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【李さん】ニーハオトイレって知ってる?他人のお尻とこんにちはをするトイレ 【画像あり】


 トイレの話をしますので、お食事時には読まないでください。

 私は今まで二度、中国を訪れたことがある。一度目は2017年に上海へ、二度目は2019年に北京へ行った。コロナの影響もあり、三度目の機会は未だに訪れていない。

 中国のトイレの中で間違いなく綺麗なのは、おそらく空港のトイレだけだ。(わたしが訪れたところは少なくともそうだった)

これまで私は中〜小規模の都市でぬくぬくと暮らしていたため、トイレには比較的恵まれていた。小学校のころ行ったキャンプ場で初めてボットントイレと出会い、咽び泣いた。滞在中の3日間、一度も大便が出なかった。ボットントイレくらいで強いストレスを抱いてしまうくらいには、トイレに恵まれていた人生だった。(ボットントイレに物を落とすと悲惨、という話を周囲の大人たちから聞いてさらに嫌な思いをした)新幹線や飛行機のトイレも当時の私からすればやや苦痛だった。

 中国でも、私の心が休まったトイレは、空港と、海底撈火鍋という火鍋を提供するお店のトイレのふたつだけだった。特に海底撈火鍋のトイレはラグジュアリーですごく良かった記憶がある。(今は日本にもこの火鍋のお店は進出しているらしい)それ以外は一刻も早く立ち去りたくなるようなトイレばかりだった。大きなデパートのトイレでさえ目を背けたくなるほどで、工事現場ですか?と見紛うような床のトイレもあった。

 中国のトイレのストレスポイントは、綺麗ではない、というのは勿論なのだけれど、トイレットペーパーが存在しないということも個人的には大きかった。トイレが詰まりやすいのかなんなのか、大抵のトイレに紙は設置されていない。そのため、みんな自分でティッシュを持参するのだ。大きなデパートやなんかだと、洗面所に大きなトイレットペーパーケースがあるので、そこから自分で使う分だけトイレットペーパーを巻き取る方式の場合もある。どちらにせよ、日本とはだいぶ勝手が違う。カルチャーショックの連続だ。

 とはいえ、トイレットペーパーが無いくらいなら対策のしようはある。一番衝撃を受け、途方に暮れてしまったのは「ニーハオトイレ」だった。私は雲岡石窟を見るために、大同市を訪れていた。ニーハオトイレに出会ったのは、雲岡石窟に向かう途中の飲食店であった。

かなり賑わっている

 料理はどれも美味しく、大変満足だった(と思う)が、トイレの衝撃で何を食べたか忘れてしまった。

ニーハオトイレ

 仕切りが、ない.......。紙もなければ仕切りもない、ただ穴が三つ並んでいる。しかも結構隣との距離が近い。みんな平気な顔をしてこのトイレを使用している。隣にいた小さな女の子がいきみ始めたのを見て、私は急いで用を足して退出した。

 大同市は良いところだったと思う。雲岡石窟もとても圧巻だったし、食事も美味しかったし、北京では見かけないようなキツい訛りで全身ピンクの服を着たおばさんたち(日本で言うと関西のおばちゃん、といった雰囲気があった)を見かけたのも楽しかった。しかし、なによりも私は、初めて見たニーハオトイレに心を奪われてしまった...。

 帰国後、インターネットで調べてみるとニーハオトイレは別に珍しいものでもなさそうであった。日本に存在するボットントイレよりは少し多いくらいの数はありそうな感じだ。できればあまりお目にかかりたくはないが、今後私がまた中国に行く際には、巡り合うこともあるだろうか。


中国のスーパーで売られていた丸ごとひまわりの種

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