スゴい稽古《その六》曲をまとめる⑴個人練習
(全国総文祭に挑む鼓組37代目へのLINEメッセージ6/24を改編)
曲をまとめるにはどんな段階があるだろう?
曲を知らない
↓
曲を知っている
↓
⓪リズム、メロディーが楽譜や動画などでわかる
①それを叩ける吹ける
②強弱やテンポ、細かいニュアンスを知っている
③それが表現できる
④同じパート内で合っている
⑤同じリズム、セクションの中で合っている
⑥異なるパートに合わせられる
⑦部分部分の雰囲気やストーリーに沿って表現できている
⑧全体の流れを意識して表現できている
⑨舞台作品として、一人ひとりの演者がイキイキと表現している
⑩聴衆が共感して、ホール内に1つの領域が展開する
ザッと10段階!
知らない曲を、観たり聴いたりして知る。
そして楽譜があったり、動画から、そのリズムやメロディーがわかる。
さて、そのリズムやメロディーを「それっぽく」演奏するのはきっとどこのチームも容易くできる。
それがステップ①それを叩ける吹ける
マンガで言ったら、ラフスケッチや、下書きって状態。
この下書きにペンを入れたり、色を入れたり、スクリーンを貼ったりする事で作品を仕上げていく。それが細かい強弱やテンポの設定、さらにはニュアンスの表現で、これがステップ②になる。
①それを叩ける吹ける
実際は曲の部分部分で難易度も異なり、当然その出来具合が異なってくる。
⭕️自信持って演奏できるところ
🔺ちょっと自信がないところ
❌無理なところ
⑴それらを書き出す。
⑵どんな練習をどれだけしたら出来るようになるのか知っている。
⑶それを毎日のスケジュールに入れる。
⑷できているか毎回評価して、練習計画を修正する。
この繰り返し。
「叩ける吹ける」
までは、どんなチームでも何とかなる。
その次の
「強弱やニュアンス」「正確なリズム、音程」で、曲の仕上がり具合の明暗が分かれる。
②強弱、テンポ、細かいニュアンスを知っている
楽譜があればテンポも強弱も書いてある。でももっと細かなニュアンスは書いていない。
芝居の台本にいちいち細やかな指示はない。役者は行間を読んで、その役の感情をつかみ言葉に、表情に乗せていく。
太鼓で言えば特にシンコペーションの表現と、小さな音(時にゴーストノート)の表現。
楽譜に書き出すのもいいが、どんな感じで演奏したいのか声に出して歌ってみる。
その歌が脳に定着して、自然とそのニュアンスになる。
③それが表現できる
⭕️演目リーダー、音頭取り、パートリーダーが顔を合わせて、その曲のニュアンス、強弱を歌いながら確認していく。
⭕️それが正確に演奏されているか
①自分で評価
②パート内で評価
③他のパートメンバーが評価
④先輩OBOGが評価
と、網の目を細かく設定していく。
⭕️練習は、一つか二つの音だけ抜き出し納得するまで繰り返す。
それを次第に三つ四つ、1小節、ワンフレーズと長くしていく。
🔴リズムを正確に演奏する。
メトロノームを八分音符にしてそれに合わせて練習する。
あるいは仲間の地打ちに合わせる。
メトロノームをより細かい16分音符する。裏拍にする。
①ワンフレーズを演奏する。
②合わない部分、自信のない部分を抜き出す。
よくわからなかったら、録音して聞く。仲間に先輩に聞いてもらう。
③抜き出した部分が走るのかもたるのか、不安定なのか判断する。
④正確な側に調整する
⑤ある程度正確になったらワンフレーズで再度演奏してみる。
正確に演奏されているかの評価は上記と同じく
①自分で評価
②パート内で評価
③他のパートメンバーが評価
④先輩OBOGが評価
と、レベルアップしていく。
以上の個人練習を丁寧に積み重ねていく事で
⑤強弱、ニュアンスを知っている
⑥それが表現できる
⑦同じパート内で合っている
この3段階の⑦の途中までは登ることができる。