【15日目】ウルグアイ牧場滞在記2019
DAY 15 2019/09/09(月曜日)
6時15分起床。
夜中に雷が何度もなって、窓の外はチカチカと光っていたが、
起きると雨は降っておらず、どんよりとした曇り空が広がっている。
(朝から停電している)
朝一番は、馬に乗って見回りに出かける。
今日はフアン、ルイスと一緒だ。
途中、雨が降ってきたのでルイスがレインコートを貸してくれる。
ガウチョたちは脚まで隠れる大きなマントを羽織っている。
帽子と大きなマントを被り、乗馬する姿は本当にかっこいい。(写真取り忘れた)
しばらくすると、ルイスが2頭の羊を誘導し始めた。
邪魔にならないよう、少し離れて誘導に参加する。
馬は僕よりも仕事や地理を良く知っている。
牛を誘導していると判断したとたん、
逃げようとする牛を見て、自らスピードを変化させる。
子牛が隔離された柵に親牛を誘導すると、今度は馬から降りて牛を追っていく。
出産後の牛は気が立っているため、ルイスも警戒しながら追っている。
ここぞとばかり仕事に参加して、誘導の手伝い。
体がこわばって力が入ると何かが動物に伝わってしまう。
全身の力を抜くと動物が怖がって逃げていく。
何十頭もの大きな牛たちに囲まれているなかで覚えたことだ。
柵の中に親牛を連れてきたものの、本当の親子かどうかはよくわからない。
2頭連れてきた親牛も1組は親子では無かったらしく、すぐに開放される。
2頭の子供たちは必死におっぱいを吸おうとしている。
自分の子供以外にはミルクを飲ませたくない親牛は気が立っているが、
多少のミルクを飲めたところで、親牛を開放する。
その後は雨が強くなってきたので、ベースに戻ることに。
約2時間の見回りだった。
全身ずぶ濡れになったので、部屋に戻って着替えるも、短パンと半袖しか着替えがない。さむい。
雨は雷とともに降ったりやんだりを繰り返している。
外で仕事が出来ないので、小屋の清掃。
しばらくするとウゴーが戻ってきて午前は解散。
寒いので、ガウチョたちの住まいの暖炉で温まることに。
アベルにトランプのゲームを教えてもらい、昼飯まで暇つぶし。
食事を済ませシエスタ。
身体の疲れや痛みは結構溜まってきている。
雨も降ってるし、午後は仕事休みかなあと思いつつ
ぎりぎりまで寝て起きると、外は晴れている。
午後からは、3時間の見回り。
基本は馬に集中していて余裕がないけれど、
時折、顔を上げて辺りを見回すと、最高に気持ちがいい。
この大自然の中を、一年中馬に乗って歩いている
ガウチョたちはいつも本当に幸せそうにしている。
ここウルグアイに来て感じたことは、
人々が幸せそうに生きているということ。
時間にはルーズで、あまり正確なことは言わない。
道端でバーベキューはしているし、歩道には犬の糞が沢山落ちている。
マリファナは合法で、同性婚も合法。
ゲイやレズビアン同士がレストランで
キスしているのは至るところで見ることが出来る。
みんなどこに行くにもマテ茶を持っているし、
カンドンベやムルガという太鼓の民族音楽も色濃く残っている。
バーに行けば、20時はまだコーヒーを飲んでいて、
本格的な夜のスタートは0時近くなってから。
コンサートも0時スタート、2時で終わりというのが当たり前で、
たいていは5時頃に帰るまで飲んだり踊ったりしている。
この近代と伝統のバランス感がとても独特だ。
そして、ちょうどいいゆるさが非常に心地よい。
会えば必ずハグとほっぺにキスをして、
調子はどうだ?と尋ねる。
しばらく会えないお別れのときは、いつもより強めに、
いつもより長めにハグをしてくれる。
気持ちを伝えるのにこんなに便利な挨拶は無い。
ガウチョたちは男くさいマッチョイムズ文化なので、
ハグすることは無いけれど、自然を愛していることがよくわかる。
馬上で大自然を歩く中、アルベルトにここが好きだと伝えると
「そうだろ!この大自然と静寂!」
と、太陽の光を全身で浴びるように、手と顔を上げてみせた。
帰宅し、夕食。
どうも疲れていてパワーが出ない。