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ラッコ的おすすめ時計100~200万

 お久しぶりです。前回続きを匂わせておいてから時間が経ってしまいました。笑
続きを書いていきたいと思います。今回は100~200万の部ということでいくつかご紹介させていただきます。

(注記)
 ちなみに最初に断りますが、ロレックスは省きます!!何を隠そうこの金額はロレックスの無双地帯。ロレックスの大半のモデルは購入できてしまいます。
 あと、実際にはオメガの中でスピマスとかも省きます。。(笑)とりあえずロレックスもオメガも良いけど、そういうのでは味わえない時計の機微とでもいいましょうか、オリジリティのあるデザイン・入念に手仕上げされた歯車や針など、そう言ったところを感じて時計を選ばれる方におすすめです。笑

現行自動巻き部門:IWCインジュニアSL(2023新作)

2023の新作の中でも個人的には1位を贈呈したいモデルです。その中でもアクアダイヤルとも呼ばれるブルーグリーンのモデルがとても良いと思います。巷では鬼滅とのコラボモデルではないかと噂され、通称:炭次郎モデルとも呼ばれております(笑)。

IWCにてサンプルをお見せ頂きました。

https://www.iwc.com/jp/ja/watch-collections/ingenieur/iw328903-ingenieur-automatic.html

基本スペック
ケース:Φ 40mm SS
厚さ 10.7mm
防水性能 100m
価格約156万

私がオススメするまでもなく、皆さん注目されていると思いますが笑
一応インプレッションを。いわゆるジェンタデザインで、ベゼルにビスのような物がアクセントで入っているのが特徴ですね。特筆すべきは、2点。①外装のデザイン・仕上げの良さと②文字盤の色味ですね。

①外装のデザイン:

サテンとポリッシュを効果的に使い分けるいわゆるラグスポ的なデザインですが、非常にバーインデックスに戻したことを含め、まとまりのあるデザインとなっていると思います。特に外装面の進化は前作に比べると著しい雰囲気ですね。ブレスの中コマがアクア文字盤だけポリッシュされており、これが特に現代的で煌びやか。黒と白は中コマの角を面取りしてポリッシュしているような雰囲気でよりクラシカルな感じですね。実際には、中コマポリッシュって、チャペックのアンタークティック、ロレックスのDJ使ったことある身としては、傷が気になる人にはオススメしないです。とても線傷がはいるので、、。また厚みは、ロレックスのようにケース下側に逃す構造になり、ミドルケースは薄くしているため数字よりも薄く感じると思います。

②文字盤の色味

これについては画像を見たほうが良いですね。炭次郎と呼ばれているのもアクア文字盤かと思いますが見る角度によって緑や青にも見えるという感じですが、うまくこの中間的な雰囲気が見ていて楽しいなと思います。青も緑も流行りがありましたが、あえての中間色?これもとても良いアプローチかと思います。


ヴィンテージ自動巻き部門:ヴァシュロンコンスタンタン Ref 4870

こちらは江口時計店さんでお見せ頂きました。

https://www.shellman-online.jp/view/item/000000002626?category_page_id=1

ここで登場するのは、私も扱いが少なく紹介するのも恐縮ではあります、、ヴィンテージ部門よりVCのRef4870です。この時代はきちんとしたモデル名もついているのが多くないようで、レファレンスナンバーでそのまま呼ばれているようです。
基本スペック
製造年数:1950~1960?(ここら辺のものが多そうです)
ケース:Φ36mm YG
ムーブメント:ルクルト製1019
価格 ~160万
言わずもがな雲上ブランドとして名を知らしめるヴァシュロンコンスタンタンですが、現行はなかなかに高い。リシュモンの汎用ムーブメントを載せていて、ジュネーブシールを取得していない56ですら、金無垢は350オーバー。。とても買えません。。
しかし、その雲上ブランドのつくりの良さをこの価格で味わえる逸品がヴィンテージVCにはあります。その中でもサイズ的に小さくなり過ぎず、現代的なデザインなのが4870であると思います。気に入っている点は2点①美しく立体的なハカマ(針の根本)とシンプルなデザイン②文字盤のざらつきとロゴの盛り上がり

再び江口時計店さんでの個体

①立体的な針のハカマ

この時計の根本をご覧ください。見事に美しく立体的なハカマ。削りだしてしっかりと根本まで磨かれた針は、近年の時計が失ってきた良さをしっかり主張しているように感じます。
 恐らく針が近年ではプレスで抜かれるだけになり、削り出しのような手間をかけていないせいかと思います。多くが平面的な部分になり見応えがありません。ハカマだけでなく、針事態もシンプルなデザインながら非常に立体的です。(スポーツモデルが流行りだしたことにより、より平面的な針が望まれるようになったのもあるのでしょう。夜光塗料は塗りやすく視認性も時計事態を大きく作ることで改善されました。)筆者の主観としては、昔のドレスウォッチのように青く焼いたり立体的に作ることで視認性を向上させていた時代というのには、ひと手間も二手間もかかっており惹かれます。
 またこの時代ならではでしょうが、バーインデックスにバーハンドというシンプルなデザイン。ともすれば味気ないとも感じさせるこのデザインですが、そのつくり込みが素晴らしいです。針は上で述べましたが、インデックスも非常に立体的。今のように機械精度も高くないため、文字盤に植えているような雰囲気があり、手仕上げの揺らぎがあるのが見どころです。

②シルバー文字盤のざらつき

また文字盤もシンプルな銀メッキのように見えて、ざらつき非常に細かく見ていて引き込まれそうです。現行のヒストリークアメリカンも同じ非常に美しいシルバー文字盤かつオパーリン文字盤ですが、1960年で既にこの美しさ(同じ作り方ではないのかもしれませんが)とは驚きました。。シンプルなつくりですが、細部は非常に丁寧に作られており、ため息が出ます。


アンティーク手巻き部門 パテックフィリップ カラトラバ3796

ケースφ30.5ミリ 
約〜220万? 安いのはアンダー200!

https://arbitro.shop/products/patek-philippe-calatrava-3796g

筆者としては、この価格では実はこれを1番推したい。名機cal 215 PSを積みドレスウォッチのお手本と呼ばれる本モデル。
30.5ミリと大変小さいながら、バランスよく配置されたスモールセコンドに、立体的な針。石を一つずつ置いた上品なミニッツマーカー、そしてスラリと伸びたラグなど、気品のある雰囲気を醸しています。
特徴は2つ。
①ケースに対して大きいラグ幅によるバランス
 外観面での大きな特徴であるラグ幅。このサイズでありながらラグ幅が18ミリ(通常なら16-17ミリ程度ではないか)と大きく、腕に乗せた時に小さく感じません。
 私の持っているキクチナカガワのムラクモも、3796の前身ref.96を参考にされており、全体バランスも相似し、腕に乗せた時にもサイズの割に大きく感じるのが特徴的です。
②審美性の高いcal215 PS
また、日本限定100本のモデル3796SJなどにおいては、その美しいムーブも拝見することができます。(その分お値段も高いが、)
分割されたブリッジの柔らかく面取りされた様子やギチギチに磨かれた歯車⚙、パテックならではの、太い幅で浅く施されたコートドシュネーブ、ネジや穴石一つとってもペカペカに磨かれ、立体感があるなど、高級機そのもの、圧巻の一言です。シースルーバックではないと見られませんが、見られないムーブが素晴らしく仕上げられているというのもマニアックで良いですね()
また一時期高騰していた価格も落ち着いてきて、どうやら180程度みて置けば手に入る雰囲気が出てきました。誰もが認めるパテックフィリップの中でも、非常にエントリーしやすく歴史のあるモデルとして親しまれています。

(オマケ)手巻きクロノグラフ部門:フランクミュラー 2865NA

ケース 34ミリWG
ムーブメント レマニア1870(カム式ツーカウンタークロノグラフ)
文字盤 青エナメル
価格 250??
実は筆者も所有のこのモデルもアンダー200で購入できているので載せてみた笑

裏側はギッチリ詰まったレマニアが拝見できる
ツーカウンターのバランス・インデックスの大きさともに非常にバランスが良い

1990年代の初期のフランクミュラーのモデルは、知ってる人ぞ知っているデザイン・質ともに非常に良くできているモデルである。今でこそブランドを代表するトノーケースとポップな色使いやフォントで人気を博し、独立時計師としては最高レベルのブランド規模を有しているフランクミュラー。
あまりにも有名になりすぎて、威光が忘れ去られてしまっているように感じるが、トゥールビヨンの実用化やパテックフィリップでのマスターピースの修復作業など、とんでもなく当人は凄腕の時計師である事は誰もが認める所。ただ、ブランドとしての方針なのか多くの情報を出さないのが、奥ゆかしいところ。
 このモデルに関しても同様にほとんど情報はなく、青文字盤以外に赤、緑もあると聞くがまるで情報はない。そもそもこのレファレンスで何本あるかはわからないが、色々情報を見るに3桁は作ってないのではないだろうか。筆者の所有している個体は廃盤間近であろう年代のものだが、50にも満たないレファレンスである。希少性は思ったよりも高そうだ。フランクミュラーのブティックは、青山に世界で初めて一号店ができたと聞いているので初期のフランクミュラーに関しては、国内で探すのが良さそうだ。

このモデルに至っても、色々とすごい所はあるが、3点あげてみよう。

①技法を凝らした自社のエナメルダイヤル

ダイヤルを見ると美しく発色の良い鮮やかなブルーが目に入ると思うが実はこれ、エナメルである。ギョーシェの上にエナメルを流し込む"フランケ"という手法を自社の工房でやってしまうから驚きだ。さらに外周部と内周部に分けて制作するなど難しい技術をさらっとやってしまっている。カラフルなダイヤルが目立つブランドではあるが、昔から非常に力を入れていたことがこの記事からも伝わります。
https://www.gressive.jp/adv/170420-franck-muller/03-02.html

②歪みのない鏡面WGケース

このケースの1番好きな所はラグと、歪みのない鏡面ケースだ感じています。元々平面がどこにもないトノーケースを製作できるほど、高い加工技術を誇るフランクミュラーだけあって、そのケースの魅力はラウンドでも顕在である。特に特徴的なラグ。オークションなどで人気な2カウンターの初期フランクは真っ直ぐなラグであるが、私はこのねじ止め風のラグがとても好みだ。鏡面のWGのケースとラグが綺麗に輝く様は、間違いなく見るものを惹きつける特別なものがあるだろう。

③ケースにぎっしり詰まったレマニアムーブ

ケースにぎっしり詰まったレマニアムーブというのも非常に見栄えが良い。このムーブは、オメガのcal861のベースとなっているため、見比べてみれば近い特徴がいくつも見られるであろう。フランクミュラーの場合は単純にレマニアムーブを載せるだけでなく、コートドジュネーブを施すなどさらに仕上げを追加している点も非常にポイントが高い。量産に特化したカム式ムーブであってもブリッジは余すことなく丸められ、とてもキラキラしている。満足感の高い見映えである。


以上が、今回の記事でした。お楽しみいただけたでしょうか。間違いなくロレックスやオメガといったメジャーブランドが強い価格ではありますが、探せばもっと良い時計もあるということで何年か紹介しました。皆様のご参考になればと思います。では、また!

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