しく回っている。
「こいつ煽ってるな」
実況者は冷静を保ちスタンバイした。
ゲームが始まった。
途端に激しく競い合い、白熱するゲーム画面。
途中、相手がタッチした光が自分の画面にも反映され、それをタッチすると、得点が減るというペナルティーに気がつき、慌てた実況者は画面を見ながら相手の手元を探った。そして間違えないよう必死にタイミングを合わせた。
両者の手元が画面上で激しく交差する中、実況者は最後の光を掴むことに成功した。
しかし、最終的に相手の得点には及ばなかった。
自分が負けたことに悔しさを覚えながらも、新しいゲームの面白さに没頭できた神回だった。
最後はカメラを通してプレイヤー同士が映し出され、互いに健闘を讃え合うのがこのゲームのお決まりになるようだ。
「初めまして!みんなのおっさんことゲーム実況者だよ!負けたーーー。でも、とても楽しかっ」
実況者は固まった。
カメラに映し出された相手、
それは、
猫だった。
「ねこっ!」
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