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【4日目】ウルグアイ牧場滞在記2019

DAY 4 2019/8/29(木曜日)

6時起床。
朝食は昨日のおやつの菓子パンと牛乳、コーヒー。

今日は雨の予報だ。
昨日の晩から風が出てきている。


外に出ると生暖かい風が吹いている。
雨の前兆のようだが、雲ひとつない。

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(ルイスとアベル)


7時15分に出発。
パドックの見回りついでに、湖の対岸にある石垣に連れて行ってくれた。


かつて動物たちを入れる柵は木製ではなく、全て石を積んだ石垣だったようだ。


湖を作る際に大半は崩れてしまったが、この石垣だけは頑丈で今でも遺跡のように残っている。

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(石垣)


1995年、この湖は地面を掘り、雨を貯めて作ったものだ。


それから灌漑で米が作れるようになった。
オーストラリアンタンクと共に、重要な水源になっている。


SAN RAMONで一番大きなパドックの見回りへ。


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直径20㎝程度の石がごろごろ転がっていて、草の丈も低い。
30M程度の丘があり、高低差がある。


土地の低い部分には水が流れていて、水流を車で超えていく。

基本的にパドックの道は凸凹しているためかなり揺れる。


最悪気分が悪くなったら窓から吐けばいいかと考えつつ、手すりを必死に掴んで揺れに耐えている。


途中で、大きな羊の亡骸を発見した。


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弱ってグループからはぐれた羊は害獣に狙われる。 
カランチョという大型の鳥で、数少ない害獣だという。



ぬかるんだ水流を渡っている途中で車がスタックした。

電波がない場合は歩いてベースまで戻るとのことだが
幸い電波があったので、携帯でトラクターを呼び救出してもらう。


ここではよくあることらしい。

30分程度でトラクターが到着し、30秒で救出完了。


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(スタックしたハイラックス)

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(救世主ロベルト)

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(どや顔)


ベースへと戻り、ガウチョたちが牛を誘導してくるまでしばし待機。


風が徐々に強まってきているものの雲は無く、雨の気配はない。風速10M近くはあるだろう。


このまま昼食とシエスタ。

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(ひき肉入りクレープ。上には甘いソースがかかっている)


牧場の生活はこんな感じ。

 06:00 起床・朝食
 06:45 牧場長と打ち合わせ
 07:00 午前の仕事
 11:00 休憩(シエスタ)
 11:30 ランチ
 14:00 午後の仕事
 18:00 終業
 19:30 ディナー
 22:00 就寝

8時間労働。

11時~14時のシエスタが至福の時間だ。
家に戻りブーツを脱いで、ランチが運ばれるまで、ゆったりと過ごす。


いつも最高に美味しいごはんを食べて、
昼寝をしたり、本を読んだり、午後の仕事まで十分な時間を過ごす。

今日はぎりぎりまで寝て、コーヒーを飲んでから午後の仕事へと向かう。


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昨日と同様、牛に注射を打ち、体重の計測をしていく。

昨日と比べ、今日は人数が少ないため、1人2役で作業をしている。


昨日はミゲルから柵の中には入らないよう言われていたが、
人数も少なく、柵外からでは牛が誘導出来ないため、柵内に入って作業を手伝う。

基本的に牛たちは人間を怖がっているので、突進してくることはないものの、彼らも逃げるのに必死だ。


急に後ろに下がってきたり、逃げ場が無くなって向かって来たりする。

何度か、ヒヤリとする瞬間があった。
そんなとき、一緒に牛の誘導作業をしているアベルと目を合わせて
危ねえ!とニヤリと笑う。

後半になって、牛を追う時は「バモラバカー!」と言うんだと教えてもらった。


バモは「行け!」という意味で、ラ・バカは「牛」のこと。

教えてもらった通り、大声で叫びながら牛を追い込んでいくのを見て、ガウチョたちは笑っている。


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(近距離で逃げ場がないため危ない)

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(手前がルイス。奥にいるのがアベル。)

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共有の水筒はすぐになくなり、後半は水なしで作業を続ける。


16:30頃に作業は完了し、今日の仕事はこれで終わり。喉カラカラで飲むコーラがうまいこと。


一息ついてシャワーを浴び、ついでに洗濯をして、
あとは夕飯までマテを飲みながら、ポテチやスナックを食べて過ごす。


ウルグアイの独特な文化の一つにマテ茶がある。
日本で見るようなティーパックのマテ茶ではなく、マテカップに大量の茶葉を入れ、
少しずつお湯を入れては、合金製のストローでジューっと音を立てて飲み干す。

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リオ・デラ・プラタと呼ばれる、ブラジル南部~ウルグアイ、アルゼンチン東部は、
スペインやポルトガル、イタリアの文化圏が似ているのと同じように、複数の文化を共有している。

世界的に有名なサッカー、炭火でゴロゴロとした肉を焼くアサド、タンゴ音楽、そしてマテ茶だ。


世界最初のサッカーワールドカップは、1930年にウルグアイが主催し、ウルグアイが優勝したらしい。

そんな文化圏で、ウルグアイ人を見分ける方法は、マテを持っているかどうかだと言われている。


どこへ行くにもマテカップと熱いお湯の入った水筒を持ち歩いている。


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(モンテビデオ市内。真ん中のお兄さん)

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(モンテビデオ市内。左下の女性)

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(ガウチョミュージアムでも)


初めてマテを見たときは、なんだろう?と思った。
飲み物には見えないが、飲んでみればとても美味しい。


カフェインが強いので中毒性があるんだと思うけれど、
苦みの強い日本茶のような味で、常に熱い状態で一口ずつ飲む感じや、
友達同士、家族同士で回し飲みをする感じがとてもいい。

ミゲルとマテを飲みながら、本を読んだり、暖炉の前で過ごしたりする中で、
数分おきにお湯が注がれ回ってくるマテは、一つのコミュニケーションになっている。


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今日の夕飯は自家製の豚肉チョリソーだ。

汚らしい豚を見ていると抵抗はあるが、口に入れればとても美味しい。


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歯ごたえがあって、噛めば噛むほどうま味が染み出してくる。


食事の後は、ミゲルと一緒にサッカー観戦。
21時には眠たくなり、就寝。


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