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「わたし」と車

わたしは今は車を持っていない

わたしが初めて車を所有したのは、社会人になり愛知で勤務をし始めたころだ。末っ子のわたしには車さえおさがりで転がり込んできた。車種はスズキのスイフトである。きびきびとした走りが大好きだった。

愛知にいたころには車は大活躍をした。愛知という土地は東西北にアクセスがいいのでとにかく車を2~3時間走らせると東京/大阪/金沢…どこへでも行ける。休日も平日も基本的に車に乗って楽しんでいた。東京に来て直ぐは夜の首都高をはしったり、関東から弟子かいけないところに行って楽しんでいた。

しかし、東京に来てから車の存在が一気に重く感じるようになった。借り上げ社宅だったので駐車料はかからなかったが、主な移動手段が電車に置き換わり乗る機会が激減。社宅が大田区の鵜の木の多摩川そばにあり、土手の砂でブレーキパッドがサビ付き、30万の部品交換を突き付けられて、3年ほど乗ったスイフトとはお別れした。

車を手放してからというものの、めったに車には載らなかったが、時たまに長期休みに窯元巡りや旅館を楽しむために車を乗る機会があった。その際にはエニカーというPtoPシェアカーサービスを利用した。シェアカーは一日5000円程度の車を朝一に借りて夜遅くに返却していた。もうこれで十分だと思えた。

そして今、車が欲しいかと言われると欲しい。ただし条件付きであり、”富豪になったら欲しい”その程度である。今のわたしからすると車はほんとに重い存在である。なぜなら、持っているだけでお金がかかる。利用していないのにお金がかかることを無視できるほど心の余裕はわたしにはない。

わたしはもっともっと軽い車が欲しい。Citroënのamiというエアコンもついていない小型車両のようなやつ。もうそれでいい。EVでガソリンは食わずに、小型で機能が最小限、その分安くて、駐車場所も取らない。しっかりしたおもちゃみたいな存在感のやつ。世の中そんな車であふれて、速度も遅くて、事故っても大したことなくて、動物も人も死なないそんな車でいいのにと思う。

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