54、その少年の赤点の数
その少年の高校生活1年目が終わろうとしていた。
1年間で新しい友達がたくさんでき、好きな人ができ、振られ、好きな人に似た彼女ができ、憧れの軽音楽部に入り、アルバイトを始め、
その少年は1年間余すことなく自分が興味を持ったこと、やりたいことに時間を使った。
その結果、このままでは留年するという事態に陥っていた。
その少年の高校では3教科赤点を取ると留年となっていた。
その少年は5教科赤点を取っていた。
その事実に気がついた2月には、
全ての教科のテストも終わり、挽回のチャンスはもうなかった。
その少年は留年を覚悟した。
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