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社員の想いを形にしたセブンハンドレッドファームのロゴが完成!社員とデザイナーが対話を重ねて生まれたデザインをお披露目
栃木県さくら市でイチゴやコメの栽培に取り組み、農業や園芸事業を通じて地域の魅力づくりを目指しているセブンハンドレッドファーム。
私たちのミッションは第一に、安全安心な農作物をつくること。そして自信を持って生み出した商品をより多くの人へ届けることです。そのためには、私たちの想いや活動に共感し、応援してくれるファンを増やしていくことが欠かせません。
セブンハンドレッドファームでは、ブランドデザインの一環として会社のロゴを制作し、それをどのように活用していくかを、デザイナーと社員たちがタッグを組んで話し合いを進めました。明確な答えがない問いに私たちがどのように向き合っていったのか、その過程をお伝えします。
セブンハンドレッドファームの設立の背景や、詳しい取り組みについてはこちらの記事をぜひご覧ください!
なぜ、会社のロゴが必要だったのか?
セブンハンドレッドファームが、地域の特産品を生み出したいという想いをもとに事業をスタートしたのは2022年。まずは作物の生産を安定させること、おいしさを追求することが最優先であり、会社の広報活動にまで手が回らないという状況でした。
3年目を迎え、栽培に重要な土づくりにも力を入れてきた結果、現在では安定した生産体制が整ってきています。2023年にはイチゴの品種「とちあいか」を「さくらベリー」という自社ブランド名で販売を開始。栽培面積も増えたことから例年以上に収量の増加が見込まれ、今後はより一層販売促進に力を入れていく必要があると考えています。
販売を促進していくためには、これまで以上に当社のことを広く知っていただかなければなりません。多くの人に想いを共有するためには、「ブランドデザイン」が重要な役割を果たします。ブランドデザインとは、ブランドの価値観や理念をビジュアルや言葉で表現したり、一貫性のあるイメージを保ったりすることで、お客様にブランドを伝えるための手段です。その一環には、会社のロゴやカラー、フォント、パッケージ、ウェブサイトなどのデザインを通じて、ブランドの認知度や魅力を高めることも含まれます。
そのための一歩として、これまでなかった会社のロゴを作成することとなりました。ブランドデザインのプロジェクトには、社員とデザイナーの村木淳之介さんが参加。村木さんはグループ会社である住地ゴルフのブランドリニューアルにも携わっているほか、グループ全体のデザイン総括に関わってくださっています。
私たちは、会社の魅力をつくるのは社員一人一人の想いであると考えています。そのため、ブランドを一からつくりあげる大事な一歩となるロゴデザインの制作においても、社員それぞれの持つ想いを集めて形にしていこうと決めました。
私たちにとってのセブンハンドレッドファームとは?
ロゴの制作を見据えて、会社について改めて考えるためのワークショップを開き、社員5名が参加しました。会社のいいところ、魅力、将来性を言語化し、一人一人の仕事への想いや会社の未来について想いを共有する時間です。話しやすい雰囲気になるように、まずはアイスブレイクからスタートして和やかな雰囲気になったところで本題へ。
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「“セブンハンドレッドファームのここが凄い!”というところを挙げていきましょう」と村木さん。社員から出たのは現場で働きながら感じている率直な気持ちでした。
「四季や自然を感じながら仕事ができる」
「採れたてを販売できる。朝いちで売れることもある」
「喜連川は水がすごくきれい。作物の栽培に重要な日光と水にとても恵まれていると思う」
「社員の人柄がいい。笑顔が素敵だと思う」
さらに、セブンハンドレッドファームのらしさを表す言葉をみんなで書き出し、なぜその言葉が出たのかという理由と合わせて検討。ブランドのコンセプトにつながる点を挙げて、言葉にしていきました。
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普段はあまりお互いの仕事に対する気持ちを口に出すことがなかったスタッフたち。しかし、それぞれが発する言葉からは、つくっている作物への愛情と農場で働いていることへの誇りが溢れていました。
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セブンハンドレッドファームらしさを表すキーワードの中から、社員が特に重要と感じるテーマや言葉を抽出したものがこちら。
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これらのキーワードを使って、会社のロゴを考えるうえでのコンセプトを簡潔な文章で表現しました。
新しい形の循環型農場:
豊かな自然環境を生かした農産物生産体制に加え、人や事業が繋がり、新しい価値創出を作り出す循環を生み出す農場
豊かな自然を生かし、地域と共生を図りながら挑戦を続けるという事業への姿勢と、人のあたたかさ、親しみやすさが掛け合わさることで、新しい価値を生み出す循環へと繋げていきたい。ワークショップを通じて話し合った内容が、こうした言葉にまとまったことで、この想いがセブンハンドレッドファームらしさであると、社員たちも納得。
それぞれの想いを共有して言葉にした次は、ビジュアルイメージを固めていくステップへ。
セブンハンドレッドファームの描く未来をデザインの力で表現
言葉にした想いをもとに、村木さんがロゴの制作を進めていきました。
村木さんは、制作した複数の案を持参して社員に提案。直接社員の顔を見て反応を確かめながら、色や形に込めたメッセージやデザインの意図を説明していきます。私たちもデザインに込められた意味や意図を深く考えながら、より会社のイメージに近いものは何かを、一生懸命言葉にしながら話し合いました。
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「文字は角ばってない方が良いかな」
「土づくりを大切にしているから、土の色が入ってる方が良いと思う」
「メインカラーは茶色より緑の方が、明るくて若い感じがする」
このように、社員一人一人がデザインから感じた印象を大事にしつつ、案を絞り込んでいきました。
その結果、ロゴの原案には、「循環」「人、土地、水」「栽培している農作物」のモチーフを取り入れたDの案を採用することに。
セブンハンドレッドファームが目指すのは、人と自然が共生する里山と、豊かな食環境に恵まれた魅力ある観光地づくりに貢献すること。そして今ある資源をうまく活用して新しい価値を生み出し、未来の子どもたちへ継承していくという持続可能な農業です。
そんな農業を営む会社の第一印象を決めるロゴに用いるイラストでは、循環のイメージを感じる円環の中で、地域の自然を表す緑や水色、主力作物であるイチゴとコメが描かれ、それらを人の手が支えています。さらに、ロゴタイプ(社名を表す装飾文字)は、緩やかに点と線がつながり、柔らかな印象を与えてくれます。舌をぺろっと出した口元のような形の伸ばし棒が印象的で、思わず笑顔になってしまいます。
この原案をもとに、さらにロゴのアイデアをブラッシュアップしていくこととなりました。その際にポイントになったのが、セブンハンドレッドファームが目指す事業の広がりや可能性をどう表現するのか。
セブンハンドレッドファームはさくら市を始め、全国にグループ会社があります。ゴルフ場「セブンハンドレッドクラブ」、温泉宿泊施設「お丸山ホテル」、農産物直売所「菜っ葉館」、そしてゴルフ会員権取引を行う「住地ゴルフ」です。グループ全体で連携を取り合い、互いが持つリソースを生かしてそれぞれの事業を発展させていくことが目標です。
こうした事業の広がりや可能性を、会社のロゴだけで伝えることは難しいこと。そこで村木さんは、グループ全体をイメージさせるイラストも制作してくださいました。
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喜連川の田園風景や人々が農業を営む様子を表現したイラストの中には、ゴルフやホテル、さくら市を感じさせる桜のモチーフを入れています。グループとの連携や広がりを大事にしつつ、地域に根付き、親しみやすい会社の雰囲気を大切にしていきたいという社員の想いが形になりました。
会社の理念を表現したロゴが完成!効果的な活用方法も検討
こうして完成したビジュアルがこちら。イラストの中心に包まれるようにロゴが入り、地域と会社が密接に関わり、豊かさが広がることを意味しています。ロゴとイラストはそれぞれ単独で使用することもできますが、セットで表現することでより会社の理念が伝わりやすくなっています。
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また、原案にはなかった、園芸事業を表した木の描写をイラストに加え、ロゴタイプもメインカラーである緑に変更。より明るい印象になりました。
こうしたビジュアルは、作成して終わりではありません。今後は、このロゴやイラストを、様々な印刷物やウェブ媒体で活用していくことを考えています。例えば、商品を購入してくれたお客様に向けて、パッケージの中に入れて渡すための会社案内チラシ。販売促進イベント等でも配布し、どんな会社なのかを知ってもらうためのツールとして活用していく予定です。
今後はショップカードや名刺も作成する予定です。ショップカードは思わず手にとってしまいたくなるような可愛らしさとキャッチーさを重視。
名刺は情報が伝わりつつ、もらった人に覚えてもらいやすいようにイラストを大きく使い、印象深いものに。
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セブンハンドレッドファームは来年1月からイチゴ狩りができる観光農園をオープンします。そのための準備を現在少しずつ進めているところです。
農園の入り口には、鮮やかな色のイラストが目を引く看板を設置し、子どもから大人まで多くの人に親しみやすい雰囲気を感じとっていただきたいと考えています。
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また、多くの人に喜ばれるようなグッズ展開も視野に入れています。商品を買ってくれた方の気持ちがより華やかになるようなショッピングバッグを始め、いくつかのグッズのアイディアを今後、時間をかけて形にしていければと思っています。
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みんなの想いを形にするプロジェクトを振り返って
今回、社員と密にコミュニケーションをとりながら制作をしてくれた村木さんに、制作でこだわったポイントや感想をお聞きしました。
セブンハンドレッドファームのみなさんと事業や農作物、個人としての想いのより良い未来を一緒に考えられたことがとても良かった思っています。未来を一緒にイメージできたことによって、副次的にロゴが形を伴って出来上がりました。
ロゴには、人が主体となり土や水の自然を耕し、農作物を生み出し、それを循環させるイメージを込めています。
そういった発想の原点は社員のみなさんとの対話から見えてきたものです。ロゴ制作において社員の会社や農作物に対しての自然な気づき、考えを導き出すワークショップを大切にしました。社員が自らの会社のロゴを自分ごとにし、嬉々として語れるようになったことがロゴ制作の最も大切な価値に繋がったと思っています。
ロゴデザインを考えるプロセスを通して、改めて私たちが目指している姿とはどんなものなのか、どんな未来を描いていこうとしているのかを考える機会になりました。頭の中のイメージを言葉や形にすることは決して容易ではありませんでした。このプロジェクトに参加して、デザイナーである村木さんとのやり取りや、同僚と対話をした感想について社員たちは次のように話します。
「完成したロゴでは人の手が支えている様子が描かれていて、みんなで会社をつくっているという感じが出ている」
「今まで想像すらしていなかったイメージを形にしてもらえた」
「普段は個人での作業が多いが、今回みんなで協力してプロジェクトを進めることができ、人の支えは大事だなと感じた。より一層いい会社にしたいと思った」
人と人との想いがつながり、掛け合わさることで生まれるものがあるということを実感できました。
将来的に、事業の発展や変化に合わせ、会社をイメージするイラストにも要素の追加や変更を加えることも考えており、ブランドデザインは進化を続けていきます。今後も村木さんとはロゴやイラストの活用方法について引き続き話し合っていきます。
デザインを通じてお客様とのコミュニケーションを図りながら、これからも新しい農作物栽培や、製造・加工、販売・流通といった第六次産業への挑戦などを続けていきます。ファンをより一層増やしていくため、地域との共生を大切にしつつ、時代の変化に対応しながら魅力あるブランドに成長していきたいと願っています。