私の小さな呟き
都心で生活していたとき
無数にある高層マンション
密接する住宅街
24時間輝くお店
そんな当たり前な風景の中に
ひっそりと...
小さな小さな自然と呼べるのか
定かではないけれど
大きな木々がある公園があり
散歩がてらに訪れる度に
ホッとして私のいるべき場所は
ここかもしれないと声を潜めて呟く
まだ子供がお腹の中にいたとき
掃除ついでに一日中部屋の窓を開けて
季節を感じたことがあった。
手で目を覆うくらい
眩しいくて暑い日差しが
部屋を照らし
セミは懸命に鳴いていて
日中は暑過ぎて
外は誰もいないけれど
ベランダから見える
自然あるあの公園の木々は
今日もなんだか嬉しそうに
風で葉を揺らしている
少し眠くなりウトウトしていたら
セミの鳴き声から徐々に
ひぐらしに替わりカエルが合唱する
少し涼しくなったからか
家族連れが買い物に行くのかな?
楽しそうに会話しながら歩いていて
眩しかった光は少しずつ
赤色に染まっていき
あぁ一日が終わるなー
季節も秋に替わろうとしてる
誰に苛立ちや不満を持つことなく
一日の流れをこんなにも
あますことなく堪能し
のんびり暮していける
今日が幸せで...
今少しばかり形が
変わり
あのお腹の子と
鳥達の歌声や
てんとう虫のご挨拶
風の囁きや
木々の優しさや
心を洗い流してくれるような
川の流れを
あぁ幸せだね!と
分かち合えることが
あの頃以上に幸せな時間だと
実感させてくれた。
私は自然と寄り添い
幸せを分かち合うことが
豊かさの一つでは
ないのかなって
あの頃のように声を潜め
呟いています。