#オフライン面会プロジェクト 自民党 #古賀友一郎さん面会ルポ 「核禁条約、まだ時期尚早」
面会日:2020年12月21日 11時~
担当:中村涼香・山口紗希
「オフライン面会プロジェクト」をスタートして、一番にお返事をくださった自民党・古賀友一郎さん(参院)と長崎市内の事務所で面会しました。(当初、45分間の予定でしたが、1時間ほどお話をしてくださいました)
古賀友一郎さんの議員ウォッチのページをチェック!
古賀友一郎さんの回答
① 核兵器の廃絶を目指すべきだとお考えですか
はい
②-1 核兵器禁止条約がまもなく発効しますが、あなたは核兵器禁止条約に賛同しますか
はい
核兵器が国際的に違法であることが定められた今回の条約の発効は歓迎する。核兵器の廃絶は日本の究極の目標である。
②-2 核兵器禁止条約に日本は署名・批准するべきだと思いますか
まだ時期尚早
核兵器をめぐる情勢には理想と現実のギャップが大きくある。現状、日本の安全を考えたときに今は、入るタイミングではない。
③ どのような条件のもとならば、日本は核兵器禁止条約を署名・批准することができますか。また、署名・批准に至らない障壁となっていることはなんですか
現状にもどかしさも感じるが、日本の現状や安全性を考えたとき、まだアメリカの核の傘から抜けることはできない。核兵器禁止条約では、核兵器に対するいかなる援助行為も認めれていないため、日本が条約に参加することが難しくなっている。日本がアメリカの力を借りなくても自国の安全性を保つことができた時、日本は条約に参加できるだろう。
その他
〇 被爆者の願いはどのように捉えているか
核兵器は無い方がいいに決まっている。気持ちは一緒。だが、理想と現実の乖離があることも事実。日本は非核三原則を掲げながら、アメリカの核の傘に入っている。これは矛盾といえば矛盾だが、そうやってバランスを取ってきた。
これからさらに被爆の実相を国内外に広めていく必要がある。そうやって核兵器はあってはならないという潮流を広げて世界に発信していかなければならない。
〇 唯一の戦争被爆国である日本が、核兵器禁止条約に参加していないことについてどう考えるか
現在、理想と現実のギャップがあまりに大きすぎるが、そのどちらか一方が正しいということではない。問題は核兵器禁止条約という理想に現実をどう近づけていくか。核が無くても安全性が保たれる状況を作る必要がある。核弾頭が向けられていない国にとっては絶対悪だが、向けられている国にとっては必要悪。
〇 市民の核兵器廃絶の活動についてはどう考えるか
とても尊い、気持ちは全く同じ。
〇 国民の7割が「日本は核兵器禁止条約に参加すべき」と回答した世論調査(毎日新聞、2020年11月調査ほか)が出ている。一方で、議員ウォッチ上では、国会議員全体の23%(12月29日現在)しか、核兵器禁止条約に賛同していない。この状況についてはどう思うか?
賛同している国会議員は核の傘の問題をしっかり理解した上で回答しているのか疑問に思う。核兵器の問題は全人類の問題であり、どれだけ真剣にこの問題について考えているかは、長崎と他県の国会議員の間でも温度差を感じる。
この賛同するかどうか、回答することが政治利用されるのではないか懸念している。アンケート上で、「はい」か「いいえ」だけで答えられるものではない。これについては政府はもっと丁寧に国民に対して説明する必要があると個人的に思う。
〇 「ヒバクシャ国際署名」に賛同してもらえるか
国会議員の一人として、この問題に対して「未回答」という対応にもどかしさを感じる。だが、白黒で回答できる話ではなく、誤解を招きかねないため「未回答」とさせていただきたい。個人的な意見としては、核兵器を禁止することに賛成だ。
感想
【中村涼香】
古賀さんご自身が「対話」をとても重要視されている印象を受けた。私たちが行っている活動を日ごろから応援してくださり、今回も「自信を持って継続してください」との温かい言葉をかけて下さった。
古賀さんは政府と同様、日本が核兵器禁止条約に批准することは時期尚早であるとしたうえで、唯一の戦争被爆国である日本が参加できない状況にもどかしさを感じている、とのこと。こうした古賀さんご自身の思いというのは面会をして深く話さなければ見えてこなかった。賛同の可否だけでなく、こうした「思い」も発信していくことは議論の活発化につながるだろう。そうした役割も今後、議員ウォッチで積極的に担っていきたいと思う。
【山口紗希】
今回、古賀さんは「我々国会議員の国会での答弁だけでは説明が不十分である。国民のみなさんとの対話を大切にしたい」という意向から面会を引き受けてくれたそう。約1時間、私たちの質問に対して真剣に向き合い、丁寧に答えてくださった。所属する政党に関係なく古賀さん個人の思いや考えを聞くことができ、また私たちの活動を応援する姿勢を示してくださったことは素直に嬉しかった。
距離を感じていた国会議員との面会を終えて、私自身、私たちの代表である国会議員と私たち国民の関係性を改めて考える機会となった。