映画「クロース」〜友情を砕く偏見の世界
〝映画「クロース/close」はゲイ監督だから、とか先入観なしに観てほしい瑞々しい作品だった。
そして痛い。
歳をとって傷だらけになり、ちょっとやそっとで痛さ感じなくなった人も、きっと若い頃、もう忘れていた小さいけど深い傷を思い出すような、そんな繊細な作品。〟
〝鼻水とまんね。
簡単に言えばマイクロアグレッションがどんな悲劇を生みかねないか、つきつける映画。
登場人物はヘテロだけで構成されてるのも巧み。〟
以上が見終わった後に呟いたTwitterのつぶやき。
以降、いろんな感情の負のドミノが倒れまくって、体調まで崩れてきた…という、かなり本格的にやられてます。あくまでも、きっかけのつもりではあったのですが、数日前の事振り返ってみたら、この映画は踏み抜いた地雷でした。
映画は自分にとって人生に大切なイベントであり薬であり、時に激薬であるのですが、完全に後者。
理由も分からず突然意中の、それまで何も問題なく関係を築いた人から遠ざけられるプロセスが、思い出すだけで吐きそう🤢
いわゆる、このタイミングで出会うのは一番ダメなタイミングで出会ってしまった映画。
ただし、人に勧めないかと言われれば真逆。
無垢な魂がどんな傷つき方をするか、刮目して観てほしい。
一部に邦画の某と似てると比較する方もおられるとか。
監督がゲイ当事者として、言葉の刃、人の心の繊細さを分かってると思うと比較すら野暮に思う。
いやさ、ゲイムービーじゃないんですけどね!!!!!
なぜこんな書き方をするかと言えば、悲劇の元になるのが仲の良すぎる少年主人公たちを「付き合ってるの?」と質問する同級生たちの存在。
そういうツッコミが入る事が不快に思う主人公のレオは、それまで意識しなかった目に気づいてしまう。
社会がどんな風に自分たちを見るか。決して同性愛ではなく、友達だと主張しながら怒ってしまうレオ。
そして幼馴染で大親友のレミを遠ざける行動を起こす。
ここまでは予告や事前公開されているストーリーラインです。
以降は…まぁ、傷だらけです。興味を持たれたら是非、ご鑑賞ください。
そして今、このノートを書くために公式HPを見に行ったらこんな注意書きが!
※以下のコーションメッセージには結末に関わる内容があります。
手遅れだよ!(笑)
とは言え、自分はタイミングが悪かっただけ。映画としてのクオリティ、映像美、特にラストの印象的なショットは是非ともスクリーンで味わって欲しい作品です。