豪雪地に震災から復旧した神社
R6年1月4日
初めて記事を投稿します。
何から始めたらいいのかわからないので50年の建築の仕事の中で強烈な印象の物件を紹介したいと思います。
2004年10月23日、当地は震度7の新潟県中越地震の震源地でした。
震源から直線距離で約2,100mの位置にある中山神社は倒壊し、地域の人々は
再建を危ぶまれていました。
当地は積雪3mになることもある豪雪地域なので冬季間の管理は地域の切実な問題なのです。
震災から2年過ぎたとき親友の設計士、S氏(地元出身東京在住)より耐雪型の神社を無料で設計するとの申し出がありお願いすることとなったのです。
送られてきた設計図は90度・60度・30度支点で組み立てる混構造(木造とコンクリートを組み合わせた構造)それから地域の役員さんたちと再建に向けての 予算・地域の皆さんに説明やら私も参加して会議を重ねました。
長くなるので今日はこの辺で記事を終わります。
R6年1月5日
最初の図面は積雪を考慮してのおおよそ神社らしくない設計なので心配しながら補助金申請(震災復興地域コミュニティ施設再建)に申請したのです。
結果は、屋根のないモニュメント型式はコミュニティ施設とはかけ離れている、との理由で却下されてしまいました。
今度は、神社裏山からの雪融け水をたたえた前池の水面水鏡に神社が映る設計と仕様書を申請した。(写真の神社)行政から呼び出され、コンセプトの説明とコミュニティ施設としての使用方法やら年間行事の説明に県庁まで。
(この部分が建築工事より大変だったかもしれません)
新潟県産材(越後杉)の大型断面材を発注し、地盤改良・基礎コンクリート工事・木材加工・上棟・狛犬復元・鳥居新設・参道の修復
と完成したのは4か月後でした(震災の復旧工事のため資材の調達から人手の不足による)完成した神社は神社らしくない斬新な神殿
なので足を止めて立ち寄る人、写真を撮る人が大勢いたそうです。
2年前の豪雪(積雪2.4m)にも立派に耐えていました。
今年は今のところ小雪なので雪の心配はしなくてもいいかと思います。
変った神社だと思いませんか。