るり(5)
日本におけるセックスワーク
セックスワーカーとは、性風俗産業で性的サービスの提供をして働いている成人をいいます。しかし、セックスワークを「仕事」として捉える人は少なく、セックスワーカーの労働者としての権利は十分に守られていないと言うのが現状です。
例えば、2020年には性風俗業界がコロナ禍による持続化給付金などの支援対象外とされたことが、国による職業差別として大きく報じられました。
この背景には、セックスは、愛する人と寝室のなかですべきことという性規範や、好んでセックスワークを選択する女性などいないという価値観などが影響を与えているといえます。
セックスワーカーの労働者としての権利、つまりより安全でより公正な環境で労働する権利を尊重することは可能です。
例えば、セックスワーカーたちが自身の性に関わる権利(リプロダクティブヘルス/ライツ)を理解した上で労働に従事できる仕組みを作ったり、セックスワークから別の仕事への転職を考える人々を支援したりする試みもなされています。
女性とセックスワーク
同時に、セックスワーカーになることを望んでいないにも関わらず、生活が苦しいことでセックスワークに従事する以外の選択肢を見つけられない人もいます。
アルバイト先の廃業や休業をきっかけに、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、”夜の世界”で働く女子大生が増えました。本来セーフティネットとしてあるべき生活保護の受けにくさや女性への福祉の不足、障害福祉の予算の少なさなどが理由で、やむをえずセックスワーカーとなる女性がいます。