Google、黒人ホームレスのデータを密かに収集し顔認証精度を向上しようとしてたことが判明
GoogleはRandstadという名前の人材派遣会社から請負業者を雇い、5ドルのギフトカードをインセンティブとして路上でさまざまな人から密かに顔の情報をスキャンしていたことがわかった。特にGoogleがターゲットにしたのはアトランタにいるホームレスで、黒人/有色人種だったという。調査に協力した人は「ゲーム」を遊ぶように説明されたが、しかし実は裏でプレイヤーの顔を3Dスキャンしているというものだった。Googleは調査に参加した人を騙して顔をスキャンするつもりはなかった、ホームレスの人を特段ターゲットにはしていないと反論しているものの、顔認識精度向上のためのデータベース調査自体については認めた。
Googleはデータ収集過程に問題があるという指摘を踏まえ、この研究を停止するとアトランタ当局に説明した。
背景 : なぜ肌が黒い人を狙うのか?
GAFAが提供する顔認識技術は以前から黒人など肌の色が濃い人の顔認識精度が低いことが指摘されており問題になっていた。こうした機械のバイアスを是正するために人種的に多様な学習データが必要であることから、今回のプロジェクトの実施における背景だ。
note:派遣とGoogle
Randstadは、米国とカナダで100,000人を超える請負業者を抱える。オランダに本拠を置き、38か国で事業を展開している。 Googleは契約労働者と派遣労働者に大きく依存しており、今や正社員よりも派遣社員のほうが多いという。
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