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森と暮らしの本棚 #1:わたしの森に
森や自然をおもいやり、共に暮らす中で、参考になった本やメンバーに“ぜひ読んでもらえたらな”と思う本を紹介させてください。
#1:わたしの森に
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まんまん むんむん しんしんしん
森のおくから こえが きこえる
……わたしは だれ?
里山の嫌われもの、マムシ。でも、マムシの目から見ると、世界はまったく違っています。
春を待つ雪の下の気持ち、熱を感知する「むんむんの目」でとらえた闇の世界、命をつなぐいとなみの不思議・・・
その力強さ、美しさから、人と自然との関係も問い直されてくるようです。
詩人・アーサー・ビナードと、絵本作家・田島征三の才能がはじめてぶつかりあった、注目の絵本です!
*『絵本と木の実の美術館』からうまれました*
新潟県十日町市鉢集落に、廃校をまるごと「空間絵本」としてよみがえらせた、田島征三の「絵本と木の実の美術館」があります。
アーサー・ビナードが鉢集落を2年にわたって訪れ、その雪国の四季とくらしを体験しながら、田島征三とのコラボレーション「カラダのなか、キモチのおく。」を制作しました。
作品は「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2018」で発表。
この『わたしの森に』は、同じ生態系の中で発見した物語です。
「わたしの森入門」ダイアリーにも書いた、山採りに行った日、人生ではじめてマムシに出会いました。
そのあと1週間のあいだに、別の場所で3回もマムシに会ったのですが、こんなに頻繁にマムシに出会うことに少し驚きつつ、「マムシは危険」、「毒がある」「見つけたらそうっとしておこう」という人間目線でのマムシのイメージをあたりまえに持つようになりました。『わたしの森に』を読むまでは・・・
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