Dappi裁判が結審、ますます怪しい小林社長
6月26日13時30分開廷。
東京地裁610号法廷の傍聴席は半分が空席だった!
本来なら傍聴券を求めて長蛇の列ができるはずだった裁判は大手メディアでは無視または軽い扱いだった。捏造情報で野党攻撃をTwitterで展開していた「Dappi」の正体が明かされるかもしれない証人尋問が初めて行われると言うのにマスコミは前触れ報道をいっさいしなかった。
当初、この証人尋問は6月5日に予定されていたが、これが何故か変更されていた。この変更もマスコミ報道はなく、知らずに傍聴に出かけた人は交通費と時間を無駄にした。
実は私も原告のひとり杉尾秀哉参議院議員に確認した。結果、26日だという。
念のため東京地裁にも確認することにした。「事件番号 令和3(ワ)25884」を告げるとすぐに民事7部につないでくれた。
「5日から26日に変更になっています。理由はわかりません」
杉尾秀哉、小西洋之両議員(立憲民主党・参議院)が原告となって、情報発信元と特定された会社「ワンズクエスト」を相手取って始めた民事訴訟を簡単に振り返ると、あの森友公文書改ざん事件で命を絶った赤木俊夫さんが自殺の前日、杉尾、小西両氏から1時間にわたって吊し上げられたと言うTwitter情報がDappiによって流されたというもので、全くのデタラメであったため名誉毀損であるとして880万円の損害賠償を求めたものだった。
この事件が報じられた2020年にはTwitterでフォロワー16万人の「Dappi」がトレンド入りし、デマ情報で野党攻撃をしていたこのアカウントの発信元の特定に関心が集まった。情報開示で発信元とされた会社名は「ワンズクエスト社」、お得意先は自民党であることが発覚した。
そして、注目のと書きたいところだが、実はあまり注目されなかった6月26日の公判には証人として初めて被告企業ワンズクエストの社長と専務が現れた。原告の両議員の姿はなかった。
原告側弁護士はたたみかけるように次々と、質問というより検事のように追及した。
「あなた自身がDappi本人なのではないですか?」
この質問に小林幸太社長はボソボソと傍聴席にやっと届くくらいの声で何か言ったが、明確に否定する言葉はなかった。
「Dappiは役員ですか従業員ですか?」
原告代理人の尋問に小林社長は証言を拒否した。答えると人物が特定されてしまうというのが拒否の理由だ。あれれ、これまでワンズクエストはDappiは従業員であることを認め個人が勝手にやったことで会社は関与してしていなと言ってきている。それなら「役員ではなく従業員です」と答えなければおかしい。
この時点で裁判長も傍聴人も小林社長がDappiであることが間違いないと確信したろう。従業員と答えると十数人いるのだから即座に特定できないが、偽証罪に問われる可能性がある。役員ですと答えると自分ともう一人の証人である専務の二人しかいないのから容易に特定できる。川上正輝専務はとてもやりそうにないので、「それは私、小林です」と言っているのに等しい。答えようがないので、ボソボソと証言拒否するしかなかったわけだ。
ワンズクエストの小林幸太社長は、Dappiを特定するため、この事件で減俸処分を受けたとされるDappiの給与明細の黒塗りをはずすように裁判所から命じられていたが、個人が特定されると嫌がらせを受けて大変だなどと、提出期限の4月をはるかかに超えた6月26日になっても頑なに拒否している。これだけの騒ぎを起こした人物を擁護しているわけだ。つまり自分を擁護しているのだ。ワンズクエストが裁判所に提出したDappiの給与明細には月の基本給が110万円と記載されている。かなりの高給取りだ。役員クラスかもしれないと考えるのは自然だ。会社に無断で勤務時間中に会社のパソコンを使って騒ぎの元を制作していたにしては減給10%3か月は処分が軽すぎる。私が社長だったら懲戒解雇にしたうえでDappiに損害賠償請求をする。それをしなかったのは小林社長本人がDappiだったからではないか。(財務大臣が佐川を懲戒免職にしなかったのと似ている)
新谷祐子裁判長は前回の公判で「Dappiが一般従業員か役員かによって組織として関わっていたかどうかの判断を左右する」として個人名の開示を命じたのだが、これを拒否、証言も拒否だから、裁判長の心象を相当悪くした。裁判はこの日で結審し、10月16日の判決を待つだけになった。
「女だからって甘く見ない方がいいわよ!」と思ったかどうかはわからないが、公判の最後に新谷祐子裁判長は被告の二人にダメ押しをした。
「正当な理由なく証言を拒絶すると原告の主張が認められることになりますが、それでも拒否しますか?」
小林幸太社長は力なく「はい」と答えた。
ここまで隠そうとするのは、個人名が特定されると(小林とばれると)、次に待っているのは刑事裁判であることを恐れたか。いずれにしてもワンズクエストとのつながりが発覚している自民党・元宿仁事務総長(安倍晋三が頼りにしていた)から口を割るなと厳命されていたのだろう。元宿氏本人もDappi問題は墓場に持っていくと言っている。蛇足だが、安倍晋三はすでに墓場に持っていってしまった。
法廷の記者席には9名座っていた。翌27日のマスコミの扱いは小さいか無視かだった。紙とデジタルで同じ記事を出した朝日新聞は一応取材しましたというおざなり出稿と言わざるを得ない。
朝日の記事に出てきた固有名詞は新谷祐子裁判長のみ。原告については「国会議員2人」としただけで所属政党すら出てこない。被告についても「被告会社の社長と専務」「東京都内のウェブコンサルティング会社」と表記するだけだった。あきれた!
比較的詳しく報じたのが「しんぶん赤旗」
原告の国会議員名、被告会社名も固有名詞で書かれている。
ただ証人として出廷した二人についてはワンズクエスト社の社長と専務として、固有名詞はなかった。記事内容はまずまずといったところ。
Dappi報道に力を入れていた東京新聞はWEBだけだったが、事件の時系列を表にして掲載するなどの丁寧さが評価できた。
HuffPostも法廷の様子を他のメディアより詳しく伝えている部分がある。
小林社長の証言として、会社の公式サイトのお問い合わせフォームに「首つって死ね」「この税金泥棒、地獄に落ちろ」といった誹謗中傷が相次いでいるという言葉を載せている。
10月16日の判決は原告全面勝訴が確約されたと言っていいだろう。
新谷祐子裁判長がどのような判決文を書くか楽しみだ。
きつい一発になることは間違いない‼️
この記事は数少ない傍聴人(12人)の中にいた私の友人の情報を元に構成しました。
最後に私の考察です。
赤木俊夫さんが亡くなってから2年半以上も経ってからDappiが嘘情報を流したのは何故だろう?
この年を振り返ると、
2020年4月
官邸(安倍晋三)の守護神・黒川検事長を検事総長にするべく法案の準備を始めたが、1000万Twitterデモで断念、その後の5月、賭け麻雀発覚で黒川辞任(これも官邸→サンケイ→週刊文春という流れで用済みになった黒川の口封じを狙ったものか)
2020年7月15日
赤木雅子さんが国と佐川宣寿を相手取って賠償を求める民事訴訟の初公判(真の目的は真相解明)
2020年9月16日
安倍晋三退陣
2020年10月14日
池田靖氏の音声データ公表
「赤木ファイルを大阪地検に提出した」
2020年10月25日
DappiがTwitterで嘘情報流す
「赤木俊夫さんは杉尾、小西両議員に吊し上げられた翌日自殺した」
赤木俊夫さんを殺した国が世論の矛先を野党に向けさせるためサルの浅知恵を使い失敗した。これが私の結論です。小西議員も同意するでしょう!
もう一言、大阪地検に渡った「赤木ファイル」が何故財務省から出てきたのか、疑問を呈したり追及したマスコミはまだ無い。
ネット上の一部ジャーナリストと籠池夫妻が、「赤木ファイル」は
大阪地検→黒川弘務(当時、法務次官)→財務省・官邸と流れたと見ている。(私も独自の調べで同じ結論に達した)そして赤木俊夫さん抹殺計画が着々と進められた。近畿財務局と大阪地検がタッグを組んで殺人の実行犯となった。宝物とも言える証拠「赤木ファイル」を隠ぺいしただけでなく、官邸に差し出した。手元には残さなかった。だからファイルは財務省から出てきた。誰が朝日に改ざんをリークしたのかについてはもう少し調査を進めてから話をすることにします。
Dappi裁判の判決より前に赤木雅子さんの控訴審が始まるだろう。
新聞、テレビがちゃんと報道するか気がかりだ。
追加情報!
裁判結審の8日後、岸田首相が元宿氏と赤坂でサシの密談。